ダーツ&チキン

ダーツの才能があるはずだった

しかし一度目の結果は凡庸だった

だが、それはまだ能力が覚醒していないからにすぎない(かもしれない)。

前回はダーツの本を買ったものの、こういうものは「習うより慣れろ」で、とにかく投げて投げて投げまくってコツをつかむものだと相場が決まっている。
では、次に何をすればよいか。
とりあえずは「マイダーツ」を買うことだろう。

そんなわけで、マイダーツを買い、さらにダーツの世界を知るためにはダーツショップに行かねばならないと思ったので、会社帰りに池袋のダーツショップへ行ってみた。

で、ダーツショップ、すごいね。
何がすごいって、ドアをあけてすぐわかる「マニアック感」。
決して、初心者お断りという感じではないが、品物の並べ方や店員さんの雰囲気、客層、その全てが“これこそがダーツワールド”という暗黙の了解を共有しているような空間だった。
僕はふと、かつて池袋にあった「イエローサブマリン」を思いだした。

※補足
イエローサブマリンはカードゲームや模型、テレビゲームを扱っていたホビーショップ。今も場所を変えてあるようだけれど、僕が中学、高校の頃に行っていたときは、カードゲームやテーブルトークRPGを扱っていて、そこでTTRPG用の8面体や12面体のダイスとかを買った。

で、僕は「イエローサブマリン」の、“この趣味についていけない人はお断り”な雰囲気がすごく好きだったのだ。最初のうちは違和感があったけれど「この雰囲気に慣れたい!」と思って通っていた気がする(思い出補正のような気もする)。

今回行ったダーツショップも、“ダーツの世界に踏み出せない人お断り”感と、“さあ君もこの世界に踏み込んでごらん”感が詰まった店だった。
ダーツとTTRPGじゃ、ジョックとナードの違いを若干感じるけれどね。

で、どうしたか、というと、雰囲気にいたたまれず、滞在時間約2分で退出。
それでも、店にあるダーツで遊んでいる人の投げ方の上手さだったり、自分で軸とか羽根とか(正式名称わからないあたりがなんとも。)組み合わせてダーツ作れるんだ、とかわかったり、店を出る時の心の中は(俺にはまだこの店は早い)だったけれど、表面上は渡辺篤史ぶりに「わかりましたー」という体に見られたはずだ。

そう、つまり前言撤回。
「次はマイダーツを買う」ではなく、ダーツはハウスダーツでいいから、とにかく投げに行く(この表現で合ってるのか?)のが次のステップだと気付いたのだ。
あと、能力を開花する場合は、だいたい導く師匠がいるはずなので、師匠と出会わないといけない。まずはそれだろう。

俺のダーツ物語はこれで第3話終了だが、なかなか物語が進展しない。
打ち切られないように努力したい。