『Re:LIFE〜リライフ〜』

ヒュー・グラント主演の映画『Re:LIFE〜リライフ〜』を観た。

一発屋だった脚本家が、仕事にあぶれて田舎町の大学の脚本クラスの講師になって人生を見つめ直すという話。
あらすじからわかるように、ものすごいベタなヒューマン・ロマンティック・コメディだったが、安心して観られるし“裏切らない”ストーリー。

僕はヒュー・グラントが全盛期だった頃の映画を全く観ていないが、この映画の前に『ラブソングができるまで』を観て、それは枯れたヒュー・グラントがすごくカッコよくて、内容も好きなタイプの作品だったので、それと似たような映画だろうな、と思って観たら、予想通りだったので良かった。
それもそのはずで、調べたら脚本・監督が同じ人だった(マーク・ローレンス)。

『ラブソングができるまで』では音楽、この『Re:LIFE〜リライフ〜』では脚本という作品を題材に、モノをつくるということへの情熱や葛藤を軸にして、一度は栄光をつかんだものの、落ちぶれてしまった男の再生を描いている。
ヒュー・グラントの、落ちぶれ加減は“仕事はない”状態ではあるが、そこまでダメ人間にはなっておらず、脚本家としてのプライドは捨てていないというところが、共感できる。あと素直に枯れたヒュー・グラントがカッコいい。若い頃はもっとカッコよかったんだろうけど、なんというか、男からみても憎めないチャーミングな魅力がある(「このおっさんを、好きという女性は見る目があるなー」という感じがするのだ)。マリサ・トメイとの会話も知的でユーモアがあり、こういうカップルは理想だなと思ったりする。

映画好き、ストーリー作り好きにオススメしたい良品。