ネット界隈(主にTwitter)で大評判だった『バーフバリ 伝説誕生』を観た。
インド映画をちゃんと観るのは初めてだ。
『きっとうまくいく』をナナメ観したことはあるが、あの映画はインド映画(というかボリウッド映画か)では必ず言われる“歌って踊って”のシーンはなかった気がする(ちゃんと観てないので違ってたらすみません)。
さて、この『バーフバリ』。王位継承者である赤ん坊が、内戦に巻き込まれて孤児として育てられ、運命に導かれるようにして自分の王国へ戻ってくるというストーリーのファンタジー活劇。
インドが舞台というだけでなく「メイド イン インド」の映画のせいか、どことなく抹香臭いファンタジーに仕上がっている(たとえば『アラジン』は中東ペルシャの話だけれど、ディズニーのにそういう印象ないよね ※補足 調べたら『アラジン』の舞台アグラバーっていうのがインドのアーグラがモデルだそうで、まさにインドの話みたいです)。
で、あまりに大評判だったせいか、ハリウッドの大作のようなものを期待して観ると、特撮(CG)はちゃさいし、アクションもそこそこといったところ。
ただ、後半に戦争シーンがあるのだが、これは物量と撮り方で迫力があった(金かけてるなーと思った)。
主人公がはルックスはいかにもインドの人だけれど、キャラクターはカッコいい。男性力が強いというか“マッチョ”なキャラなので、“ジェンダーフリー”だなんだと言われる昨今でも、インドではこういうキャラがカッコいいとされているのかな(「王子」という地位からイメージされるキャラクター像なのかも)と思ったりした。
それから歌は状況説明として使われていた。ナレーションを歌にしている感じ。意外にも踊りはなかった(よね?)。
もちろんセリフを歌う場面もあるが「ミュージカル」とはそこが違う感じ。
『ムトゥ』とかもそうだったのだろうか。あれはインドの「ミュージカル」だと思っていたのだけれど(未見のくせに)。
さて、この映画がちょっとモヤっとするのは、途中から突然「先代バーフバリ」(演じるのは同じ人)の話になってしまうところだ。
それも、シームレスにつながっている感じで、「あれ?今のバーフバリどうなった?」と、しばらくの間、置いてけぼりになった。これはもう昔の話で押し切るのだな、と踏ん切りがついてからは落ち着いたけれど、そんなふうに前半は不遇の王子の冒険活劇、後半が先代バーフバリの戦争エピソードになって、話の展開が急。
途中から違う映画を見た感じになってモヤっとした。
それでも、先代が活躍する戦争シーンは、前述した通りに見応えがあって、敵をなぎ倒すガジェットのついた騎馬や、伸びる鉄球付きの錫杖など“J-RPG”に出てきそうでワクワクしたりした。こういうアイディアはハリウッドではでないんじゃないかな。
そしてどういう流れで終わるのかと思っていたら、完全に尻切れトンボで終了して愕然としたのだが、この映画はもともと2部完結で作ったらしく、そう思って見るとまあ許せる。『2』があるのは知ってたけれど(というか録画してある)、『1』で完結した話の続きだと思っていたのだ。
で、『1』だけを観た感想は、悪くないけど、絶賛というほどでもない。もっとも続きは観たくなるけどね!
この映画が「前半」であることを考えると、後半まで観てから、感想を書くことにしよう。
→To be continued!