絶対に見よう!とまでの気はなかったけれど、放送に間に合ったので『西郷どん』を観た。鈴木亮平が気になるから。
鈴木亮平の出たドラマでまともに観たのは『天皇の料理番』の兄さん役と、あの『銭形警部』だけなのだが、その役の振れ幅と演技を見て「この人ならなんかやってくれる(っていうかいい意味で「やらかす」)」と思っているからだ。バラエティのロケで出た時に「手品が得意」と言ってて、試しに披露した手品が、出演者がひくほど高度な手品だったのも強く印象に残っている。この人マジな奴だ…と。
そんなわけで、「鈴木亮平ショー」を期待して観た『西郷どん』だったが、初回は子役が演じているイントロダクション的な回で少々残念。それよりも、風間杜夫、松坂慶子、平田満の並ぶ画ってすごいことだけど、元ネタわかる若い人いるの?とか、それを言ったら西田敏行のナレーションと鹿賀丈史の出演って『翔ぶが如く』のオマージュじゃねえか、と細かい部分が気になってしまった(つかみとしてはOKだろうけど)。
次回予告は「鈴木亮平ショー」の予感を感じさせたので来週に期待したい。
あと途中からだけど、ダラダラと『必殺仕事人』も観てしまった。これは藤田まことが過去映像と音声を駆使して復活する、と聞いていたから。
んー、この登場シーンはかなり苦しかった。東山紀之と話す2~3分のシーンで、ほぼ板の陰に隠れていて全身を見せないのは、まあ仕方ないのだが、それ以上に「セリフの会話が噛み合ってない」のが辛かった。目を合わせて喋る映像を使っているならまだしも、ほとんど隠れてたり、手だけだったりの映像だったので、声の似た人に喋りの芝居は任せたら良かったんじゃないかと思った。それだと故人に失礼かもしれないが、「藤田まこと」ではなく、「中村主水」を復活させるのだったら、そういうやり方を考えたほうがスッキリしたんだけどな。あ、ただしドラマ自体はなかなか面白かったです。
故人をアーカイブ復活させるという試みは、最初ブルース・リーで聞いた気がするが、あれから月日が経ち、技術が進歩してもこの程度なのか、と少々がっかりする出来映えだった(予算も関係してるだろうね)。少しオカルトじみた思考かもしれないが、故人が演じていたキャラクターがCGじゃなく、画面できちんと復活するのを単純に見てみたいし、それはその作品のファンなら夢のような企画だろう。映像関係の方々にはその方向もぜひ頑張っていただきたい。