C級ワイン探訪記『カルロ ロッシ ダーク』

「カルロ ロッシ」という名前からすると、イタリアワインっぽい感じもするが、カリフォルニアのブランドだそうだ。

このブランドは日本でも何年も前からデイリーワインの定番で、一時期よくCMを見かけた覚えがある。
以前に飲んだことがあるものの、とくに印象がなかったのだが、今回「ダーク」というものがあったので、購入してみたのだ。
購入前に気になったのは、瓶ではなくペットボトルなこと。そのあたりにチープさを感じるが、ペットボトルワインがどんなものか、ということの検証も含めて買ってみることにした。
ぶどう品種の記載はないが調べてみたら、ルビー・カベルネ、バルべネ、テンプラニーリョのブレンドのようだ。

また、「カルロ ロッシ」は前述の通り、ぶどうの産地はカリフォルニアなのだが、原産国名はオーストラリアというかわった経歴で日本に輸入されているのだ。
ルビー・カベルネはカベルネ・ソーヴィニヨンとカリニャンの交配種、バルベネはイタリア、テンプラニーリョはスペインの品種らしく、それもまたワールドワイドな感じがするが、カリフォルニアのぶどうをオーストラリアでワインにしているのだろうか(どういう経緯かまでは追いかけられなかった。ご存知の方、教えてください)。

さて、まず単独で飲んでみると、いままでのC級ワインと味わいがだいぶ違う。
一番は濃さの違い。他のワインに比べて格段に濃い印象で、口に含んだ途端にひろがるぶどう感が強い。いわゆる“まぜものアルコール感”が若干あるものの、濃さが勝つのでほとんど気にならない。甘みが強く、酸味少ない。単純に美味しい。
ただ、単独で飲み続けるとなると、味が強すぎる。それはフルボディだからだろうけれどね。ちょっとしたおつまみ(チーズとかおかき)とともにじっくり飲みたい。

さて、マリアージュだが、マックフライポテトそのままだとワインが勝つ(もうこの企画、マックとしか合わせてないな)。ケチャップつけたポテトでイーブン。ケチャップの甘みで、ワインの甘み(果実味)がひきたつのだ。
なんかマリアージュというよりはデュエルな感じもする。お互い「負けられない戦い」をしているような感じ。

チキンマックナゲットそのままだと相性はいまいち。マスタードのナゲットと一緒だと美味しい。
ここから推察するに、酸味と甘みのある味付けのものと合うはずだ。
ワインの甘みがひきたってワインがより進むし、飲んだ後、食べた食材のうまみを後追いで感じられる(ちなみに、マスタードソースをつけたポテトとはまあまあ)。

で、今回、マリアージュする目玉は、新発売の「グランドビッグマック」だったのだが、これがびっくりするぐらい“普通”だった。
グランドビッグマック自体も、まあ「大きくなったビッグマック」以上でも以下でもないのだけれど、一瞬「奇跡のマリアージュ」を期待してしまった自分がいたのだ。ハードルを上げすぎたのかもしれない。

さて、そうやって飲んでみた「カルロ ロッシ ダーク」だが、これには後日談がある。
このブログを書くために、記録しながら飲んだのが4月の半ば。
でも、そのあと、このワインの味が忘れられずに2本ほど買って飲んでいるのだ。実はこのブログを更新している今も飲んでいる。
つまり、このワインは僕にとって「お気に入りの1本」になったということだ。

で、いちおしC級ワイン「チュカロ カベルネ・ソーヴィニヨン」に勝っているのかどうか、ということだけれど、これは次回まで持ち越しとさせていただこう。
次回「チュカロ カベルネ・ソーヴィニヨン」について、他のC級ワイン同様のレビューで、比較してみることにする。
そして、それが「C級ワイン探訪記」シーズン1のラストレビューでもあるのだ。

次回、刮目して待て!(大袈裟)

DATA:
カルロ ロッシ ダーク
オーストラリア産ワイン
購入場所 サミット
価格 468円(税抜)