あの日から

少しずつ記憶は薄れていく。

2011年3月11日は職場にいた。ビルの8階は今ではパニック映画のワンシーンみたいに揺れた。一瞬、死を覚悟して叫びたくなったけれど、お客様の前であることをすぐに思い出して耐えた。

揺れがトラウマになって仕事を辞めた人もいた。
原発を恐れて東京から離れた人もいた。

あの時のどの決断が正しかったかは、いまだにわからないし、どの決断もその時に選んだベストだったのだろう。
幸い、僕はあの震災で親しい人と別れることもなく、今日まで生きてこられた。
その間、僕は誰かの役にたてただろうか。
その間、僕は誰かの力になれただろうか。
そして僕自身、きちんと生きてこれただろうか。

たいそうなことはしていないけれど、ただ、当たり前の日々は「当たり前ではない」ということだけは忘れずにいよう(厄介なことに時々忘れてしまうのだけれど)。
「それなり」に生きていく時間を少なくしよう。
どんなに細い記憶になったとしても、忘れないで、繋いでいくことだけはしていこう。
次に災害が起きた時に、あの日よりも力になれるように。

先生ロス

オンライン英会話を始めて、約1年が経つ。

何人かの先生に習ううちに、とても相性の良い先生と知り合ってこの半年ぐらいはほとんど、その先生にお願いしていたのだが、2月で退職してしまったのだ。

ありがたかったのは、辞める半月ぐらい前に教えてくれたので、心の準備ができたのと、最後のレッスンでFacebookのアカウントを教えてもらったので、連絡をとる手段が残ったこと。遠く離れたフィリピンに知り合いがいるというのはなんとなく良いでしょ?(もっとも僕がFacebookアカウント持ってないけどね)

で、今月からは慣れ親しんだ彼女のレッスンは受けられないので、日時が合う感じで、3人の先生に習ったのだけどどの先生も今ひとつしっくりこない。

しっかりしてるけど早口、だとか、文章をタイプしてくれるけど無愛想とか、感じはいいんだけど、僕に趣味を訊いておいて、ことごとく「私はそれ嫌い」と言うとか。

もっとも、前の先生も初めからそうだったわけではなく、何回かレッスンを受けてみて、お互いの呼吸が合ってきたのだろうけど、その過程を覚えていないせいもあって、若干、今のレッスンに身が入らない。

試していくうちに、良い先生に出会えると信じつつ、トライ&エラーの日々もしばらく続きそうだ。飽きないうちに見つけたい。

体調不良

女子レスリングがパワハラで揉めている。

で、渦中の栄強化本部長が体調不良で理事会を欠席したことに対して、雲隠れだのなんだのということが言われているけれど、実際のところ、本当に体調崩してるんじゃないのか、と思ったりする。

この問題に関しては、報道(それも半分面白おかしくしたゴシップ)しか知らないので、実際にパワハラがあったかなかったかはわからない。体育会系には付きものの話のようにも思える(文系で育った人間の偏見です)。

ただ、栄本部長って吉田沙保里を育てた師匠でありながら、事あるごとに吉田に投げられるおっちゃんとして、愛すべきキャラを確立していたはずだ。それが、今回の報道で、えこひいきのパワハラ親父とみなされ、今までとは180度変わって、嫌われキャラになってしまった。
世の中の人ほとんどが今まで味方してくれてたのに、突然敵にまわった感じ。そうなったら「体調不良」にもなるよなー、という感想。

昔、知り合いが2ちゃんねるで、ひどいバッシングを受けたことがある。
その人自体は一般人だが、芸能人と結婚したことで、まあありとあらゆる罵詈雑言に晒されていた。僕はそれをみて当事者じゃないのにとてもショックを受けて、若干の鬱状態になったりした。
良く知らない人(どころか会ったこともない人)のことをよくもまあこんなに悪口言えるなー、と思った。本人じゃなくても落ち込むのだから、いわんや本人をや。

なので、ワイドショー的なところで「雲隠れ」とか言われてるのを聞くと、僕は栄本部長に同情というか、そりゃー応えますよね、と言いたい気分になるのだ(いや、本当にパワハラがあったとしたら全然ダメなんだけれど)。

ネットで簡単に意見が言えるようになって、迂闊にひとを貶すことができてしまう時代のように思う。
だからこそ、仲間うちで面白く茶化す感覚で、広く発言してはいけないと思うし、相手があることならなおさらだろう。そういう感覚は忘れずにいなきゃいけないなーと思う。

熊谷守一の絵

熊谷守一「生きるよろこび」展覧会に行ってきた。

国立西洋美術館や東京都美術館(ともに上野)、新国立(六本木)にはけっこう行っているけれど、今回の展示がされている国立近代美術館は始めて行った。
最寄り駅の竹橋ってどこだ?と迷ったのも事実。

で、その展示内容だが、熊谷守一の描く絵の変遷がわかるような展示でなかなか面白かった。
ただ、1940年ぐらいと、50年くらいに絵のタッチが大幅に変わっているのだけれど、そのあまりの変わりっぷりに、美術鑑賞の心得がない僕からすると「この人はどっかで頭打ったんじゃないか」と思うほど。
あるいは、お子さんを二人亡くしているので、そのショックでどうかしてしまったのではないか、というくらい、技巧的な初期作とはうってかわってシンプルで明るすぎる(しかし狂気を孕んだ)色使いが独特な晩年の絵が違うので、なんというか、絵を鑑賞する以上に、熊谷守一という人の人生を観にいったような印象を抱いた。晩年の絵のほうが有名らしいし、たしかに味わい深くて印象深い。
そして一番感じたことは、なにより、展示してある作品数が多いこと!
全部で200以上あるらしく、行けども行けども展示してあって、一人でこれだけ描けるってだけで、ものすごい人なんだなーということがわかった。
じっくり観るには気合いが必要です。

東京迷路

今でこそ東京都民ぶってはいるが、なんだかんだと埼玉県民ぶりが抜けず、都内の位置関係が板橋、北区程度しかわからないわけだ。
特に地下鉄の駅はほとんどわからないので、乗換案内が欠かせない。

今日は神保町と竹橋で用事を済ませ、最終的に九段下に辿り着けばいい、という行程だったので、まず最寄駅から神保町へのルートを調べると、神保町ではなく御茶ノ水を使うのが早い(というか早・安・楽な)ことがわかった。それから竹橋に行くには神保町から九段下経由で行くのが良いとのこと。
で、従順に案内に従ったのだけれど、九段下に着いてからわかったのは、神保町と九段下、歩ける距離だということ。
もっと調べると神保町から竹橋も8分で歩ける。

そんな近い距離を電車に乗ってたんかい!

いや、別に目的は果たしたし、運賃が惜しいわけではないんですけどね。でも10分ぐらいの距離なら步いたほうが早かったりするし、電車に乗るっていうのは「歩けない距離の移動」という先入観があるので、なんかがっかりしてしまった。
こうやって経験していくうちに勉強になっていくのだろうけど、地下鉄を乗りこなせるようになって(地下鉄駅の位置関係と距離感がつかめて)はじめて一人前の都民になれるのではないかと思った日だった。

トラブリング

先週末、急遽朝から晩まで仕事をしたばかりだが、今日は事務所で配管トラブルが発生して、定時を過ぎ、帰り時間の目処がたたない。

こういうのって続くんだよなー。と思うと同時に、そういうトラブルに巻き込まれる率も高いな、と感じる。マクレーン刑事か、って。

まあそういう意味では、自分を「主役キャラ」と思い込むことで、色々な感情を押し込めてみます。

終電間に合うだろうか。

アカデミー賞に思う

今年のアカデミー賞が決まった。

昔は「アカデミー賞3部門受賞!」とか「5部門ノミネート!」などの宣伝文句に反応したけれど、最近はそうでもない(観る映画がエンターテイメント系に傾いているからかもしれない)。

でも、受賞した作品や受賞者はやっぱり気になる。
作品賞の『シェイプ・オブ・ウォーター』は、『パンズ・ラビリンス』がちょっと苦手だった(印象には残ったけど)ので劇場では厳しいかなーとか、ゲイリー・オールドマンが初受賞というのは意外だし、でも実在の人物で取って欲しくなかったなーと思ったりした。
そして今、受賞した各部門の作品を調べたら、どの作品も「絶対に観よう!」というものがなくて、それはそれで自分の感性がなんか大丈夫か不安になってきた。
ちなみに今観たいと思っているのは『ブラックパンサー』と『15時17分、パリ行き』。まあ普通のチョイスだとは思う。あと『グレイテイスト・ショーマン』はもう一回劇場に観たい。

で、今一度、17年と16年の受賞作品観たら、そこでも観たいと思うの(実際観たのも含めて)せいぜい2、3作だった。
僕とアカデミー賞はそんな距離感のようです。

気にせず好きなもん観よう。

『グレイテイスト・ショーマン』

『グレイテイスト・ショーマン』を観た。

実在した「サーカス」を作ったP.T.バーナムを主役に据えて、でも内容はフィクションのようだが、夢を追う者の人生がギュッと凝縮されていた。
ヒュー・ジャックマンは、やっぱり主役だなーと思わせる華のあるエンターティナーぶりで流石だったけれど、若き共同経営者役ザック・エフロンの歌が上手くて聞き惚れた。他にも出てくる人たちがみんな歌が上手くて、俳優も今や歌えないとダメな時代なのか、と思う。あと、ハリウッドの人材の豊富さも感じる。

一部のレビューで言われていたように、次から次へと話が進む怒涛の展開で、行間のなさを感じたけれど、それがスピード感を生み出して全くダレずに最後まで楽しめた。楽曲もポップなものが多く、耳に残る。

大作じゃないので、歴史に残るミュージカル映画にはならないかもしれないが、エンターテイメント好きには堪らない作品。
日曜の朝にしては客の入りがイマイチなのが気になったので、もっと多くの人に観てほしい。
観終わった後、「僕も頑張ろう」という気にさせてくれる映画です。

疎い

今日がひなまつりということをインディードのCMで知ったというくらいに時節に疎くなっていた。そういえば、今年は節分もスルーしていた。やっぱりケーキとかは売れたんでしょうかね。ウチは二人兄弟で育ったので、そもそもひなまつりには疎いのかも。

そんなわけで何も意識しない土曜を過ごしたわけで、平常運転で良きことかな、ではある。

花粉症はちょっとひどくなってきてるけどね。

半日仕事

事情があって、朝から晩までの仕事になってしまった。

朝9:30から夜9:20というほぼ半日仕事をしたのだけれど、さすがにきつかった。年とったなーとか単純に思った。

好きなことなら何時間やっても平気なような気がするけれど、最近そういうのも試してない(仕事、「嫌い」ではないですけどね)。
仕事ではなく、趣味を12時間ぶっつづけでやってみようかな、とひらめいたりもした。