そんなわけで今日最後の1作を公開して、「カクヨム2020夏物語」小説コンテストのエントリー作が3作揃った。
出揃ったところで、紹介させてください。
「パラレルサマー」
https://kakuyomu.jp/works/1177354054896089387
ミステリーだけれど、謎解きタイプではない。
書いた時、「読んだ人は100%オチはわかるだろう」と思ったけれど、けっこう「わかりづらい」というか、「この解釈でいいんだよね?」というお声をいただいてしまった。これは自分の表現力を反省すると同時に、今後、物を書くだけでなく「伝える」ということについての大きな課題。
なので、一度大きく書き足して、ようやく“だいたい”わかってもらえるようになった。
語り手が3人いるが、誰を主人公と思うかで物語の印象が大きく変わるようにしたつもり。その辺りを楽しんでもらえると嬉しい。
「この場所からもう一度」
https://kakuyomu.jp/works/1177354054896431855
地味な話ですが、個人的にはこういう話を読むのも書くのも好き。
僕は故郷というものがない分、憧れがあるので、その思いを詰め込んで書いた。
舞台となる上総一ノ宮には、僕が小中学校の頃に祖父母が住んでいたことがあり、その時の思い出を記憶から引っ張り出して書いた部分もある。だから、30年前の現地をイメージして書いた部分があるので、今とズレてたらすみません。
東京から上総一ノ宮駅までの外房線から海が見えないのは調べました(動画も見た)。
あと美郷役はガッキーを想像して読んでください(ビジュアル頼みかよ)。
「アマビエさんと俺」
https://kakuyomu.jp/works/1177354054896478273
江戸川台ルーペさんとのツイキャスで話したように、ベッタベタ、コッテコテのボケとツッコミの応酬みたいなコント劇が書きたかった。それがこういう形になった。
江戸川台ルーペさんの「災厄ちゃん」とげえるさんの小説にインスパイアされてできた話(とはいえ、お二人に比べたら到底、力不足で申し訳ない)。
「厄災ちゃん」他、江戸川台ルーペさんのコンテスト応募作はこちら。
https://kakuyomu.jp/users/cosmo0912/news/1177354054896270296
アマビエのキャラクターは、げえるさんの「ダイナマイトは弧を描く」(現在、公開停止中)に出てくる“店長”をすごいイメージしてしまった気がする(ご本人的には一緒にするな、かもしれないけれど、僕の中ではすごい影響されてます)。
げえるさんは2本コンテストにエントリーしていて、どちらも面白いので、ぜひ。
「まやかしプー」
https://kakuyomu.jp/works/1177354054894511512
「どうしようもない家族になる」
https://kakuyomu.jp/works/1177354054896165703
“俺”の会話を地の文で書いているのは「あえて」なので、それが読みづらかったら申し訳ない。
あと名前間違えるネタは他に、イヌブエ(高周波で人に聞こえない奴な)、アマービレ(音楽用語で『愛らしく』な)、ミナミムレ(豊蔵、元阪急な。マイナー)などがあった。どうでもいいですね。
結局、アマビエと“俺”のバディものになり、自分が大好きな「しょうもないこといいながら決めるとこ決める」というフォーマットをきってみた。
それから書いてて、自分が好きな笑いって演劇の、それも学生演劇の笑いなんだなと思った。
そういうわけで、どれも4000字以内でサラッと読めるので、読んでいただけると嬉しいです。毛色の違う3作になったのは、11月のアンソロジーに向けての練習でもある。
今回書いてみて、11月も書けそうな気がしてきたので、それはそれで良かった。
家にいる時間が長かったとはいえ、小説を3作書くのは大変だったけれど、超楽しかった。しばらくお休みしつつ、またネタを見つけて書いていきますので、お付き合いいただけると嬉しいです。