リアルタイムでラジオ聴く

昨晩、生放送された「夏川椎菜のナンスオブミュージック」をリアルタイムで聴いた。

もちろん「ファンだから」という補正はかかっているけれど、番組としてとても楽しかった。

僕はポッドキャストをやったり、こないだはツイキャスにお邪魔したりと、ラジオ番組っぽく喋るのは好きなくせに、ラジオを聴く習慣がほとんどない。
10年ぐらい前、片道1時間半(!)自動車通勤していた時に、ときどきAM放送を聴いていた程度(FMはなんかねー、僕にとっては“しゃらくさい”んですよ)。

で、昨日の放送は、どちらかというと、その“FMっぽい”感じの構成だったのかもしれないけれど、2時間あっというまに感じるほど楽しかった。
夏川椎菜が楽しそうだったのが一番だけど、自選曲とリクエストのバランスが良かったのだと思う。
以下、プレイリストを掲載。

1.「チアミーチアユー」 夏川椎菜
2.「Mr.Blue Sky」 Electric Light Orchestra ※
3.「桜のあと(all quartets lead to the?)」 UNISON SQUARE GARDEN
4.「Lone Digger」 Caravan Palace ※
5.「Paradise Has No Border」 東京スカパラダイスオーケストラ
6.「お手上げサイキクス」 Shiggy Jr. ※
7.「adrenaline!!!」 TrySail
8.「フミンショータイム」 カラスは真っ白 ※
9.「GO!!!」 FLOW
10.「Flash Light」 Parliament ※
エンディング「パレイド」 夏川椎菜
(※は夏川椎菜選曲)

スカパラのは志村けんが三味線でCMでコラボしてた曲で、志村さんを思い出してしんみりしたし、Caravan Palaceはフランスのバンドらしいけれど、カッコよいし、Shiggy Jr.の歌声はナンスが歌ってんじゃないの?と思ったほど影響受けてるんだなーと思ったりして面白かった。

こういう番組の良さって、自分では聴きにいかない曲と出会えることだなあとしみじみ思う。こうやって聴く曲の幅を広げて、色んな曲と出会えるのって楽しい。そして、同じ曲をM.C.とはもちろん、リスナーと共有できるということ。その楽しさが改めてわかった2時間だった。

で、自分も「気分がアガる曲10選」をピックアップしてみようと思ったのだが、それはまた今度(引っ張るー)。

籠もっていないといけない今だからこそ、音楽ってより必要なのかもしれない。

バレンタインのコンサート

バレンタインデーなことをすっかり忘れていた。

職場の人たちにブラックサンダーやチロルチョコをやけにもらうなーと思っていたところで、ようやく気がついたぐらい(まあ、そんなもんですよ)。

で、そんなバレンタインデーにジム友達の(1回言っただけなのにこの言い草)手塚貴子さんがヴィオラと歌のライブを行うというので、昨年12月同様、西麻布のワインバー カデンツァーレに馳せ参じた。

相変わらず楽しい演奏会だったが、特に印象に残ったのは、ヴィオラパートではマーラーの「交響曲5番 第4楽章 アダージェット」のヴィオラとピアノのデュオ版。
交響曲をヴィオラとピアノで、というだけで充分チャレンジングなことだ。
僕は元の交響曲を聴いたことがないので比較はできないけれど、とても素敵な旋律でしみじみとした思いになった。
交響曲としても聴いてみたいけれど、これはこれでひとつ完成した楽曲として好きだなあと思った曲。

そして、歌パートで好きだったのは「There will  never be another you」。
お洒落な、そしてちょっとせつない感じの歌い方で心に残った。

ピアニストは12月に引き続き芳賀信顕さんで、初合わせだったという前回に比べて、お互いのやりとりが(会話はもちろん、演奏が特に)とても楽しそうで、聴いているこちらも楽しくなる演奏会だった。
そして次回の演奏は、どんなものが飛び出すのか楽しみでもある。

貴子さんのチャーミングな部分がより感じられる内容だったのは、バレンタインだからかもしれない。
最近、個人的には調子が下降気味ではあったが、元気をもらえた可愛らしい、でも“大人な”雰囲気のバレンタインの夜だった。

市場調査

韓国旅行前、最後の休日。

実家から出発するので、自宅から支度を終えたスーツケースを運んだり、それ以外に必要なものや、足りないものを買い出しに行った。
1年ぶりぐらいに普段用の靴を買ったり、常備薬や日用品などこまごまとしたものを調達する。
一応、思いつくものは揃えた。あとは体調を崩さずに当日を迎えるだけ。
とりあえずカイロはたくさん持っていこうと思う。

それから、今後の音楽環境を整えるために調査をしてみた。
最近のDTM事情がわからないので、イチから勉強しなおそうと思っているのだ。ビギナー向けの雑誌を買って勉強しようと思った矢先、楽器屋で良さそうな機材を見つけたので、財布と相談しつつ揃えるつもり。
その前にMacbookの引き継ぎをしなきゃいけないのだけどね(今のOSがHigh Sierraだというのは調べたよ)。

目の前の旅行のことと、少し先の趣味のこと。
どちらもきちんと準備をして進めていきたい。

幕張の青い夜

というわけで「雨宮天ライブ2020 The Clearest SKY」のDays1に行ってきた。

17時開場のところ15時半頃に幕張メッセに到着。
物販の列を見ると、当たり前のことだが人混み具合が、仙台とは違うのが一目でわかった。あいにくの天候で、寒さと雨の中物販の列に並ぶのがやや辛かったが、当初予想した40分程度でグッズを買えたのでまずは一安心。

それから開場まで30分ぐらい待ったのだが、この時点では、まだ席がどのあたりなのかがわからず、期待と不安が渦巻く30分でもあった。
この時間を使って、今回誘ってくれた(そしてTrySailファンの大「センパイ。」)江戸川台ルーペのお宝である、直筆サイン入りの天ちゃん写真集を見せてもらった(字、綺麗でした)。
「別に今日、写真集持ってこなくてもいいじゃん」と言ったら「これはお守りだから」とのこと(いやはや、このお守りの効果をこの時は知る由もなかった)。

で、会場に入り、二人でガチャガチャを少しやって(お互い当たりは出なかった)いざアリーナに降りる。そこに貼り出された座席表を確認。

そうしたら、なんと、ステージ目の前のブロックだったのだ!
(転売防止もあるかもしれないのでブロック名は書かないが)予想していたのは、「前から3ブロック目で、30列目ぐらいだったら御の字」というところだったのが、前から10列以内の席だったのだ。
流石、今年の江戸川台ルーペは“天ちゃん運”もってるなー、としみじみ思った。

そして、実際席に着いてみると、ここは完全に常連さんというか上級者ブロックだなー、と痛感する席で、はたして俺はここにいて大丈夫なのかとやや申し訳ない気分になる。
江戸川台ルーペはTrySailより先に天ちゃんのファンになったぐらい、正真正銘“青の民”(雨宮天ファンの総称)だからまだしも、僕は“ニワカ青の民”だからだ。
周りの先輩方と違う動きをして「貴様!青の民ではないな!」とか言われて、会場から追い出される不安がちらつく(嘘です。すごく馴染ませていただきました)。
それと、これも僕にとっては幸運なのだが、通路側だったのでサイドにズレることができ、横のフットワークを使えるのがなお良かった(実際に結構使った)。

ライブ中にも天ちゃんが「天ちゃんダンサーズ」を紹介するときに「前の人たちにはお馴染みだろうけど」と、僕らのいるブロックが常連扱いされてる感があり、ちょっと恥ずかしかったりもした。
だってソロライブ初参戦ですから(TrySail合わせても今日2回目ですから)。

同じブロックの諸先輩方は、確かに上級者で『RAINBOW』の時に7色のサイリウム用意したり『irodori』の最後の歌詞に合わせてブレードの色を即座に赤から青に変えたりと、一体いつ準備してんだ?と感心することしきり。
そして前の列の二人組の先輩が仙台で見かけたブレードを持たない“ネイキッドアームスタイル”(今勝手に付けた)だったのが印象的だった。

それにしても、ライブは本当に楽しかった。

昨日まで散々「ソロはそんなに楽しめないのでは?」とか書いてたのは全部杞憂だった。
もちろん席が良かったことが一番の理由だ。
ステージが近く、天ちゃんやダンサーさんの表情が良く見えた。中央にせり出したセンターステージを歩く時は、10mないぐらいの位置で見られてすごく良かった。

でも、それ以上に彼女の楽曲を全部聴いていったのが正解だった。
天ちゃん作詞作曲で、初披露の『火花』以外は全部口ずさめた。
ライブBlu-rayも2回観たので、そういう点では、天ちゃんの言うとおり、確かに「天ちゃんダンサーズ」はお馴染みだったわけだし、実際に足を運んだのは初めてだが、バーチャル体験を含めれば常連というか、コアなファンには違いないのかもしれない。

そう、TrySailの中では江戸川台ルーペが雨宮天ファンなので、「天ちゃんはまかせた」的な思いもあり(何目線だよ)、僕としてはもちょやナンスのほうを推してきたのは確かだが、思い返してみたら天ちゃんのアルバム2枚と、それ以降に出たシングル4枚、ライブBlu-rayと、手に入る楽曲は全て網羅してる時点で、僕も充分「雨宮天ファン」なのだな、と気づいたのだ。

だって4回「天ちゃーん!」って叫んだよ。
あとアンコールは率先して声出した(だって上級者席なんだもん)。それに“いい声”で「アンコール」してアピールしたかったのもある(自分で言う)。

それにしても不惑越えの人間に声出させたり、ブレード(二刀流)振らせたりするのって、それは才能だと思う。生バンドならではの良さも存分に感じられた。バンドが入ることでコスト的に大丈夫なのかと(運営者目線で)不安になった「天ちゃんダンサーズ」も4人全員揃っていて良かったし、『Marvelous scene』の妙に印象に残るダンスが間近で見られたのが個人的には嬉しかった。
あと、諸先輩方の動きを見て「あ、これ、周りに迷惑かけない限り、ノッてればなんでもありだ」とわかってからは、好きなようにノッて楽しんだのもある。

幕張をソロで埋めるのは、昨日今日でできることではないから、彼女がデビューしてから5年という歳月と、その道程を思うと(その1年未満しか付き合っていない僕でも)感慨深いものがある。
そして彼女のモットーである「挑戦」という点で言えば、サマにはなるが不確定要素も多くなる生バンドへの挑戦、『火花』という自作曲を披露するという挑戦、と攻める姿勢も見せた。
そうして作り上げた昨日のライブは“最高オブ最高”なもので、今日のDays2に行きたくなったのはもちろんのこと、「やってれば毎日来たい」と思うほどだった(まあ何度も書くけど「座席効果」は入っているだろうけど)。

で、ただ楽しんだだけではなくて、自分も音楽関係の端っこにいて“Nerd系ロックンローラー”を名乗っている身としては、自分が音楽と関わっていくにはどういう道があるのか、どういうことをすれば自分がやりやすいのか、コンプレックスを乗り越えていけるのか、ヒントをもらったりもした。
自分の表現で、まずは身の回りの人を喜ばす。そのためには、なにをすれば伝えやすいのか、自分が得意な伝え方はなにか。
そういうことを考えて、得意不得意を昨日から必死で考えたりしている(すでに少し見えた)。

尊敬もするし、応援もする。そういう存在がいることがとても嬉しい。
TrySailはもちろんのこと、雨宮天も今後応援し続けていきたい。

雨宮天さんはもちろんのこと、昨日のライブに関わった皆さん、楽しい時間を本当にありがとうございました!
今後ともよろしくお願いいたします!

2019年のアウトプット

2019年最後のブログは、今年のアウトプットについて書きたい。

まずはこのブログのこと。
今年も毎日更新できたのは自分としては快挙だ。
そして1日たりとも「投稿予約機能」を使っていないというのは僕の隠れた自慢だったりする。
“ちゃんと”、“毎日”、続けている証拠だから(「生存確認」とも言うよね)。
7/13に今のタイトル「高野ザンクのNerdy Days」になったのも感慨深い。それまでと変わらないようで、ここを境に、わりと自分の思いを正直に書けている気がする(気のせい?)。

人気のある投稿としては「C級ワインレビュー」がやたらと見られている。
単純にワインの銘柄で検索すると上位にひっかかるからで、「高野ザンク」の存在を知らずに記事を読んでもらえるのは、それはそれで嬉しい。
最終的に「マックに一番合うワイン」を選んでいてすみません。でも、今読み返しても、ワインの味の本質というか軸みたいなもんは捉えている(よね)。
来年は「白ワイン編」に挑戦しようか悩んでいたりもする。それから、赤ワインも、500円以下のワインはまだまだ飲んでないのがあるので、端から飲み尽くしてみたい、という野望もある(身体を壊さない程度にやってみます)。

あとは仙台ライブ以降はTrySailのことが頻繁に出てきたり、文学フリマ後は小説のことが多くなるのは、これは仕方がないことだろうし、ブログネタとして良い素材を得たとも言える。
今年、毎日更新できたのは、こういうネタができたのも大きいだろう。

 

小説といえば、今年は小説を公開し始めたのも大きな出来事だ(カクヨムで書いております)。

文学フリマで出会った書き手の方々に触発されたのがきっかけだけれど、なによりも江戸川台ルーペの存在がデカい。
これまで、つかず離れず20年以上の間柄だけれど、TrySailのこともあり、今年は月イチペースでつるんでいて、彼の創作との向き合い方が、僕の一歩踏み出す勇気に多大なる影響を与えてくれたのは間違いはない。
まだまだ小説を書く身としてはひよっこの僕だけれど、来年はぜひTrySailアンソロ本を一緒に出したいと企んでいる(無謀)。

 

書くことといえば、小説ではないけれど今年は本の出版に携わった。

ヴァイオリニストの西谷国登さんの著書『ヴァイオリン自由自在』の執筆のお手伝いをしたのだ。
僕が関わらなくても、国登さんだけで書けた本だと思っているが、プロの音楽家だと「感覚でわかってしまう」部分を、誰でもわかるように言語化することを心がけて校正や執筆補助をした(「著者側の編集者」という役割に近い)。
今思うと、春秋社のご担当者様には、素人かつヴァイオリンを弾けない奴が生意気なことをお願いしたりしたので、反省している。
でも、こだわったおかげで、ヴァイオリン経験者はもちろん、まだ弾いたことのない人にとっても、イメージがつかみやすい本になったと自負している。
この時の経験が、のちの小説やら、日々のブログやらにプラスになっていることも間違いない。
それと、思い返せば、国登さんとも8年ほどの付き合いになるが、こういう共同作業をしたのは初めてのことだった。

 

西谷国登さんといえば、5月からはKUNITOPodcast!」で共演させていただき、ポッドキャストデビューもしている。
週2回という驚異的なペースで配信していて、Apple Podcastの音楽カテゴリーで世界8位をとったこともある。

“世界8位”ってすごいよね!
その根拠は全くわからないのだけれど、取ろうと思って取れるものではないので、素直に嬉しい。

それと、これをきっかけに自分の声を使うことが多くなった。
良い声だね、と一部の人からは言われていたし(多少自覚はあります←やかましい)、それもあるから「歌う」なんてけったいなことをやってる部分はあるが、喋る声が「通用する」というのは、自分にとっては嬉しい発見だった。
まあ、まだ“ナチュラルボーン”で誤魔化してる部分は大きいので、修行していきたい。

しかし、「KUNITOのPodcast!」の収録は楽しいけれどハードで、平日の午後8時から6本録りしたこともある。実は、この大晦日も5本録りしている(まさにこのブログが更新されている最中に!)。
でも、もともと声でなにかをしたいと思っていたので、そのきっかけを作っていただけたことにとても感謝している。

 

で、ポッドキャストといえば、自分でもポッドキャストを始めてみた。
「高野ザンクのNerdy Days ONAIR版」

これは「KUNITOのPodcast!」で、「俺ってけっこう喋れるんじゃねえ?」と味をしめて始めたものだ。
で、3回ほど公開した後で「このままでは面白くない!」と思って、一応ミュージシャンらしく「16小節の恥ずレター」のような、曲を作って歌うコーナーも入れてみた。
最近このコーナーが頓挫しているのは、詩とメロディを即興で作れることは作れるのだが、知ってるコードが少ないため、ギターで演奏できない、という致命的な欠陥に気づいたから(ヘボ)。
でも、来年は趣向を少し変えたとしても「曲を作って歌う」というコーナーは続けていきたい。
一応、音楽活動するのが人生の目的だからさ。

 

音楽活動といえば、歌は(これは高野ザンクとして、ではないけれど)3月と10月に人前で歌った。12月にはギターも弾いた。

“まともな”曲を作るには至らなかったけれど、リハビリ的に『缶バッチ』や『パスタ』のような即興曲は作った。
来年は、“ちゃんと”曲をつくるのが目標。そして“ちゃんと”歌う。
そのための努力をたくさんしよう。

 

そんなわけで、トータルで言えば「高野ザンク」として大いに活動できた1年だった。芸名は去年からあったけれど、ちゃんと活動したのは今年からだから、令和元年は、高野元年でもある(大きく出たな)。
まだまだできることは物足りないが「やろうかな、どうしようかな」と思っていた状態から、実行に移せたのだから、0を1にできた年と言っていいだろう(さりげなくイチロー)。

2020年もこの流れを止めずに、もっと量的にも質的にも活動を増やしていきたい。このブログも続けていくので、そっと見守っていただけると(いや、がっつり見守っていただいても)嬉しいです。

そんなわけで、今年もおつきあいありがとうございました!
来年もどうぞよろしく。

良いお年を!

ヴィオラと歌とワインバー

親交があり、またフィットネス仲間でもある手塚貴子さんが、西麻布のカデンツァーレというワインバーでヴィオラと歌のステージを持つ、というので行ってきた。

手塚さんのヴィオラと歌は5月に聴く機会があったが、それ以来だったし、ワインバーという空間で、どのような演奏が聴けるのか楽しみにして行った。

2ステージ制で、1ステージ目はヴィオラの演奏。

最初の曲は「愛の挨拶」。
僕はこの曲が大好きで、ヴァイオリン演奏はいくつか聴いたことがあるけれど、ヴィオラでの演奏は初めてだった。
ヴァイオリンで聴くよりも暖かさがあって、まろみがある演奏。
ヴァイオリンがみずみずしい、まだ付き合いたての恋人たちの愛の挨拶だとすると、すこし落ち着いた大人の愛の挨拶のようで、夜のムードと良く合っていた。

続いて、手塚さんが一番好きな作曲家だと言うバッハの曲目から、「無伴奏チェロ組曲 第1番 ト長調」が演奏される。
曲の切れ目で、店内を移動して場所を変えて弾く趣向が面白かった。
僕はヴィオラを演奏できないので(っていうかクラシックの弦楽器全部だけど)、その凄さの本質はわからないのだろうが、指使いと弓使いが間近で見られるという贅沢で貴重な経験ができた(全然弾けなくても面白いんだから、ヴィオラやヴァイオリンを演奏している人には最高に面白かっただろうなーと少し悔しかったりもする)。

続けて1ステージ目の最後はフォーレの曲から「シチリアーノ(シシリエンヌ)」、「夢のあとに」、「子守唄」と続けて3曲を演奏。
「シチリアーノ」は、個人的には、これ最初のフレーズを聴いて、なにかの思い出にひっかかる奴だ、と思った。でも、それがなにかは思い出せない、というか思い出すと泣くかトラウマを引っ張ってしまいそうなので(やや悲しい気分になるのできっとそういう系)、考えるのをやめて演奏を楽しんだ。
フォーレの曲はどれも僕の好みだったので、音源を色々聴いてみたい。

それにしても、ヴィオラという楽器は面白い楽器だなーとしみじみ思う。
やっぱり中音域に魅力があるのだろう。特に、お酒の店と相性が良い気がする。
音色も熟成されたウィスキーのような、または芳醇な赤ワインの味わいを感じた(キザな言い回し)。

2ステージ目は歌のステージ。

「Night and Day」、「Misty」とジャズのナンバーが続き、大人の時間を感じさせる。

続けてカルメンのアリア「ハバネラ」ではフランス語で歌唱、その後の「イパネマの娘」、「ワン・ノート・サンバ」ではポルトガル語と、語学好きな手塚さんならではのラインナップ。
「ハバネラ」もジャズっぽく夜の雰囲気があり、ボサノヴァは手塚さんのキャラクターにとても合っていてお洒落。

そして発見したのは、手塚さんの高音域の綺麗なところ。
プロのヴィオラ奏者だし、イメージとして“かっこいい女性”なので、中低音はもちろん素敵だけれど、少し高いキーの時に出す声が、クリアで魅力的な声質で、“可憐な女性”らしさを感じた。
ヴィオラ演奏同様、歌でも雰囲気を持っている人なので、幅の広い歌声を手に入れたら、もっと魅力が増すんだろうなあと思う。
5月に聴いたときには見つけられなかった魅力なので、次回、歌声を聞くのが楽しみになった。

実は初合わせだったという芳賀信顕さんのピアノ(と掛け合い)も楽しく、アンコールの「Fly Me to the Moon」まで、手塚さんの音楽性を堪能できたステージだった。

それにしても、手塚さんは、ヴィオラ、歌だけでなく、来年は指揮でも本格的にデビューするらしい。

その姿勢を見習いながら、僕も頑張ろう、と、パワーをもらえたステージだった。
次回もまたぜひ聴きたい。

2019年の追っかけの終わり

江戸川台ルーペと秋葉原に行った。

TrySailの今年のライブツアーで着ていた衣装が、秋葉原のアニメイトで展示中だったからだ。

展示される衣装はアンコールの時に着ていた白いツナギ。
ライブ公演後に三人が他のメンバーのツナギに落書きをしていったもので、日本全国を周った証でもある。実際に本人たちが着ていたというだけでなく、そういう“1年の歴史”を感じさせるものなので、これを見ないと、僕らの追っかけの旅も終わらないのではないかと思ったのだ(旅行記はこちら→追いかけて仙台前編後編

しかも、この日はツアーファイナル公演のBlu-rayが発売される日で(公式発売日の1日前だったけど)、僕はゲーマーズ購入特典のブロマイドが欲しかったので、これを買うという理由もあった。

すべてが、この日を旅の終わりにする、というお膳立てができていたのだ。
(狙ったわけじゃなくて、たまたま二人ともこの日しかダメだったのだ。すごくない?)

果たして、アニメイトで飾られていたツナギは、『Sunsetカンフー』の衣装展示の時と同様、わりと“こじんまり”としたスペースに置かれていたのと、「ツナギ」という素材からか、華やかさはなかったけれど、半年間のツアーを乗り越えてきた重みはずっしりと感じられた。

展示されていたツナギ

僕らが行った宮城公演の時の落書きがなかなか見つからなかったが、ちょうどその時誕生日(前日)だったもちょのツナギに「おめでとうメッセージ」を見つけられたので、なにかすべてが報われたような気がした(錯覚)。

(o・∇・o)おめでとー

プロセスを記録していくことが歴史になる、ということを体感したような思いもある(大袈裟)。

一通りツナギを堪能した後、忘年会を兼ねて、タン塩が有名な焼肉店に行く。
仙台の旅は、牛たん定食で始まったから、同じく牛たんで締めるのが、僕らのTrySail追っかけのファイナルとしてふさわしいと思ったのだ。
僕の2019年を象徴する出来事のひとつだから、きちんと完結しておきたかった。

江戸川台ルーペとは、それまで半年に1回、下手をしたら1年に1回会うか会わないかという状態だったのに、今年は6月以来毎月何かしら理由をつけて会っているということ。そして、文フリを含む交流を経て、僕の物書きスイッチが入ったこと。
すべてTrySailという存在から始まっているといっても過言ではない。
それが良いことなのかどうかはこれからの自分次第だけれど。

焼肉からロイホに移動し、1年の集大成みたいな話をして、僕らの2019年の旅は終わったが、僕としては購入したライブBlu-rayを見終わるまで、まだ終われない気がしたので、帰宅してから鑑賞。

もちょの髪型とか、くじ引き曲が同じ『Baby My Step』になるとか、奇しくも宮城公演とリンクする部分もあり、あの3階席から観た光景を頭に浮かべながら観た(サイリウムをぐるぐると高速で回してる人達がカメラに写ると、「あ、あのファンの先輩方がやってた奴だ!」とか懐かしく思った)。
6月の公演時は、ファン歴3ヶ月足らず。詰め込み方式で、TaySailの楽曲は全部口ずさめたものの、さすがにそれぞれのソロ曲まではカバーできていなかったのに、今では、ソロ曲も歌える自分という自分に、どれだけTrySailにハマってんだよとツッコんだりもする(だが、それでいい)。

結局、午前2時まで、諸事情があって負傷中の右手も構わずブレードを振りながら鑑賞した(バカ)。
以前観たライブBlu-rayも最高だったけれど、自分が参加した、という点を含めると今回のBlu-rayは最高オブ最高と言わざるを得ない。
そして、来年こそはBlu-rayが収録されるファイナルその日に、同じ空間にいたいと強く思う。

その日のために、気力、体力その他もろもろ鍛えておきましょう。
来年もよろしく!

来年はここに行く…のか?

2019年の演奏納め

無事、演奏は終わりましたよ。

諸事情のため、詳細は書けないのだけれど、関係者各位みなさまお疲れ様でした。

そして、僕のギターだが「まあ、あんなもんじゃないの?」という感じ(ひらきなおり)。あいかわらず、バレーコード関係がカスったけれど、コード間違いしなかっただけマシだったと思う。
本番よりリハーサルのほうが良かったし、それより昨日の練習のほうが良かったが、それは「よくある話」で、結局のところ、本番は緊張する、という当たり前の事実を思い知った。
こういう機会がない限り、めっきり弾かなくなったからねー。
毎日10分でいいから弾こうと思います(一応、今日の反省)。

で、緊張ゆえか、3時過ぎに目が覚めたり、電車に乗り間違えたりと、今までなかった経験をした日でもあった。
まあ、それも0を1にしたと思えば良いのだ(うるさいよ)。

さて、これで今年自分が「出る」系のものは終了。
それでも小説書いたり、曲作ったり、部屋を片付けたりしたい(それ同列?)。
あと、痩せなきゃ!

やることはたくさんあるので、とにかく頑張ろう。

はじめからやりなおし

久々に晴れ。

休日なので、いつもより遅く起きて(でもゴミ出しの時間には間に合った)週末の疲れを取り除く。

近々ギターを弾く機会をもらったので、午前中は真面目に練習。

いやー、それにしても自分のギター“弾けなさ加減”に(謙遜でなく)呆れる。
ずいぶん昔とはいえ、毎週路上で弾き語りしていたとは思えない。
それからも弾かない時期も多かったとはいえ、何十年かのキャリアで“バレーコードがまともに弾けない”というのは、完全に才能ないんじゃないかとやや落ち込む。

実際に弾くのは1曲で、その練習はもちろんしているが、改めて初心者用のギター教本を買ってきて、頭から初めてみた。
ブラッシングとかハームタイムシャッフルとか、そういうテクニックがあるんですね。
どういうテクニックか、やってみると、名前も知らずに雰囲気で使ってたことはあるけどね。(見栄をはる)

まあ、とにかくそういう状況。
でも、演奏の機会をいただいたので、とにかく足掻く。
弦も昨晩張り替えたのだが、ずいぶん前に買った弦なので、すでにサビがある。
これで本番に臨むのは気持ち的に萎えるし、弦ぐらいはきちんとしておきたいので(形から入るタイプ)、明日、改めて購入予定。

そんでもって頑張ってジムも行った。
体重はあいかわらず減らない。
ここ3日、アルコールも飲んでないんだけどなー。マズいなー。本気ださなきゃなー(口だけ)。

ほとんどいかないクイーンズ伊勢丹に行ったら、昨日ブログに書いた、カキフライ、エビフライ、カニクリームコロッケが並んでいたので、これもセレンディピティ的な奴だと思って買った(なにごとも解釈次第だな)。
晩御飯に食べる。
「揚げ物を控えないと…」というゴールドジムインストラクターの声が頭に響くが、ほら、反体制なのがロックだろ?(解釈次第)

それと、カクヨムでキタハラさんの『熊本くんの本棚』を読了。
いやあ、すごい小説だった。
しかも、自分にとっては“良いタイミング”で出会えた気がする。
レビューは改めてカクヨムに書く。

そして、文フリで触発された勢いのまま、小説を書き始めた。
出だしの部分と、思いついたシーン、セリフを書き出しているだけで、まだまだ先は長いが(どのくらいの長さになるかも不明だが)とにかく始めてみた。

結局、昔書いた奴ではなく、昨年に思いついた話をきちんと仕上げようと思う。
書きながら、書きたいものに実力がついていかないのを早くも痛感するけど、まずは仕上げてみる。
今年中にできるかな(やりなさい)。
ギターの練習をしなければいけないのに、小説に気がいってしまうのは、勉強しなきゃいけないのに漫画読んじゃうアレのような気もする。

ただ、ギター弾くのは楽しい。
できない自分にイライラするのは確かだが、弾くこと自体は楽しいし、この間音合わせした時も、ボロボロだったけれど、超楽しかった。

弾かなければ上手くならないし、弾けない不安は弾くことでしか解消できないのだ。

とはいえ、Fコードぐらいは綺麗に弾けるべきだろうけどね。
まあ、一歩一歩進んでいきましょう。

復刻の浅草オペラ

今月初めに浅草オペラの復刻イベントである『ああ夢の街 浅草!』を鑑賞した。
ちょっと間があいてしまったが、感じたことを書いておこうと思う。

「浅草オペラ」の存在は聞いていたし、「コロッケの唄」というのがあるというのは知っていたけれど(聴いたこともある)、実際にその舞台を見るのは初めて。
お仕事でお世話になっているソプラノの大塚京子さんが出演されるご縁で、11/2の夜公演を観ることができた。

浅草自体、そんなに行ったことがあるわけではないので、そのイメージは浅草寺、そしてコテコテの東京漫才(ナイツとか東MAXとか)なのだが、その東京漫才の聖地とも言われる、浅草東洋館が、今回の浅草オペラ復活の舞台である(他の会場でも公演はされました)。

まずこの会場がすごかった。年季の入ったエレベーターで4階まであがると、これまた昔の映画館の入り口のような雑然としたロビーが現れる。そして劇場内に入ると、和風というよりは、昭和初期の大衆劇場を彷彿とさせる。
舞台のことを「箱」と呼ぶことが、その呼び名がぴったりといった印象だった。

そして浅草オペラの幕は上がる。

活弁士 麻生八咫さんの進行で、たくさんの歌い手さんたちが次々と歌う。ソロで歌う曲もあるが、コーラスはもちろん、歌い手さんが後ろで芝居を演じていたりと、とにかくにぎやか(そして飛び交う“おひねり”)。
なにせ、クラシックで鍛えたプロの方々が集まって歌うので、聴き応えがある。
それと、演奏もカラオケではなく、小編成ながらも(ピアノ、ヴァイオリン、クラリネット、アコーディオン)生演奏なのが良い。グルーヴ感が段違いに出る。

演出としては、昭和の大衆オペラを“そのまま”再現している、というよりは、当時の昭和を、多少のパロディとカリカチュアを交えて再構築しているんだと思う。
だから、当時の技術では最大限の努力だっただろう、ハンドライトでの主役へのスポット照明や、紙で作った小道具の月などが、令和の時代の今に再現されると「レトロ」という部分で笑えるのだ。

大塚京子さんは、テネシーワルツでは堂々かつ可憐に聴かせ、コロッケの唄では下町奥様なりきりで楽しませてくれた。
それからプログラムには載っていない「人形焼 木村屋本店」の生コマーシャルでもお母さん役で歌ったのだけれど、このCMソングが特に面白かった。
ローカル感もあり、スポンサーへの愛もあり、こういうのを当時の舞台でやっていたのだとすると、良い時代だったんだなと思う。

他に印象に残ったのは「おてくさんの歌」を演じた、みすぎ絹江さんと、島田道生さん。
あとで調べてわかったのだけど、島田さんは「カンツォーネ!」の掛け声でおなじみの(おなじみか?)オペラ芸人「島田夫妻」の人なんだね。
一度テレビで見て、僕の「面白くないけど好きな芸人」枠に入っていたので、ここで実際に見れたのは嬉しかった(でも芸人は解散したようです)。
とにかく、この二人の掛け合いが面白かった(そして歌うとすごい上手い)。
島田さんの「カッコつけながらもスカす」というのは、僕が思う「真にカッコいいこと」に通じるので、お手本のようにして観た(笑わせておいてキメるとこキメる、っていうのに憧れるのだよ)。みすぎさんとの間の取り合いも良かった。

それから鈴木沙久良さん(ソプラノ)。
系統の違う曲をたくさん歌っていたが、清純派の女優像から、はすっぱな小娘まで、同じステージの中でガラリと違う演技ができるのが見事だった。

また、この日の舞台では、特別に関西オペラ界のレジェンドと称される林 誠さんが出演したのだが、その“レジェンドぶり”たるや。
かなりご年配だと思うが、衰えない声量、魅了する歌声。本当に“生きる伝説”を見た、という感じになった(弟子の方々も素敵でした)。

何事も、人を楽しませるには技術が必要だ。
この復刻版浅草オペラ。高い技術を持った方々が、プロに徹してやるんだから面白くないわけがない。
出ている方々はほとんどがクラシック畑の歌手の方だから、ある意味“おふさげ”な舞台はとても難しいだろう、照れたりしたら観客はしらけるし、「自分のカラーじゃないからこんなのできない」という感じで演じていたら見透かされる。
そういうことを全く感じさせなかったから、出演者全員が舞台を楽しんでいたのだろう。

真剣にふざける、でも音楽に対してはとことん真面目に。

そういう部分に隠れたプロフェッショナリズムを感じた。
聴きながら、純粋な楽しみと、出演者への畏怖の念がないまぜになった。
いやあ、皆さん、スゲーよ。

実際は、ヨーイドンのぶっつけ本番に近い部分も多いようだが、それを感じさせないし、多少のミスもご愛嬌で済ませられる。
決して十分な練習時間がとれたわけではないだろうけど、こういう舞台を作り上げられるということで、舞台への取り組み方も学べた。

高い技術を“オモシロ”に落とし込むっていうのは、自分のやりたいことにも通じてる。
そういう意味でも十二分に刺激を受けた場だった。
プログラムが3パターンあったようなので、次回復刻した際には、一通り見てみたい。

純粋に楽しめたし、勉強にもなった。
エンターテイメントってこうでなくっちゃね。