シルバー? Not ゴールド

ゴールドジムに行ってみた。

親交のあるヴィオリストの手塚貴子さんが「ゴールドジムに通っている」とおっしゃっていたので、先日お会いした時に「ゴールドジムに連れてってください!」とお願いしていたのだ(「ここで働かせてください!」って言う千尋みたいなテンションで)。

本音を言うと、シルバーマンジム(『ダンベル何キロ持てる?』に出てくる架空のジム)に行きたいところだけれど、まあ無理なので(まあ、ってなんだよ)、そのモデルになったであろうゴールドジムに行くことで心を埋め合わせたかったのだ。

で、連れて行っていただいた店舗は、ホテルの地下にあって、アニメに出てくるシルバーマンジムを思い描いていた僕としては(一緒にしてる時点でもうね)、その規模感の差に少々がっかりした。
ただ、地下へ続く細い階段の印象に反して、フロアに出てしまうと狭さは感じなかった。スペースを有効利用していて、設備も充実していた(勝手に比べて勝手にがっかりしてごめん)。

さて、初ゴールドジム。
時間的に、初めての人向けのカウンセリングを受けることができた。
「運動の目的は何ですか?」と訊かれて、「まあ、痩せたいです…かね」とぼやぼやとした返事をするも、担当の人がカルテにテキパキと「脂肪燃焼」と書いていたので、「あ、そうか、俺は脂肪を燃焼させねばならぬのだ」と、巨大な敵に挑むイメージが湧き上がってくる。
事実、その後計測した体重も体脂肪率も、自分史上見たことのない数字になっていて焦った(いや、想像してたよりも僕の体、大変なことになっていますよ)。

で、それからマシンの説明を受けてカウンセリングは終了し、手塚さんにも普段使っているマシンについてレクチャーを受けながらワークアウトした。

手塚さんはバーベルを使うトレーニングをしているそうで、まずベンチプレスのお手本を見せてもらった。
「やってみます?」と誘われて、一瞬躊躇したが、一人でジムに来ても今後バーベルを上げることはおそらくないと思ったので、意を決して初バーベル。

ベンチの上に横たわって天井を見上げる景色がもう新鮮だった。
持ち上げたのは20kgなので、傍目には“あの丸いの”が何もついてない“ただの棒”を持ち上げただけだが、それでもふらつくのがわかる。
自分でフォームは見れないが、ヘボいんだろうなーと思う。でも不思議と「だから恥ずかしい」という感じはなかった。
「シロウトなんだからしょうがねえだろ!」という心の声が勝っているのだろう(ひとり逆ギレ)。

それからバーベルのビッグ3と言われるもの(ベンチプレスの他はスクワット、デッドリフト)を全部やった。
どれも綺麗な姿勢でやるのは難しいが、特にデッドリフトが難しかった。「お尻を突き出す」という行為を、どうやったらできるのか頭で理解できないのだ。単純に基礎筋肉がないからかもしれないから、これは次回に再挑戦。

さて、そんなゴールドジムを体験した印象は、僕が行ったことのあるジムに対して、より全体的にストイックな感じ。

それはトレーニングする人たちがタオル以外の荷物を持ってないことからもわかった。
僕はいつもの自分がジムでしているように、タオルとスマホとヴァームウォーターを持参したのだが、そんな荷物持ってる人はひとりもいない。
スマホなんか使わず、ワークアウトに集中しろ、ということなのかも。もう、その時点で意識が違う。
いちげんさんお断り、という雰囲気ではないが、“ちゃんと”“身体を”“鍛える”ための場所という感じ。
それを体験して、今までの自分の「痩せたい」という考えがいかに浅く、軽い考えだったのかと反省する。
ちゃんと痩せるにはそれ相応の努力が必要なのだよ。

で、結論として、とにかくフィットネス回数増やさなきゃダメだと決意。
ゴールドジムは残念ながら家の近くにないし、今回、地元のフィットネスジムを全然使いこなせていないことにも気づいたので、まずはホームであるル○サンスで頑張る(月に3回行くか行かないかで、ホームもなにもあったもんじゃないが)。

でも友人と一緒にトレーニングするのは楽しい。
お互いの頑張りがわかるし、励みになるからだ。
なので、ゴールドジムには、ビジターとして通おうと思う。
もっとも手塚さんがワークアウトに付き合ってくれるか次第ではあるけどね(すみません!よろしくお願いします!)。

さて、カウンセリングの際に、身体づくりで一番大切なのは「食事」だという意外な話を聞けた。
「揚げ物やアルコールは控えたほうがいいんですよね。あ、でもアルコールは難しいと思うんで…」
とその時言われたんだけれど、「こいつはアルコールを我慢できない」と見透かされたのだろうか。当たってるけど(でも揚げ物も我慢できないよ)。

運動以上に食事に気を使わなければ、痩せへの道はひらけないことを知った。
これは大変な道のりになるだろう。

そういうわけで、その大変な道のりに立ち向かうために英気を養おうと、ワークアウトの帰りにビールと唐揚げ、その他等々を存分に取り入れたのだ。

英気を十分養ったので、ダイエットはほぼ成功したも同然だろう。

まあ、見ていたまえ。