ロマンティック探し

昨日は、赤坂のクラシックライブカフェ「カーサクラシカ」で行われた、「tacacoの私的音楽会Vol.1 」に行ってきた。

友人でもあり、大変お世話になっているヴィオリストの手塚貴子さんが自身で企画した音楽会。
メインテーマを「Romanticをさがして」と題し、ロシアロマン派の作曲家の曲をヴィオラとピアノで演奏。
ロシア音楽のどことなくどんよりした感じが、中低音が魅力のヴィオラの音色と良くあって、彼の地に想いを馳せる。

戦時中である今のロシアとウクライナ出身の音楽家とのエピソードを交えて、音楽ができることを語る手塚さんの想いのこもった素晴らしい演奏だった。
特に、ラフマニノフのチェロ・ソナタ ト短調 作品19(ヴィオラ版)は、哀愁をおびた、でもどこかに楽観的な印象もあり、聴き応えがあった。

今回は演奏の合間の語り(楽曲の背景や歴史の説明)にも時間をかけていたのだけれど、言葉をひとつひとつ確かめながら解説する手塚さんから、音楽に対する誠実で真摯な姿勢が感じられてとても良かった。
近年「わかりやすいこと」がもてはやされる風潮があるが、そう簡単に「わかりやすいこと」ばかりではない。音楽だってもちろんのこと。
「わかりにくい」ことを「わかりにくい」と受け止めながら、手がかりを提示し、ひとつの解釈を演奏で示す。手塚さんのお人柄で柔らかく暖かな雰囲気を出しながら、音楽家の矜持としての哲学的な面も見えた素敵な演奏会だった。そして文字通り“Romanticをさがす”演奏会でもあった。次回も楽しみにしたい。

で、その後は一緒に鑑賞した方々とカラオケで飲んだのだが、ここで飲みすぎたというか、ペースを間違えたのか、今日は全然調子出なかった上に、うっかりミスでけっこうな失敗をしてしまって、周りに迷惑をかけてしまった。リカバリーはできる感じではあるが、このところ心身ともに調子が低めだったので、ここらで取り戻さないとね。

明日もお出かけだし、そのリカバリーのためにやらねばならないこともある。
でも、まあ取り戻せる以上は、めげずにいきましょう。