恐竜アトラクション 『ジュラシック・パークⅢ』

『ジュラシック・パークⅢ』を観た。

これでシリーズ全てを観たわけだが、リアルタイムで観たのは最新作だけなので、今、この時代で昔の作品をどうこう言うのはちょっと躊躇われる。
でも、せっかく観たからには、感想を言っておきたい。

とにかく『Ⅲ』は前2作と作風が違う。
恐竜を使ったアトラクション部分を強化して、小難しい生命論や倫理観はアラン博士のセリフの中での批判程度に留めたことで、恐竜パニック映画としてまとめた感が強い。主人公が1と同じだしナンバリングタイトルなのに、外伝っぽいのはそのせいだろう。
なので過去3部作の中では、サラッと見るのに一番良いと思う(時間も94分と短い)。

もちろん前2作あっての『Ⅲ』だと思うが、「恐竜のいる島でサバイバル」という設定だけ知っておけば、これだけ観ても楽しめる。
『ジュラシック・ワールド』も設定だけ知っていれば、悩むことなく観れるけれど、その流れはこの『Ⅲ』から続いているのかもしれない。

前半はあんまり恐竜がでないので、予算が少なかったのかな、と思っていたら、後半はオンパレードだったので、そのあたりの盛り上がりの配置も計算されているようで、大人気作の3作目を作ることの難しさを感じられたりする。

尻切れトンボな終わり方が少し物足りないけれど、前2作の伏線などに結論を出さずに終わらせたことで、のちに『ジュラシック・ワールド』が作られたと考えると、これで良かったんだろう。主人公たちと一緒に、恐竜の島の探検を疑似体験するにはシリーズ一番の出来だと思う。

で、全部観た今、僕が一番好きなのは『ジュラシック・ワールド』。
エンターテイメント映画として一番バランスが取れている気がするのだ。

古典としての『ジュラシック・パーク』はリスペクトしつつ、まだこのシリーズを観ていない人には『ジュラシック・ワールド』を観ることをオススメしたい。