ひとりすき焼きの夜

私は株主である。

とか威張ってみたものの、実際は某レストランチェーンの株を最小単位の100株持ってるだけだ。地元にあるそのチェーンの和食屋さんが気に入って、応援する意味で持っているのだ。

で、株主特典として優待券3000円分もらえるんだけど、その期限が今月末。
いつもは家族と行くのだが、車をこっちに持ってきて以来、そしてコロナ禍のせいで、すっかり足が遠のいてしまって、気がついたら期限が目前に迫ってしまった。
捨てるには惜しい金額だけど、場所がら和食ファミレスみたいなとこなので一人客は恥ずかしいし……と悩んだあげく、やっぱりもったいないの気持ちが勝ったので、仕事帰りに立ち寄ってみた。

ちょっと遅めの時間だから、すんなり入れるかなーと思ったら、2組待ちで、しかも待ってる席でひとりぼっちなのが、ちょっと恥ずかしかったりした。
順番が来て席に通された時に、他のテーブルを見たけれど、一人客は僕だけだったように思う。ここでも恥ずかしかったので、ミシュ○ンの覆面審査員みたいな雰囲気を醸し出してみる。店員さんの態度は普通だったけどな(当たり前)。

友達や家族で行けば、一人頭それ以上になることはあるけれど、自分だけの食事で1回3000円を使い切るのは難しい(そんな高級店一人で入ったことない)。
でもちゃんと使い切らなきゃという貧乏性で、一番高そうな国産牛のすき焼き定食(2500円 高級!)と生ビールを頼んだ。

その店に行くと「すき焼き」はけっこう食べるが普段は普通の(輸入牛の)すき焼き。それだって美味しくいただいているのだが、今回は霜降りの“出の”良さそうなお肉がでてきて、国産と輸入とかじゃなくて、もう部位が違うんじゃんと思った。
松屋やほっともっとの「すき焼き御膳」で大満足しちゃう舌でも、美味しさが格段に違うことはわかった。良い晩御飯になった。

株主優待券で支払ったので、「ああ、だから一人で来たんだな」と納得してもらえたのか、それとも「こいつ、一緒に来る人いないのかよ」と思われたのか、店員さんの顔からは伺いしれなかった(自意識過剰すぎ)。

それにしても、ひとり焼き肉に続いて、ひとりすき焼きもできるようになってしまった。次はひとりしゃぶしゃぶだろうか。
どんどん行動範囲が広がるよな。

っていうか、ふたりすき焼き行きてえ(切実)。

落ち込んだときには肉

色々参った。

昨日もけっこう「マイッタ」一件があったのに、今日のは違うタイプの問題発生。
それで気持ちはだいぶ落ち込むのだけれど、なんで落ち込むのかなーと考えてみると、それは結局は“悔しさ”なんだよな。それも自分が非力であることに対する悔しさ。
かといって“偉くなれば良い”というわけじゃなくて、“素の自分で物事に立ち向かえる力”を発揮できないもどかしさなのだ。
でも仕方ない。それも含めての力不足なのだ。そういう力を持てるように日々努力するしかない。

で、落ち込みを回復するには、肉でも食べたほうがいいだろうと、『熊本くんの本棚』(KADOKAWA)(第4回カクヨムWeb小説コンテストキャラクター文芸部門大賞受賞!そして第3回Twitter文学賞国内編第3位!おめでとうございます!)の著者、キタハラ先生が推している「焼き肉ライク」(池袋東口店)に行った。
初ひとり焼き肉だ。

行く前は150gと決めていたのに、上記の通りむしゃくしゃしていたので、200gの牛タン&匠カルビ&ハラミセットを頼んでしまった。
味は予想以上に、でも、思ったとおり、でもなく、シンプルに美味しかった。
ひとりのスペースはやや手狭だったが、肉が運ばれてきてから、スマホも見ずに、ただただ肉とビールとご飯に向き合ったことで、ちゃんと「焼肉を味わった」という思いがする。
お値段的にはちょっと贅沢ではあるが、通いたい店だ(ただ、ご飯を普通盛りにして、生ビールをジョッキで頼んだら、ややご飯を持て余したので、次回は小盛りにしよう。備忘録)。

考えてみれば、ひとり飲みも外飲みも久しぶりだった。
そういう気分になった時は、ちゃんとそれをするべきなのかもしれない。
自分の好きなように生きる先に、自分の一番理想の人生があるような、そんな気もする。

などと、気取ってみましたけれど、とにかく明日からまた頑張る。

今ソウルっす

というわけで、今ソウルにいる。

9年とか書いてたけど、よくよく考えたら“少なく見積もっても”10年ぶりだった。ソウルと言えば大渋滞だが、以前よりも道は空いている感じがするし、明洞の通りは日本人が少ない。あと、思ったより寒くない。

例の新型肺炎の影響でマスク姿の人は多いし(中国人観光客も多い)、自分も予防のためマスクなのでやや息苦しいのが難点。

少し足を伸ばして、旅行の目的であるカムジャタンを食べに行く予定だったが、到着まで時間がかかったのと、空港内でやたら歩かされたので、大事をとって近場のタッカルビ屋で夕食。

ここも以前来たことがあるが、予想以上に美味しかった。結局、唐辛子の味が日本と違うから美味しいのだな、と思う。

それから帰り道で見つけたカフェで、インスタ映えしそうな苺パイを食べ、初日は終了。

どちらも写真はない(というかTwitterにあげます)。

明日は高い塔に登る予定。足に湿布を貼って養生します。

亜鉛

朝起きたら背骨の、というか肩甲骨のあたりが痛い。
しかも“鈍く”痛い。

知らない間にそこの筋肉を使ってるんだろうが、自覚がないというのはわりと厄介だな。僕は完全に猫背気味なので(どっちだよ)、それも原因の一つだと思う。
背筋鍛えないとなー(ラットプルダウン!)。

最近カキフライがやけに食べたくて、晩飯のカキフライ率が上がってきている。昨日も買ってきて(西友のヤスイ惣菜だ)食べた。
カキフライ自体もちろん好きだし美味しいのだが、食べながらこれはむしろタルタルソースが食べたいと同義だったりするな、という思いに至る。

カキフライとエビフライとカニクリームコロッケを“上質の”タルタルソースで食べたい。

あ、上質のレベルは松のやレベルでいいんだけど。
所詮その程度の舌だ(松のやディスってんじゃねえ!)。
あるいはタルタルが欲しければフィレオフィッシュ食べとけばいいんだよな、と思う程度にはマック脳(マックディスってんじゃねえ!あ、これは別にディスってないや)。

カキフライが食べたいのは、鉄分がたりてないからかもしれない(背筋痛の原因もそれかも)。
以前、亜鉛のサプリを勧められたことがあるが、亜鉛は不足もさることながら取り過ぎもよくないらしいので悩む(それを言ったらなんでもそうだが)。
気になって「亜鉛不足」で検索かけたら(インターネッツって便利ですね)、風邪をひきやすい、疲れやすい、集中力が下がるといった思い当たる節が続々出てくるし、しかもアルコールの代謝に関わる酵素は亜鉛が材料らしく、飲酒自体が亜鉛不足を促すようだ。心当たりありすぎる。

じゃあ亜鉛たくさんとらなきゃ!(いや、酒を控えろ)

そんな流れで、今晩食べたのは「いきなり!ステーキ」。
これまでのくだり完全破壊。
まあいいじゃないか、食べたかったんだもの(みつを。 嘘)

いろいろ満身創痍で始まった12月ですが、なんとか生きのびてやろうと思ってます。
ガンバロー。

追いかけて仙台 前編

仙台。

好きな芸能人を追いかけて仙台。

自分がそういうことをするとは、昔は思わなかったわけで。
それどころか、つい3カ月前まで想像だにしなかったわけで。
でも、事実、僕はその日仙台にいた。
それもまた人生の面白さという奴だろう。

今回の旅の相方であり、TrySailファンの先輩である江戸川台ルーペとはもう20年以上の付き合いになるが、二人きりで旅行をしたことはこれまで一度もない。学生時代の合宿(合唱部)や、日帰り三人旅、彼の実家に遊びに行って泊まらせていただいたこともあったが、ふたり旅しかも泊まりは初めて。
もう、お互いの何もかもをほぼ知り尽くしている間柄(僕の人生のうち唯一の「ダブルデート」をしたことすらある)とはいえ、僕としても若干の緊張をしていた。TrySailのことで、言い合いから殴り合いに発展しないとも限らない(実際そんなことはなかったです。健全)。

旅の始まりは大宮から。
やまびこは最速の新幹線ではないが仙台まで約1時間半で行ける。近い。
途中、宇都宮でアドバルーンがあがっているのを見た。
アドバルーンって久しぶりにみたね、という話をした。僕は、昭和のデパートを思い出した。だいたい平成以降にアドバルーンって見たっけ?
宇都宮だと今でもわりと普通の光景なのだろうか。そういえば、今日は日曜だった。
日曜のデパート。賑わう店内、屋上の遊具、レストランで食べる洋食。
まるで昭和だ。

そんな地方都市の光景で話を膨らませられるほど、テンションは高い。冷静を装ってみたが、なんだかんだで旅行は楽しい(とくに旅の始めは元気なのも手伝って)。
あるいは新幹線のようなもので、高速移動すると自分の構造分子が揺さぶられてテンションがあがるのかもしれない(だいぶ思考がおかしい)。

江戸川台ルーペは駅弁を買っていたが、朝食を済ませていた僕はチップスターの塩レモン味と、炭酸水レモン(レモンかぶった)と、懐かしさのあまりm&m’sのピーナッツチョコを買って車内で食べた(中学生の時、毎日のように食べてたのだ)。
奇しくも黄色で揃ってしまって、江戸川台ルーペから「ナンス推しじゃないですかー」と言われハッとする(注:ナンスこと夏川椎菜のイメージカラーがイエロー)。

黄色s

もちょ推しとかいいながら(注:もちょこと麻倉ももはピンク)、黄色で揃えてしまって、潜在意識的にナンス推しになってるのかもしれない。
「うるせー、ルーペだって天ちゃん推し(注:天ちゃんこと雨宮天はブルー)のくせに、青い色なんにもつけてねえじゃねえかー!」とTrySailファンの推し方ディスりあいごっこ(なの?)してじゃれ合ったりして、それもまた楽しい(馬鹿だな)。

そうこうするしているうちに、新幹線はあっという間に仙台に到着。
同じ号車に「TrySail」と書かれたスポーツウェアを着ている人がいて、ここですでに一人、先輩を見つけてしまう。
「あ、やっぱり今日、仙台でライブがあるんだ」とホッとする。
日付が間違ってないか、とか場所が間違ってないか、とかそういう(心配性すぎる)不安がややあったのだ。多分、実感がまだ湧いていないのだ。

まずは身軽になるため、ホテルに荷物を預ける。
泊まったホテルは「コンフォートホテル仙台東口」というホテル。ビジネス系のリーズナブルなホテルにしては部屋はそこそこ広く、快適だった。
翌朝の話だが、無料の朝食がついていて、それがわりと美味しかったので驚く。こういう「無料朝食」って、タダな分、残念な感じのものが多いのに、ここのは普通に美味しかった。
あと、スタッフの方々も感じが良かった。また来たい。

さて、せっかく仙台に来たのだからと、牛たんを食べることにする。
というか、これが今回の旅の唯一「仙台観光」な部分だし、おそらく今日のライブでもトークの中に牛たんの話は出るだろうから、食べておいてその味を共有しておいたほうがいいだろうと思ったのだ。
有名店はたくさんあるが、その中で今回は「伊達の牛たん本舗」を選んだ(牛たん通り店)。「極厚芯たん定食」というのが美味しそうだったからだ。
そして、これは本当に美味しかった。
前回の仙台旅行で食べた牛たんも、東京で食べる牛たんも美味しいが、それよりも肉厚で味つけもしっかりしていた。
江戸川台ルーペは、東京で超有名なタン塩を出す焼肉屋の常連にも関わらず、仙台牛たんは初めてらしく、良い店を選べて良かった。

極厚芯たん定食

店に入るまで20分ぐらい並んだのだけれど、その時に某人気声優同士の結婚情報をヤフーで知る。
声優でも誰でも、ファンである異性の芸能人が結婚するのはなんだかんだでショックだろう(衝撃度は人それぞれとはいえ)。
僕らはおっさんなので(ルーペは既婚者だし)まあ祝福はできるのだけれど、もし「今日がその人のライブ」というタイミングでこのニュースを知ったら、それはそれで阿鼻叫喚だよね、なんて話をした。今日、僕らがその立場じゃなくて本当に良かった(しみじみ)。流れで結婚発覚直後にバスツアーをした人いなかったっけ?と某アイドルの話になったりもした。センシティブ。

その後、まだ時間があったので、お土産の下見をしておく。去年、来ていたのでお土産屋街の場所がわかっていたのは効率がよかった。何ごとも経験。
途中、「100人食べ100人“うまい”と言った伝説の菓子」というキャッチコピーのお菓子を見かけた。
「90%がリピーター」とか「95%が美味しいと支持」とかならわかる。
「100人食べ100人“うまい”」って言いすぎじゃないか、と。親戚が言ってくれただけじゃないか、と。せめて「99人」にしとけよ、と。なんなら「俺が101人目で“うまい”と言わない人になってやろうか」と、なぜか挑戦的な態度になってしまう(社交辞令を許さないタイプ)。
で、ひとつ買って食べてみる。
うーん、正直言うと、まあ“うまい”って言いますよ。
だから広告は嘘じゃない。お菓子が嫌いな人は別として、好きな人は“うまい”って言うだろう。
でも、なんだろう。だからといって「もう1個!」というふうに思わないのは。「負けた」ことを素直に認めたくないだけだろうか。「物は言いよう」じゃねえか、と思うからだろうか。
でも、本当、まあ“うまい”です。仙台行った方はぜひ試しに食べてみてください。

一応このお菓子です

さらに時間があるので、繁華街(西口)のほうを散歩することにする。
旅行ガイドらしきものを全く買わなかったので、どの通りがメインなのかわからないが、駅からまっすぐ伸びるアーケードを歩く(クリスロードってとこでした)。
道幅が広く、どこまでも続くアーケードに二人で感動したりする。途中、エッグスンシングスがあったりして、仙台はやっぱり都会だなーと思う。
その実、古びたスナックみたいなのが並ぶ狭いビルの地下へ続く階段を江戸川台ルーペが見つけて、どうしても行ってみたいというので降りてみた。そこは思った以上に昭和だった。
最先端の表通りと時代に取り残される地下街。地方都市あるあるな光景なのだろうか(「柏にも似たようなのあるんじゃない?」と僕は言った)。

散歩に飽きて、しばらく歩いた先にあったサンマルクカフェでひとやすみし、頃合いを見ていよいよ会場に向かうことにする。
ライブ会場である「サンプラザホール」は駅を挟んで反対側にあるので、そこから30分ぐらい歩いた。

物販が2時30分開始予定だったので、3時前ぐらいに着ければいいな、と思いつつ、なんだかんだ混むと心配なので、2時20分ぐらいに会場に着いた。
予想よりはやや少ないが、案の定けっこうな行列が。

ここで“ブレード”(=サイリウム=ペンライト)を買えなかったら、楽しみ半減どころか、ライブ中、所在なくなってしまうので、売り切れないことを祈って並ぶ。幸いにも天気予報が外れて、日差しが強いぐらいの気候だったので、外待ちが苦にならず、ありがたかった。
果たして1時間半ぐらい並んだあとに、物販にありつく。
当たり前といえば当たり前だが、サイリウムはライブを楽しむ「要」の道具だし、すでに持っているファンもたくさんいるからか、十分に用意されていて無事に入手できた。その他にTシャツとパンフレットと仙台限定キーホルダーを買う。缶バッチが入っているガチャガチャも3回分やった。
こういうところにきたら、いかにひとつでも多く行事(っていうの?)に参加して楽しむべきだと理解する。
「同じアホなら踊らにゃそんそん」というのはけだし名言だ。

それはともかく“ブレード”を手に入れた万能感はすごかった。
3800円と結構いい値段はするが、ボタンで色を変えられて、電池交換でずっと使えるのだ。都度、バージョンが違うものが売り出されるので、過去のものを含めて数種類を持っているファンもけっこういた。
今年だけでも2バージョン出ていたので、僕もそれぞれ1本買おうかとも思ったが、新参者が2本振り回すのはなんだか“調子に乗りすぎ”な気もして、1本にしておいた。
なんというか、これを手に入れてやっとファンの一人前になった感じ。
職業「TrySailファン」の「じゅくれんど」が、「かけだし」から「したっぱ」になった感が強い。

それから開場までの1時間はホール前の広場で、江戸川台ルーペがもってきたiPadで過去ライブの映像を見たり、Twitterを見たりして過ごす。
ファンの方々もそこで入場待ちをしていて、その層を見ると、中心はもちろん20代~30代の男性だけれど、本当に老若男女幅広い層がいた。法被を来たり、髪色を青く染めたりと、コアなファンもいるが、皆さん行儀がいいというか、礼儀正しいというか、そのあたり、ああ自分もこのグループのファンで良かったなとぼんやり思った。
3人の女性グループがTrySailに憧れているらしく、メンバーのイメージカラー通り、一人ずつピンクと青と黄色のコーディネートをしていて微笑ましい。それぞれ役割分担をしていて、なんとなく雰囲気も本人に合っているように見える。憧れの対象となる同性がいる、というのは素敵なことだと思う。

そんなことを考えているうちに開場時間となり、僕らはついに、初ライブ参戦に挑むことになるのだった(続く)。

ナポリタンタンタンタン

生まれて初めてナポリタンを作った。
それも3日連続。

なぜかというと、玉ねぎをいただいたからだ。大量にというわけではなく、たったの1個なのだが、それでも一人暮らしで玉ねぎ1個を消化するのはなかなか大変なのだ。
くださった方の庭で栽培した玉ねぎとのことで、生で食べるのが良いと言われたのだけど、あんまりサラダとか食べないタイプ(っていうか野菜嫌いなだけ)なので、なにをつくろうかなーと考えていたところ。

同僚に、献立の参考になると言われて『きのう何食べた?』を勧められてから録画していて、でも出てくるレシピには「梅をほぐして」とか「キュウリを入れて」とか苦手な食材を使うのが多くて実践できていない。
ただ、このドラマの中で、レシピはでてこなかったが、ナポリタンを作るシーンがでてきて、それが美味しく見えた。
ひとり暮らしのためパスタ率は高いのに、ナポリタンを作る、ということが全く頭になかった。玉ねぎをもらってきた今、そして買ったケチャップを持て余している今(調味料って一人だとなかなか減らない)、ベーコンもあるから、あとはピーマンを買ってきてナポリタンをつくろうと決めた。

ケチャップと醤油で味付けしようと決めつつ、それだけだと絶対に風味が足りないので、これまた生まれて初めてコンソメ(顆粒)も買ってきた。

で、初日。
パスタの量が多かったのと、あと玉ねぎがやや多かったせいか、いまいちバランスが悪かったが、味付け自体は狙った方向のものになった。

で、二日目。
今度はベーコンの量を増やして、野菜少なめにしたおかげでバランスは良かったのだが、今ひとつ味にパンチがない気がした。多分、これは「ソース」系のものが足りないのだろうと気づく。

そして三日目。
味付けに中濃ソースを混ぜてみた。これでほぼ、予想通り。子供の頃、喫茶店で食べたのよりちょっと美味しく、本格イタリアンに若干劣る感じの、求めていた“ナポリタン”が完成(イタリア料理にナポリタンないけどね)。
たった3回でここまでたどり着くって、隠された料理の才能が開花したんじゃないかと思った(うぬぼれすぎ)。

そして、一日おいて今朝。
まだ食材が残っていたので、朝食として4回めのナポリタン。
仕事前なのでちゃっちゃと調理したのだが、これまで3回作っているので、下準備の手際が予想以上に良くて、なにごとも経験が大事といまさら気づく。
今回は、ベーコン少なめで野菜が多かったが、それでもおとといの味を再現できたので上出来。
まあ4回作って食べた結論は、結局「コンソメが最強」という説にすぎないが。

そうやって、ようやく玉ねぎとベーコンは食べきったのだが、今度はピーマンが2個余ってしまった。これを使うためにはどうしたらいいだろうか。

またレシピを考えなければならなくなってしまっている。

三食カレー

無性にカレーが食べたくなるときはないか?
俺にはある。

俺は基本、朝食を取らずに会社へ行くのだが、最近は出勤途中で、超絶お腹がすくので、コンビニでパンを買って、朝職場で食べる習慣がついてしまった。
食べるパンは基本「ウインナーパン」なのだけれど、今日は、どこのコンビニでも売っている“いわゆる”マヨネーズとウインナーのパンが売り切れていたので、代わりに「あら挽きウインナー&カレー」というものを買ってみた(ちなみにローソン)。

いつものウインナーパンがカレー風味になっているのかと思いきや、その名の通り、カレーパンにウインナーが入った代物で、ここで若干、俺のカレースイッチが入ったようだ。

社食で昼食を取る場合、あまり食べたいものがないなら「たぬきそば」を選ぶんだけれど、今日はポークカレーを頼んでみた(スイッチ入ってるからね)。
社食のカレーはほとんど食べたことなかったが、食べてみての感想は「これ、俺が学生時代にしょっちゅう食べていた学食のカレーと同じ味だ」ということ。
多分、缶に入ったルーで作られている奴で、けっして美味しくはないのだが、安心する味なのだ。学生のときは、ノーマルのカレーか、たまに贅沢してカツカレーという昼食ばかりだった。
どこかノスタルジックな気分になると同時に、当時、朝昼晩と13食連続でカレーを食べた思い出を思い出す(14食目はカレーパンだった)。

そして夜は、先日、実家に帰った際にもらってきた牛肉の煮たもの(佃煮っぽいやつ)とレトルトカレー(ミニサイズ)で、“エセ”カレギュウをつくって食べた。カレギュウっぽさは少なかったが、美味しくいただいた。

そんなわけでカレースイッチが入った今日は3食カレーで済ませたのだった。
とはいえ、カレーパン、社食、レトルト、とかなりのB級ルートではあったが、それでもそれなりに満足できちゃうのはカレーの万能さか、単に俺がカレー好きなのか。
しばらくいろんな種類のカレーが食べたいな、と思ったりもしているので、まだスイッチは切れていないようだ。

それにしても、なんか“超”美味いカレーが食べたくなった。
欧風でも、インドカレーでもいい。
どこかいい店を探そうと思う(スイッチが切れる前に)。

C級ワイン探訪記『チュカロ カベルネ・ソーヴィニヨン』

しばらく前に、この原稿の骨子は書いていたし、正直言うと、なんどもこのワインは飲んでいる。

愛飲しているだけに、レビューをして、他のワインと比べるという行為に客観性をもたせられるのか。
また客観性をもたせた結果、このワインの魅力が「勘違い」だったのではないか、と悩んだりした(大袈裟)。

もう一点、これをもって連載(というかブログネタ)をひとつ失ってしまう、ということが、なんだかんだで寂しかったりするのだ。
とはいえ、始まったものは終わらせなければいけない。すべてがそういうわけではないけれど、同じ形で物事をずっと続けていくというのは難しいことなのだ。

話がズレた。

そんなわけで、C級ワイン探訪記の最終回は、満を持して「チュカロ カベルネ・ソーヴィニヨン」である。

このワイン、甘みはあまりない。ほのかな甘みはあるが、辛口といっていい。
個性としては、その濃さ。C級ワインの中でもこの濃さはそうそうない(カルロロッシのダークは匹敵するかも)。
そしてこのワインが優等生だと思うのは、適度な酸味があるのと、果実味がしっかりしてること。そして、例の「薬品のアルコールっぽさ」がほとんどないことだ。
いわゆる「ハウスワイン」っぽさがない。それよりも上等な味わいがする。395円でこの味に出会ったときはびっくりしたものだ(そしてこの連載に至る)。

さて、マリアージュの話。
あいかわらず“我らが”マクドナルドのメニューと合わせてみた。
普通のポテトとはそうでもないが、ケチャップをつけたポテトと良く合う。ワインに甘みが少ない分、ケチャップの甘みを引き出してくれる感じ。
また、同様にチキンナゲットのマスタードソースも、その中の甘味をひきたててくれるので良い。
ちなみにマスタードをつけたポテトはまあまあ(やや残念)。まあいかに「チュカロ カベルネ」とはいえ万能ではないのだ。
そして、チーズバーガーと合わせてみるが、これもバッチリ。
同じ「チュカロ」のメルローが、ポテトやナゲットには合うのに、チーズバーガーと合わなかったのに対し、カベルネ・ソーヴィニヨンはチーズバーガーにもちゃんと合う。

結論 「マックと合わせるとき最高のワイン」。

そして、それは、この連載における結論でもある。
つまりこの連載は「マックと合わせるのに一番いいワインなーんだ?」の答えを探す旅だったのだと思う。

もちろん、もっと良いワインであれば、マックだろうが、ビーフストロガノフだろうが、車海老のテルミドールだろうが(高級そうなメニュー言ってみただけだがレパートリーが貧弱だな)、きっと美味しくいただけるのだろう。
だけれど、マクドナルドという“キング・オブ・ジャンクフード”(褒め言葉)に高級ワインを合わせるなんて、贅沢がすぎるというか、趣味が悪いと思うのだ。
そういう意味で、価格的にもマクドナルドに釣り合い、しかもお互いの味わいを引き出せる最良の関係を探すことが、この「C級ワイン探訪記」の目的だったのだ、と今、改めて感じている。

実を言えば「カルロ・ロッシ ダーク」も気に入っていて、僕は最近この2本を交互に常飲しているのだが、価格のより安い、そして何より“キング・オブ・ジャンクワイン”として、僕のオススメは「チュカロ カベルネ・ソーヴィニヨン」としておいて、この連載は終了となる。

いままでご愛読ありがとうございました。

次は「C級ワイン探訪記 白ワイン編」(チーズバーガーの代わりにフィレオフィッシュを合わせる)でお会いしましょう!

DATA:
チュカロ カベルネ・ソーヴィニヨン
チリ産ワイン
購入場所 西友
価格 395円(税抜)

C級ワイン探訪記『カルロ ロッシ ダーク』

「カルロ ロッシ」という名前からすると、イタリアワインっぽい感じもするが、カリフォルニアのブランドだそうだ。

このブランドは日本でも何年も前からデイリーワインの定番で、一時期よくCMを見かけた覚えがある。
以前に飲んだことがあるものの、とくに印象がなかったのだが、今回「ダーク」というものがあったので、購入してみたのだ。
購入前に気になったのは、瓶ではなくペットボトルなこと。そのあたりにチープさを感じるが、ペットボトルワインがどんなものか、ということの検証も含めて買ってみることにした。
ぶどう品種の記載はないが調べてみたら、ルビー・カベルネ、バルべネ、テンプラニーリョのブレンドのようだ。

また、「カルロ ロッシ」は前述の通り、ぶどうの産地はカリフォルニアなのだが、原産国名はオーストラリアというかわった経歴で日本に輸入されているのだ。
ルビー・カベルネはカベルネ・ソーヴィニヨンとカリニャンの交配種、バルベネはイタリア、テンプラニーリョはスペインの品種らしく、それもまたワールドワイドな感じがするが、カリフォルニアのぶどうをオーストラリアでワインにしているのだろうか(どういう経緯かまでは追いかけられなかった。ご存知の方、教えてください)。

さて、まず単独で飲んでみると、いままでのC級ワインと味わいがだいぶ違う。
一番は濃さの違い。他のワインに比べて格段に濃い印象で、口に含んだ途端にひろがるぶどう感が強い。いわゆる“まぜものアルコール感”が若干あるものの、濃さが勝つのでほとんど気にならない。甘みが強く、酸味少ない。単純に美味しい。
ただ、単独で飲み続けるとなると、味が強すぎる。それはフルボディだからだろうけれどね。ちょっとしたおつまみ(チーズとかおかき)とともにじっくり飲みたい。

さて、マリアージュだが、マックフライポテトそのままだとワインが勝つ(もうこの企画、マックとしか合わせてないな)。ケチャップつけたポテトでイーブン。ケチャップの甘みで、ワインの甘み(果実味)がひきたつのだ。
なんかマリアージュというよりはデュエルな感じもする。お互い「負けられない戦い」をしているような感じ。

チキンマックナゲットそのままだと相性はいまいち。マスタードのナゲットと一緒だと美味しい。
ここから推察するに、酸味と甘みのある味付けのものと合うはずだ。
ワインの甘みがひきたってワインがより進むし、飲んだ後、食べた食材のうまみを後追いで感じられる(ちなみに、マスタードソースをつけたポテトとはまあまあ)。

で、今回、マリアージュする目玉は、新発売の「グランドビッグマック」だったのだが、これがびっくりするぐらい“普通”だった。
グランドビッグマック自体も、まあ「大きくなったビッグマック」以上でも以下でもないのだけれど、一瞬「奇跡のマリアージュ」を期待してしまった自分がいたのだ。ハードルを上げすぎたのかもしれない。

さて、そうやって飲んでみた「カルロ ロッシ ダーク」だが、これには後日談がある。
このブログを書くために、記録しながら飲んだのが4月の半ば。
でも、そのあと、このワインの味が忘れられずに2本ほど買って飲んでいるのだ。実はこのブログを更新している今も飲んでいる。
つまり、このワインは僕にとって「お気に入りの1本」になったということだ。

で、いちおしC級ワイン「チュカロ カベルネ・ソーヴィニヨン」に勝っているのかどうか、ということだけれど、これは次回まで持ち越しとさせていただこう。
次回「チュカロ カベルネ・ソーヴィニヨン」について、他のC級ワイン同様のレビューで、比較してみることにする。
そして、それが「C級ワイン探訪記」シーズン1のラストレビューでもあるのだ。

次回、刮目して待て!(大袈裟)

DATA:
カルロ ロッシ ダーク
オーストラリア産ワイン
購入場所 サミット
価格 468円(税抜)

C級ワイン探訪記『コアライフ シラーズ/カベルネ』

安旨ワインの定番といえば、今やチリワインにお株を奪われた感があるが、少し前だったらオーストラリアワインだった気がする。
ちなみに最初にコルクではなくスクリューキャップを採用したのはオーストラリアとのこと(『ワイン一年生』より)。

さて、そんなオーストラリアのワイン。「イエローテイル」のように1000円以下のワインはけっこうあるものの、500円以下のC級となるとなかなか難しい。そんな中みつけたのが、コアラのラベルの「コアライフ」というワイン。

フランスのシラーというぶどうと同じ品種ながら名前が違うシラーズと、カベルネ・ソーヴィニヨンをブレンドしたもの。ミディアムボディなので重すぎず、飲みやすい。渋みはややあり。どことなく品がある味わいで甘みは少なく酸味が強い。
単体で飲むと、低価格ワインの定番みたいな、「ハウスワインの赤」と頼んだら、これがでてきそうな感じ。

「シラーズはシラーと比べると、スパイシーさ、土っぽさがエスカレートして、本当に野性的に育てられている感じがします」(『ワイン一年生』)というように、たしかに「土」っぽい。飲み口もこう、強い(ストロングな)印象。
僕にはちょっと甘みが足りない。果実味というかぶどう味が足りない気がする。

さてマリアージュ。
今回はマックではないのだ(このブログ読むとマックかケンタかしか食べない人と思われてるかもしれないが)。
合わせたのは、まず「砂肝スパイシー炒め(ガーリック風味)」。これはサミットで売っているお惣菜だが、単体で食べても美味い。
サミットの惣菜は“ちゃんとしている”率が高いのでオススメ。中でも、こういうちょっとしたおつまみは、他にも焼豚、レバー煮込みが美味いです。

話がそれた。マリアージュの話だ。

これは合った。ベストマッチではないが、系統が合う感じ。
単体ではほとんど感じない甘みが、砂肝スパイシーの塩辛さにひっぱられて、ワイン自体の甘みを引き出してくれる。
ここから考えると、このワインにはステーキとかガツンとした牛肉に合うはずだ(オージー産だから?)。
それからここ最近の定番おつまみポパイエッグと合わせると、ベーコンとの相性が一番合う。そこから考えるとやっぱり肉系と合うワインのようだ(今回こそマックと合わせるべきだったのかもしれない)。

さて、今回はボロネーゼを作って合わせてみた(レトルトのを温めただけだけどね)。
どんな赤ワインでもボロネーゼとは合うだろうと思っていたのだけれど、予想以上に合わなくて戸惑った。肉と合うはずのワインがトマトソースと合わない模様。これはちょっとした発見でもある(僕が浅はかなだけか)。

というわけで、マックと合わせれば評価が上がったかもしれないワインだけれど、僕の好みではなかった。
ただ、前述のように「ザ・ハウスワイン」的な味わいなので、そういうのが好きな人にはいいのかもしれません。

DATA:
コアライフ シラーズ/カベルネ
オーストラリア産ワイン
購入場所 サミット
価格 498円(税抜)