MiKn Project Op2-2 Piano Trio Concert

ヴァイオリニスト西谷国登さんとピアニスト石渡真知子さんに、チェリスト大木翔太さんをゲストに加えたMiKn Projectによるピアノトリオ演奏会に行ってきた。

2月のOps1-2の時と同じく、坂戸市にあるTTT森の響きホールでの演奏会。
曲目は昨日大泉ゆめりあホールで行われたOps2-1と同じだけれど、昨日は裏で(しかもモニター越しに)聴いただけだし、自分の出番もあって曲を楽しめる余裕はなかったので、今日の演奏を楽しみにしていた。そして、その期待を上回る楽しさだった。

最初に演奏されたのは、ドビュッシーのピアノ三重奏曲 ト長調。
演奏前に、石渡さんの曲説明があって、この曲は当時18歳だったドビュッシーがヴァカンス中に書いたものということだったが、まさに南仏の砂浜が思い浮かぶような曲だった。
第1楽章では、華やかで穏やかなビーチ沿いで、のんびりとした休日の雰囲気をもち、第2楽章は、弦楽器の細かい動きが、少しの不穏さと好奇心がざわつく感じをさせ、知らない街を散策しているようなドラマチックな楽曲。
第3楽章はチェロがメインを張るような出だしから、避暑地の町並みを上空から俯瞰で旅するような優雅な旋律が続く。

で、この楽章の三人の表情がとても良かった。自分の音を響かせつつ、他の演奏者それぞれの音を感じているのが伝わる。この楽章の最後の音を奏でた直後の写真が欲しいと思うぐらい、トリオの世界観がふんだんに出ていた。

そして第4楽章。「Appassionato」なだけに、迷宮に迷い込んだようなうねりを感じるダイナミックな出だしから、曲が様々変化して聞き飽きない。なんというかひとつの人生を描いているような壮大な楽章に感じた。何度も繰り返して聴きたくなるような演奏だった。

2曲目はメンデルスゾーンのピアノ三重奏曲 第一番 ニ短調。
「メントリ」という愛称がつくほど人気のある曲ということ。

第1楽章は重厚で、これぞ「クラシック」という感じが強い。ピアノの速い動きがすごい。後半とくに盛り上がりにかけては圧倒された。個人的には、途中リタルダンド入った後の小節が好きだなーと思った。
第2楽章はシンプルな印象だが、それだけにちゃんと聴かせるように弾くのはとても難しいと思う。音の粒が揃わないとカッコよくならない。それがきちんとできるお三方が(どの楽器を弾けない僕でも)技術と感情の込め方のレベルが高いとわかる。
第3楽章は一転、軽やかな始まりから、速いスピードの中で、緩急をつけつつ、お互いのフレーズの出入りに気を使う場面が多く、これもまた合わせるのが難しい。
そして第4楽章ともなると、曲の理解度が高くないと、エンディングのところなど崩れてしまうのではないかと思うのだけれど、きちんと弾ききるのが見事。
楽器の弾けない僕がいうのもなんだが、良い演奏にするためには高い技術と、深い理解力が必要な曲なんだろうなと思った。
なんというか「ごまかしがきかない」楽曲なのだ。だからこそ愛称がつき、人気があるのかもしれない。

2曲とも違った良さがあって、1時間があっというまだった。
ドビュッシーのピアノ三重奏曲は、「この曲好き!」ってなって、ヘビロテしたくなったし、メンデルスゾーンのピアノ三重奏曲は、僕がもう少しクラシックを理解してから聴き直したいと思った。
アンコールのハンガリー舞曲 第六番含め、良い時間を過ごさせてもらった。初心者から愛好家まで楽しめる素敵な演奏会だった。

そして、前回もふれたけれど、このTTT森の響きホールは、フラットで演奏者と客席が近い小さなコンサートホールだけれど、音が正面から発せられるのではなく天井を回って包み込まれるように聴こえて、曲の世界に入り込める。
このホールでいろいろな演奏を聴いてみたいなと思った。

生演奏、しかも素敵な演奏を素敵な場所で聴く贅沢を堪能した演奏会。
出演した皆様お疲れ様でした。次の機会も楽しみにしております。

第10回 西谷国登ヴァイオリンリサイタル Special Ver.

西谷国登さんの第10回ヴァイオリンリサイタルだった。

2年前の5月に予定していた公演が新型コロナ感染拡大の影響で中止となり、自身のリサイタルは前回2018年から実に4年ぶりの実施となる。
国登さんの「同じものをやるのではなく、バージョンアップしたい」という性格からか、2年前に予定していた曲目ではなく、今回のために新たに組み直したプログラムで開催された。

そのプログラムは
ブルッフ『ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調』(弦楽オーケストラ版)
サン=サーンス『ヴァイオリン協奏曲第3番 ロ短調』(弦楽オーケストラ版)
フランク『ヴァイオリン・ソナタ イ長調』

「メインの曲目として1曲ヴァイオリン協奏曲を弾く」というのが一般の演奏会なのにそれを2曲続けて弾き、その後ヴァイオリン・ソナタという、メインディッシュ3つ、あるいは某テーマパークに例えれば、マウンテン系含む180分待ちのアトラクション3連続みたいなラインナップ。
聴いているほうは単純に楽しめばよいが、協奏曲のソロを2曲やり、そのあとソナタを弾くというのは、普通ではありえないプログラミングだ(いや、やはり聴くほうもエネルギーが必要かもしれない)。

本来はフルオーケストラの楽譜である協奏曲2曲とも、弦楽オーケストラ用に西谷さんが自らアレンジして、その曲のソリストをしながら、オケの指揮も同時に振るという、とてつもない荒業にチャレンジしている。
果たしてそんな荒業が可能なのか、というと、これが本当に素晴らしい出来なので恐れ入る。
ソリストとして最後まで集中を切らさないエネルギーもさることながら、指揮も片手間で「フリ」をしているのではなく、きちんと振って曲に色を付ける。

そしてこの弦楽オーケストラ版のアレンジがすごい。
初めからこういう譜面が書かれていたかのような完成度。実際に譜面を見たわけでも(ましてや読めるわけでも)ないが、全弦楽器が合わさったものを聴くと、全ての楽器が共鳴しているように聴こえた。
ソリストに対して伴奏に徹するのではなく、オケとして聴かせどころを作ったアレンジで、普段、オーケストラの音楽監督をしている西谷さんの能力が遺憾なく発揮されたように思う。
オケとのフレーズの受け渡しやフィンガリングの共演など、随所に掛け合いを取り入れて弦楽曲の面白さ、技術の高さを感じさせた。

そして、それをきっちり音楽に昇華させるオーケストラのメンバーも圧巻。
コンサートマスター伊東佑樹さんをはじめ全員、1音1音がなぜ譜面のその場所に書かれているのか、西谷さんの意図をきちんと理解して弾いている様子が見事だった(そして何より皆さん楽しそうに弾いていた)。

濃厚で迫力のあるヴァイオリン協奏曲2曲のあとは、休憩をはさんで、ピアニスト新納洋介さんとのフランクのヴァイオリン・ソナタ。
二人でCDレコーディングしている経験や、すでに演奏会でも共演しているので、お互いをよく知っていることもあり、聴く方も安心して曲に浸ることができる。その中でも阿吽の呼吸で「遊び」を取り入れ、この日、この瞬間にしか聴けないフランクのヴァイオリン・ソナタで楽しませてくれた。

アンコールの『チャールダッシュ』では、「こんなチャールダッシュあるの?」と思えるほどの自由かつ楽しい演奏を披露され、一流の音楽家の共演を鑑賞することができたことを嬉しく感じた。

 

前半は、代名詞でもある「ヴァイオリニスト兼指揮者」としての総合的な音楽の素晴らしさを表現し、後半は新納さんのピアノを信じて、思う存分楽しみ、楽しませる演奏。まさに「西谷国登リサイタル」という名にふさわしい、他の演奏家では実現できないステージだった。

それをこなせたのは、4年間思うように演奏会ができなかった月日の中で培った、「お客様を楽しませたい、西谷国登の表現する世界を存分に感じてもらいたい」というアーティストとしての覚悟なのかもしれない。
彼にしかできない舞台を作り上げ、唯一無二の境地に至ったとすれば延期の2年は無駄ではなかったろう。

そして、その余韻に浸る間もなく、来年の9月23日にはすでに次回のリサイタルが予定されている。自分の演奏を楽しみに来る方々に期待以上のパフォーマンスを披露し、それでいて、また新たな境地を見せるくれるに違いない。

ピザとライブと貴族じゃない鳥

夏川椎菜のソロライブツアー『MAKE OVER』のLINE CUBE SHIBUYA公演に行った。

3階席。
チケットが来た時点では正直残念だったが、今までが奇跡的に良席引いていただけなんだろうし、LINE CUBEの3階席は見やすかった。そして、ひよこ群の中でなんとなく「余所行き」感があったのと、個人的事情で今ひとつ気持ちが乗れていなかったので、そういう点では良い席だったと思う。それに、最初にTrySailのライブに行った時のような視点だったので、初心に帰れたというのもあった。

まあ、そんな気持ちでいながら、始まったら超楽しかったけどね。
会場の一体感が良く見えて、前回のライブ「Pre-2nd」のとき以上にナンちゃんの先導力を痛感した。2時間強あっというまの時間だった。詳しくは多分次回「感想文」のアフタートークで話すと思います。

で、このライブの前に、Trysailファン「センパイ。」江戸川台ルーペのたっての希望でシェーキーズの食べ放題に行ってたらふく食べた。
ルーペさんは、万全の状態で来たにも関わらず、1皿目で「なんだろう、ややお腹いっぱいになってきた」と言い出したので、「そういうもんです。うまくできてるんです」と大人な対応で返しておいた。もう我々世代になったら食べ放題は、量の元をとるのではなく「90分くつろぐ場所を確保しつつ、食べたいだけ食べる」というスタンスでいるのが良いと思っているのだ(でもルーペさん、しっかりデザートピザまで食べてたけどね。若い)。

それからライブ後に、いろいろ店を探して(どこも混んでた)、「やきとりセンター」に腰を落ち着けて、ビールをちょっとだけ飲んだ。
ピザ効果が続いていたので、つまみはキャベツと焼鳥1本だけだった(しかも僕は1本食べきれなかった)。
最近ビールを一定量以上飲むと、くしゃみが止まらなくなる気がする。なにかのアレルギーなのか、それとも単純に酒に弱くなったのか。ちょっと注意しよう。

とにかく、そういう“良き”休日だった。
そして、ちゃんと「推し活」もやり直そうと思う(え?)。

MiKn Project Op.1 二つのコンサート

MiKn Project(ミクンプロジェクト 通称ミクプロ)というヴァイオリニスト西谷国登さんと、ピアニスト石渡真知子さんによるユニットが行うコンサートに行ってきた。

会場は埼玉県坂戸市にある「TTT森の響きホール」。

先日2月5日に、チェリストの大木翔太さんを加え、ミクプロの初コンサートであるOp.(オーパス)1-1が大泉学園のゆめりあホールで開催された。今回はOp.1-2と題して、中心となる曲は同じだが、場所と趣向を変えて演奏するのだ。

ところで、このOp.1-1には、なんと自分が出演した。
前半に西谷さんの「KUNITOのPodcast!」の公開収録をしたからだ。レギュラー出演している僕に「出てください」という話を、もう半年以上前にもらっていて、そのためにダイエットとかアレとかソレとかに励んでいた(つもりなんだ)けれど、結局、負傷だの食べざかり(ただの言い訳)だの、とにかく不摂生を改善できずに「素」どころか、ややマイナスなコンディションで出演したよ。

言わば「初顔出し」だったのだけれど、“僕が誰だか”当然知っていると思っていた人に「えー!アンタだったの?」的なリアクションされたりして、声の印象って変わるもんなんだなーと改めて感じた。
あと、とても小さなファンの方がねぎらいの言葉をかけてくれて、当日の出来に落ち込んでた自分としては、これを糧に、もうしばらくは頑張っていこうと思った(まだ始まってもいないくせに)。

そんな1-1の話は置いておいて……今回の1-2は、そういう出演者としてのプレッシャーもなく純粋に観客として楽しみに行った。

前述のTTT森の響きホールは、石渡さんのお父様が建てた小ホールで、外観は普通の一軒家なのに、中に入ると全面が木で覆われた素敵な空間が広がっている。ただの装飾品と思われるオブジェも音の反響や吸収を考えて置かれているそうで、響きにとことんこだわって作られた場所だ。
足を踏み入れただけでも、なんだかワクワクしてくる。

まずは石渡さんのソロ演奏、メンデルスゾーン 無言歌より「紡ぎ歌」作品67-4からコンサートは始まる。
フォルテピアノという楽器(普通のピアノの正式名称はピアノフォルテ)での演奏で、ピアノとはもちろんチェンバロとも違う小気味良い音を奏でる楽器だった。舞台の右に置かれて、楽器のボディが客席側に向いているので、僕のところから石渡さんの演奏姿が正面で見られたのがレアだった(テレビ中継見てるみたい)。
シンプルで可愛い曲だけれど、右手が常に軽快に動いていて、その右手どうなってるの?と思った。ちなみに僕は石渡さんが演奏中に左手を挙げる仕草が好きなので、それをこのアングルで見れてラッキーだった(超個人的趣味だな)。
あとフォルテピアノは、後で鍵盤みたら黒鍵と白鍵が逆だったのが斬新だった。この辺りは歴史を辿ると“沼”にハマりそうな気がする。

続いてはメンデルスゾーンのヴァイオリンソナタ第3番 ヘ長調。
演奏自体も素晴らしかったが、このホールがさらに演奏を輝かせる。とても良い響きで、暖かい優しい音色に包まれるような体感ができた。
ピアノは低音が床から沸き立つようで、高音にかけて奥行きがあり、ヴァイオリンの音色は360度に広がる感じ。この曲のお二人の演奏は動画でも聴いているけれど、同じ曲でも環境によって違って聞こえる。
第1楽章は最後が特にカッコイイ。第2楽章はせつなくもドラマティック。第3楽章は出だしにハッとしつつ、でもドイツ作曲家らしさなのか、きちんとシステマチックな進行で作られている気がした。
ピアノもヴァイオリンも早くて動き続けるフレーズが盛りだくさんで、弾ける人が聴いたら(見たら)もっとすごく感じるんだろうなー。
あと、これを2月5日も弾いてたんだなーと思うと感慨深い(燃え尽きてちゃんと聴いてなかった)。

換気休憩をはさんで、サン=サーンスの「白鳥」をチェロとピアノで。
組曲「動物の謝肉祭」で最も有名かつ、チェロといえばこれというこの曲は、「紡ぎ歌」同様、今回初演奏。大木さんの演奏が優雅で心地よかった。
このホールだと、チェロは鳴りが太い。高音は抜けが良く、中低音は太い。チェロの演奏の良いところが感じられたので、やっぱりこの楽器の代表曲なんだと思った。

最後はサン=サーンス ピアノトリオ第1番 ヘ長調 作品18。
第1楽章はフレーズを受け渡すところなど、わかりやすい聴きどころが多く、曲として面白い。弦同士が受け渡して、合わさって進行していき、ピアノが支えながら、時に交わるのが美しい。
第2楽章。繊細なパートが多く、お互いを感じ合わないと破綻しそうに思うが、3人がしっかり息を合わせていて素晴らしい。それも体育会系の「掛け声をかけるような」んじゃなくて、自然と染み込むような合わせ方が心地よい。
緩急をつける箇所が多かったが、ホールのおかげでその緩急が響きになって、はっきりとわかった。最後、最初と同じメロディなのに楽器ごとの役割が代わっているのが面白かった。
第3楽章。細かい動きが多い。弦はフィンガリングをつかったりして、ちょっと小粋なシャンソンっぽさを感じた(最後のところなんか特に)。
そして第4楽章。最終楽章だからか、華やかで集大成な楽章。中盤、ピアノに支えられながらのヴァイオリンとチェロの追いかけっこが華やかで面白い。後半はドラマティックで独創的。
演奏の前に、石渡さんから「フランスの曲は絵画鑑賞のように、色彩豊かで眼で楽しめる音楽」という解説があったが、そのとおりの印象でとても良かった。

アンコールのブラームス ハンガリー舞曲第6番まで、良質な音楽に浸れたコンサートだった。
お三方のキャラクターだろう、全体的にサービス精神旺盛な明るく楽しい演奏会で、落ち込むことが多い世相だからこそ、こういう演奏を聴けてよかった。
「音楽には力がある」ということを実感できる時間を過ごせた。

Op2は9月に開催。次回も楽しみにしたい。
ご興味ある方はぜひご来場を。ちなみに僕は出ません(なにこの自己主張)。

共通言語感覚

今日もギリギリでの更新。

とある生徒さんたちの音楽発表会に行ってきて、音楽の力ってやっぱりすごいなーと思ったりした(語彙)。
それと、「音楽」という共通言語のある関係が築けている方々を見ると、つくづく羨ましく感じたりもする。
自分は音楽に薄く浅く関わり続けているけれど、いつまでたっても共通言語を理解できずにいる。というより、まったくないわけでもないが上っ面なんだよな。その理由は「好きだからこそ自然と身に着けたもの」と「そのコミュニティに入りたいがゆえに覚えたもの」の違いのようにも思う。
そういうコンプレックスも痛感したりして、色々考えてしまったりもした。さて、自分はこれからどうしようかしらね。
今までと全く違うアプローチが必要なのかもしれない(ロックンローラー名乗ってる以上、引き下がりたくないしな)。

ただ、演奏する皆さんからは、それぞれの良さを感じられて楽しかったし、普段あまり会えない方々とコミュニケーションとれたりした(あと美味しいラーメン屋を教えてもらった)ので良い日だったことは間違いない。

そんな今日は(何日ぶりだよ、ってくらい久々の)ノンアルコールでおひらき。
とにかくやれるところからやっていこう。

青春のキャス

「ザンクとルーペの読書感想文」のキャスの日!

本編では、「三月のパンタシア」という音楽ユニットのヴォーカルでもある「みあ」さんの『さよならの空はあの青い花の輝きとよく似ていた』について語った。

とにかく「ザ・青春」という感じの小説だった。
現実的にはこんなに上手くいかないだろうなーというツッコミどころはあるものの、もう僕にとっては「高校生活」っていうもの自体がファンタジーだし、かつ地方暮らしといった「閉ざされた世界」だからこそ、それが成立する物語なんじゃないかなと思った。
俺もせめて共学に通いたかったなー!(中・高男子校の叫び)

アフタートークは、もう何度目かっていうTrySailトーク。
10 月3日にパシフィコ横浜で行われたライブツアー「Re Bon Voyage」について語った。

ライブ内容にはあまり触れずに楽しかったあれやこれや、つまりは二人の「横浜漫遊記」について語った気がする。思い返すと、その日1日が楽しかったな。
好きな対象を作って、それを追いかけて小旅行するっていうこと自体が楽しいのだ。今回語ってみて、改めてそれに気づいた(気づき大事)。
来月も東京公演行くし、それもまあ小旅行みたいなもんなので、満喫したい。

それにしても、俺がルーペさんの話をちゃんと聞けてないことが判明。
イヤフォンがBluetoothなので、遅延を嫌ってiPhoneのスピーカーで彼の声を聞いているのだが、さすがに噛み合わなくなってきた。拾っておけば、もっと面白い展開できたなーと思う部分もあるので、次回はイヤフォンにしてみる(こういう気づきも大事)。

頑張ったので、今日もワイン飲んでしまう(自分に甘い)。
まあ、そうやって楽しいことをちゃんと楽しもうね。

原点回帰的な

推し関連でとても嬉しいことがあり、朝からテンション上がってしまった。

ちょっと推し活に疲れ始めてきたタイミングでこういうことが起きるのは、なんというか運命(さだめ)と書いてDestinyと読むアレなのかもしれない(何言ってんだっていう)。
多くは語らないが、とにかく「モチョカワイイネー」ということで。

昨晩は日本酒飲みながら『アイアンマン』を観た。急にMCUにおけるアイアンマンとキャプテン・アメリカの歴史を振り返りたくなったのだ。
僕のMCU好きが始まり、ロバート・ダウニーJr好きが始まった映画。監督がマイフェイバリット映画の一つ『スウィンガーズ』の脚本・主演のジョン・ファブローだったのも運命的。何度観ても好き。
で、その勢いで持ってなかった『アイアンマン3』と『キャプテン・アメリカ』の初期2作のBlu-rayを買ってしまう(『シビル・ウォー』は持ってる)。
なんかそういうヒーローに感情移入したい時期なのかも(どういう時期なんだ?)。

で、アイアンマンを観たせいでワッパーが食べたくなって(映画に出てくるのだ)、バーガーキングで昼食。
本当はワンカラでリハビリカラオケするつもりだったのに、IDがどうやってもわからず、会員アプリにログインできず断念。
別アドレスで登録しなおしたり、一般でも行けば歌わせてくれるんだろうけど、なんか、そのイライラで行く気をすっかりなくしてしまったのだ。一応IDの問い合わせはしてみた。
どうせ、何日か放置だろうとたかを括っていたが(その実不貞腐れていたが)、夜には返信でID知らせてくれた。対応早い。偉い。近々歌いに行くよ。

用事までの時間潰しにやたらと喫茶店にいた日だった。

あと、音楽で、しかもインストロメンタルで人の心を動かせる人たちって凄いな、と改めて思った(自分はどうしても歌が好きなもので)。
もちろん、誰も彼もその域に達するために不断の努力をしているのはわかるものの、身の回りにそういう人が結構な数いるのは恵まれている反面、自分と比較してしまってコンプレックスを助長したりもする。
自分は何をやることで人の心を動かすことができるだろうか。音楽で、なんておこがましいし、それ以外でもなんもできてない気がするので、精進しなおす。

連休初日はそんなとこ。
とにかくできることから始めることだな。

自分の歌にする力「第三回 雨宮天 音楽で彩るリサイタル」

「第三回 雨宮天 音楽で彩るリサイタル」夜の部に行ってきた。

初の天ちゃんリサイタル、そして初の渋谷公会堂(LINE CUBE SHIBUYA)。
TrySailとしての天ちゃんは推し推しの推しだけれど、ソロの天ちゃんは、雨宮天最推しの江戸川台ルーペに任せた的な気持ちがあるし、カバー曲のリサイタルということで、どうしても「親戚の子の舞台を見に行く」感が強かった。
そんなわけで麻倉ももや夏川椎菜のライブよりもアウェー感があった(「417の日」の次ぐらいに)。それでも会場で席についたらワクワクしたんだけれどね。

で、リサイタルはとても楽しかった。

僕がTrySail推しになったのは、3人ともきちんと(しかもキャラとしてでなく自分の歌として)歌える人たちということが一番の理由だったのだけれど、中でも抜きん出て歌唱力のある雨宮天の歌の上手さを再確認した。
考えてみれば、12曲中10曲がカバー曲、それも往年の歌謡曲というのは、そもそも歌が上手くなければ成立しないイベントなのだ。また、どの曲もカバー元の歌手に寄せるようなアプローチではなくて、“歌手”雨宮天の曲として歌っていたのはすごい。ほぼ自分の持ち歌のように歌っていた。努力で上手くなった部分も大きいだろうが、僕としては“天性の歌唱力”を強く感じた。
唯一、寄せたなーと思ったのは松田聖子の「瞳はダイヤモンド」。“ザ・アイドル”松田聖子の凄さを痛感した。

個人的にはとくに「たそがれマイ・ラブ」と「つぐない」が良かった。
「つぐない」本家のテレサ・テンって歌上手かったんだなーというのもわかった(天ちゃんより良い、ということでなくて、天ちゃんの歌として聴いていても「テレサ・テンの歌声が浮かぶ」という点で)。

一緒に参加する、というライブの楽しさも良いけれど、こういうきちんと歌い手の歌を堪能するリサイタルは久しぶりだったので楽しかったし、自分もきちんと音楽と向き合わねばと思った(レベルもステージも違うけどさ)。

まだまだ感想は尽きないが、それは9月17日(金)13時からの「ザンクとルーペの読書感想文」のアフタートークで語ります。本編は早見和真著『店長がバカすぎて』について感想を言い合います。
なんだよ、どさくさに紛れて告知かよ(はい、そうです)。

今日はブレード降ったりしてないのに、やけにお腹がすいたので帰ってからカップ焼きそば(UFO)食べた。なんか色々消耗してるのかもな(渋谷にエネルギー吸い取られたとか)。
推しに元気をもらって、明日からまた頑張る。

トラブル乗り越え夜のツイキャス

「ザンクとルーペの読書感想文」第11回、ついさきほど終了しました!

20時開始のつもりでいたら、ルーペさんが収録するはずだった某カラオケルームが20時で閉店(まんぼうの影響)というアクシデント。
「隣の県ならまんぼうが適用されない」という、西村京太郎もビックリの県またぎトリックを使ったルーペさんが別場所を確保して、予定より30分遅れでスタートしました。

本編は小説ではなく実用書、松岡圭祐著『小説家になって億を稼ごう』。

実用書の感想は難しかった。いつも以上にルーペさんに助けられた感じがする。でも言いたいことは言えたと思う。
そしてわりとラストのまとめは、その場で思いついたことを言っただけだが、予想以上にまとまった(気がする)。こういうのが出るのがやっぱりライブ配信のグルーヴならでは、って奴ですよ。

で、ライブつながりで(無理くりつなげたな)アフタートークは「夏川椎菜 Zepp Live Tour 2020-2021 Pre-2nd」羽田公演(夜の部)の感想。

ブログでも書いたことを少し深堀りして「ロックスターとしての夏川椎菜」を語れたと思うのでわりと満足。
そして今は「声が出せる状況にだったら、もっと楽しかっただろう」と思っていて、その日が来ることを待ち望んでいる。

いずれにせよ、聞いていただけると嬉しいです。

彼女はロックスター

そんなわけで、「LAWSON presents 夏川椎菜 Zepp Live Tour 2020-2021 Pre-2nd」羽田公演に行ってきた(昨日のブログから続いてます)。

Zeppという場所、生バンド、そして彼女の楽曲から想像していなかったわけではないが、その想像以上にロックのライブ感が高かった。

ラジオでハロプロについて(時に聴いているこちらが引くほど)熱く語るアイドル好きで、自分も声優としては「アイドル枠」で活動してきた彼女が、そこから「夏川椎菜」という唯一無二のアーティストになろうとしている、その過程と葛藤も全部見えるようなライブだった。

ダンサーもおらず、振りはつけるものの、ほぼ“歌一本”で、場を作る力量がすごかった。生バンドは4ピース編成(ツインギター、ベース、ドラム)でキーボードがいないから、すごくピッチがとりにくかったと思うが、その分、勢いと強いパフォーマンスで乗り切っていた。
そして、バンドの座長としてだけではなく、会場全体をリードする姿に感動したし、そのグルーヴに身を委ねることがとてつもなく幸せな時間だった。
それは、Zeppのサイズならでは、というのもあるだろうが、夏川椎菜にはそれができる力があるんだなと改めて実感した。

ナンちゃんの作る場は、同じTrySailの雨宮天や麻倉もものライブとは違い、単純に「楽しかった」だけじゃなく、「自分も頑張ろう。逡巡していることに挑戦しよう」という気にさせてくれる。
TrySailのライブも、天ちゃんやもちょのライブも、もちろん楽しいけれど、なんというか前者がエンタメ王道、ディズニーランドのような楽しさだとすると、今回のライブはアート系の舞台を観たような感覚で、自分の人生にフィードバックされるものが多かった気がする。「もっと頑張れ、俺」という気になった(いや、マジ頑張れ、俺)。
TrySailのナンちゃんが可愛い、417の日のナンちゃんが面白い、だとしたら、ソロライブのナンちゃんは断然“カッコいい”だ。ロックスターの貫禄があった。
ファンにサイリウムを振らせるロックンローラーの先駆者になってほしい。

系統の違う楽曲が多いし、とくに自分で作詞する曲はやや湿り気のあるロックチューンが多いので、ソロ活動はこの系統でやっていくんだろうけど、また彼女のパワーを浴びに行きたいと思った。

で、2時間あっという間で大満足なライブだったわけだが、ずっとスタンディングなこともあって、途中で少しバテた(そして今日身体にガタがきてる)。

自分、まずは体力つけなきゃな。