ファミコンミニがバカ売れして、ミニスーパーファミコンもかなり売れたからか、今年はミニメガドライブと、ミニネオジオが発表されてオールドゲーマー、そしてゲーム業界ウォッチャーの僕としては、なかなか嬉しい限りだ。
でも、これで「ゲーム業界も活気がでてきたね」と思うかといえば、そんなことはなく、逆に「今ゲームにお金を出す人」というのがなんとなくわかってしまって、やっぱりゲーム業界は概ね苦しい状況なのかなーと憂いたりもする。
こういうのって、若い人向けではなくて、レトロゲームなら買う、といういわゆるマニア向け製品だから。
ミニファミコンやスーファミならば、「任天堂の優良ミニゲーム集」という意味合いもあるので、当時持ってなかった若い人たちやファミリー層も、一応あれば息抜きにできるよね、という感覚で買うこともあるだろう。
だが、メガドライブやネオジオは、当時からしてゲームマニア(そこまでいかなくてもスーファミだけでは飽き足りないほどのゲーム好き)が買っていたハードだから、今回買うのも当然、当時に実機を所有していたり、ネオジオだったらゲームセンターでプレイしていた世代だろう。
だから、新たなゲームファンを広げるという目的ではなく、あの頃のゲーム好きに買ってもらおうという目的で作られるのだと思う。
もちろん、こういう復活は喜ばしいし意義のあることだとは思うけれど、こうやって過去を切り売りしながら業界が生き残っていくのだとしたら、あまり明るい未来は見えない。
過去の資産が日の目をみることは大歓迎。だけれど、こういうスタンドアローンのハードで出すのではなく、クラウド上にアーカイブ化されたものを、PCやタブレットで老若男女プレイしたい人が、気軽に安価で楽しめるようになるのが過去ゲームの資産活用としては一番良いと僕は思っている。
と、なんだかんだいいながら、ラインナップ次第でミニメガドライブもネオジオも買うつもりだ。
そうやってちょっとでも貢献しているうちに、ゲーム文化がずっと続いていくような状況を業界は考えて、実行していただきたい。