1年かけた大団円「令和3年度417の日」

本千葉駅は遠い。

「千葉に遊びに行く」と言って、幕張メッセとか東京ディスニーランドとかを思い浮かべて、東京駅から30分ぐらいで行ける感覚で電車に乗ると痛い目にあう。「本千葉駅」までは快速でも1時間弱。しかも途中から各駅間の距離がやたらと長い(ローカル線あるある)。
船橋より先の千葉は小旅行と覚えておきたい。

さて、その本千葉駅にある千葉県文化会館大ホールで行われた「令和3年度417の日」というイベントに行ってきた。
僕の推し、TrySailのメンバーである声優の夏川椎菜が、自身の名前にちなんで平成31年から行っているファンイベントだ。

昨年は緊急事態宣言につき、イベント中止。
ブログで彼女が書いた「クショがーーーーーー」というフレーズが一時Twitterのトレンドになり、夏川椎菜がトレンド入りしたことに狂喜するファンと、なんだ誰だどうしたんだ、と困惑するファン以外の反応のコントラストがあったと記憶している。

夏川椎菜は中止の悔しさをYoutubeにぶつけ、自ら構成、脚本、撮影、編集を行い、1年間「令和2年度417の日」の代替コンテンツとして「417Pチャンネル」を開設。毎週月曜20時に動画を更新し続けてきた。
彼女のクリエイターとしての魅力と、パロディのセンスが反映された(とてもいち声優が手弁当で作ってるとは思えない)ハイレベルで面白い動画チャンネルだ。

その集大成とも言える今回のイベント。
最推しがもちょである僕と、最推しが天ちゃんである江戸川台ルーペだが、ナンスファンには間違いがない我々として、そして417Pチャンネルウォッチャーとしてはやっぱりいかねばならないだろうと、ナンスファンである「ヒヨコ群」の群れの中に飛び込んでいったのである。

本千葉駅にはファストフード的なものは何もないと見做して(実際なかった)、イベント前の腹ごしらえのために千葉駅で待ち合わせした。
仕事を早引けした僕と違って、休みをとるという万全の体制のルーペさん。
千葉駅隣接のフードコートで侍マックを食べながら、417の日やらナンスのことやら話すと、どうしてもツイキャスのアフタートークをしている感じになってしまう。でも「最推し」のライブを観に行くテンションとはやや違って、楽しみだけど冷静みたいな感覚は共通していた。
後で聞いたらルーペさんは早めに千葉に来て、千葉散策を終え(千葉散策ってなんだよ)、ついでにジョナサンでビール飲んでたらしい。会話がやや噛み合わなかったのは、彼のメートルがあがってたからなのかと思う。

で、そこから小旅行気分を味わうためにモノレールで「県庁前」駅まで行って(駅名がもうローカルだよな)、徒歩7分のところにある千葉県文化会館に到着。

あいにく雨足が強まってきたが、雨のイベントの日ならと思って持ってきたTrySailのオンラインライブGO FOR A SAILグッズの折りたたみ傘が超優秀で助かった。造りがしっかりしていて、しかもワンタッチ。普段使いできるデザインもオススメ(どっちかというと女性向けだけどね)。

で、肝心の「令和3年度417の日」だけれど、これは「夏川椎菜 独演会」というのが一番正しい紹介の仕方だろう。

内容は「声優」夏川椎菜が、Youtubeやテレビ番組をパロったコンテンツで、一人芝居する、という構成のイベントだった。
なのでライブのように「参加した」という感覚ではなくて「楽しい出し物を見た」というのが正直な感想。ナンちゃんがパロディ好きなのはわかってたけど、さらに濃いめの好きだったんだと思って、そこは共感できた。
ただ、イベントの趣旨なのか、ファンイベント的な要素が強く、全編、変化球を投げ続けられたという感じがする。

TrySailの楽曲である「Sunset カンフー」と「adrenaline!!!」の一人歌唱と、ギター&キーボード生演奏によるアコースティックバージョンの「Daisy Days」、「ラブリルブラ」、「キタイダイ」と、5曲歌も聴けたけれど、それぞれ「Youtubeの番組内」という一種虚構の中でのパフォーマンスだったので、少し距離を感じてしまった。
そして歌自体はすごく良かったけど、やっぱりこれも変化球だ。

「演じる舞台を観る」という点で、声優としての夏川椎菜の魅力は十二分に堪能できたけど、そもそもTrySail自体を楽曲からファンになっている僕には、やっぱり1曲でいいから真っ直ぐストレートな楽曲を聴きたかった(それがあればむしろ神イベントだった)。
本来なら今年の1月に夏川椎菜のライブに行き(6月に延期)、それを踏まえての417の日であるはずだったので、その点、僕としてはちょっとボタンが掛け違ったのかもしれない。
でも、舞台で好きなことをやって、それをちゃんとコンテンツとして成立させてるのは、さすがだなあと尊敬度はより上がったイベントだった。つまり今まで書いてきたのは、ファンとして求めるものが高いという贅沢な感想なのだ。

最初に書いたように、今回のイベントは「417Pチャンネル」のライブ版であり集大成。そう考えれば、その路線を踏襲したイベントなのは当然だ(だから、このイベントの実施をもって、令和2年度を引っ張っていた417Pチャンネルは役割を終え、夏川椎菜 Official Youtube Channelに姿を変えた)。

1年間、Youtubeを中心としたクリエイター活動が多かった彼女が今回出したものは、自信が作った「夏川椎菜」というコンテンツだったんだと思う。「417Pチャンネル」は本当に面白かったし、センスに共感してナンちゃんのことをより好きになったけれど、今後はもう少し“素の”夏川椎菜を見たいなー、と思う。

ところで、この「令和3年度417の日」を含め「417Pチャンネル」のオススメ動画を紹介するアフタートークを僕とルーペさんでやる「ザンクとルーペの読書感想文」は4月28日水曜、午前11時からの予定です。
なんだよ、告知かよ!しかも本編じゃなくてアフタートークのかよ!っていうね。
このブログで書けなかった思いみたいなものも語れるといいなと思っています。
そして本編では、2021年本屋大賞である『52ヘルツのクジラたち』の感想を語り合います。今日ようやく少し読み始めた。28日までに読み終わるのか?(心配するのそこ?)

緊急事態宣言はどうやら来週から発令らしく、ナンちゃんの6月ライブの実施がまた怪しくなってきたけれど、どんな形になるにせよこれからも夏川椎菜を推していくことだけは間違いはない。
令和3年の夏川椎菜にもキタイダイしています!

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