アマプラ

結局、ワイン飲みました(アルコール解禁!)。

1本飲みきらず、ワイングラス半杯分ぐらい残した。
美味しく飲んだものの少々の頭痛があるから、二日酔いみたいなものが出てるんだろうなーと思う。

で、ワイン飲みながら、昨日書いたドラマ「ザ・ボーイズ」を最終8話まで観てしまった。
本当に面白かったし、1日で8時間も観てた感覚がないぐらいあっという間に観終わってしまったのだけれど(昔流行った「24」も、観始めたらこういう感じになるのかね)、伏線を全部回収するようなカタルシスはなく、投げっぱなしの謎が残ったり、回収が雑だったりして、モヤモヤは残る。
シーズン2では話を膨らませすぎずに、とりあえず「今」起こっている問題に一旦オチをつけてほしいなー、と思う(まあ、こうやって引っ張り続けるのが手なんだろうけどね)。
でも、観て満足した。

あと、映像のレベルが高いなーと思った。これはAmazon Videoオリジナル作品はみんなそうなんだろうか。
たとえば同じようなヒーロードラマの「エージェント・オブ・シールド」は、Mavel公認なのに映像は、映画よりもちゃさい。いかにも「ドラマ」っぽいのだ。
でも、「ザ・ボーイズ」は映画っぽい画質(フィルムで撮ってるみたいな感じ)で、その点も良かった。予算いっぱいあるのかなー。

そんなわけで、昨日はAmazon Prime Videoの凄さを改めて感じた休日だった。
(調べたら「24」もアマプラで観れるらしい。手を出したら危険だな。)

風邪をひいてから、長いセーフモードが続いた。
今日から通常モードに戻りましょう。

自堕落系

たまにはダラダラとした休みも必要だと思って(って、最近そんなことばっかり言ってるな)、とにかく自堕落に過ごそうと決めた日。

いや、言うても「病み上がり」ですからね。
あんまり無茶したくないなー、というのと、雨だっていうのもあって、とにかく家に籠もることを主体にしたのだ。

で、二三日前に、Amazon Prime Videoで『ザ・ボーイズ』という海外ドラマの存在を知ったので、とりあえず1話を観てみようと朝食を食べながら観てみたら、これがまあなんと面白いこと!
スーパーヒーローが大企業の商売になっている世界で、その彼らの悪事を暴こうと一般人が立ち向かう、ブラックコメディなんだけれど、とにかく先が観たくなって結局一気に連続4話観てしまった。1シーズンが8話で完結するが、このブログ書いたあとに一気に最後まで観てしまおうか悩んでいる。そのぐらい次が気になる展開。
スーパーパワーが資本主義に組み込まれてしまうとできてしまうだろう“歪み”をきちんと描いているし、それを正そうとする側もクレイジーな奴らで、まあ、とにかく僕好み。グロいシーンが満載で18禁だけれど、ヒーロー物が好きな大人は絶対ハマると思う(逆にまだ「勧善懲悪」を信じる子どもには観せたくないけれど)。
で、一番印象に残るのは、音楽の使い方が上手いこと。選曲も入れ方もカッコいいし、センスがいい。
最後まで観たら、詳しく書きたい(もしくは語りたい)。

さて、1週間、アルコールを断っていたのだけれど、今日から解禁しようか迷う。
たいして「飲みたくない」というのも正直な気持ちなんだよねー。まだ体調完璧じゃないのかもねー。ただ、家に酒類がなにもないのも寂しいので(その感覚もどうかと思うが)、今、一番飲みたいのはコレかなーと思いついた「チュカロ カベルネ・ソーヴィニヨン」を買ってきた。

このブログ。
「C級ワイン探訪記」が見られているので、なんでだろうと思っていたら、グーグルで「チュカロ カベルネ」で検索かけると上から4番目にでているのだ。
個人の記事としては一番上に出るので、この記事が見も知らぬ人の参考になっているかと思うと(まあそれがインターネッツの世界だ)、なんだか「責任」というものが肩にずっしりとのしかかる(ほどではないな)。

ゴメンね!マックに合うワイン探求するブログでゴメンね!

そんなわけだから「C級ワイン探訪記」をまた再開しようかな、とも思っていたりいなかったり。
まずは体調を戻してからだね。

張本と相棒

「あっぱれ張本勲カルタ」がついに負けた。

ややネタがマンネリ化、というか苦しい感じのものが多くなってきたから、一休みしたほうが良いかもね。再登場の時に期待。

それから『相棒』の新シーズンが始まった。
昨晩、夜中に帰ってきて、ノンアルコールビールで晩酌しながら、その後アイロンがけしながら観た。
あんなに大量に人が死ぬ『相棒』って、以前もあったっけ?(テロとかじゃなくて連続殺人的な奴。)でも、まあ作りは面白かった。解明編は次週。
それと、オープニングのロケ場所が、自分の知ってるところで、「ああー、あそこだー!」と、確認のために巻き戻して2回観た。自分の知っている場所がドラマに出ると、なんか“得意げ”になるのはなんなんだろうね。

そんな休み前日の夜。
今日は飲み。明日も飲み。明後日は台風。
色々と気をつけよう。

微変

ネットを見る時間を少し減らした。

友人のつぶやきやニュース速報は気になってしまうのだけれど、意識しているせいか、アプリを閉じるタイミングがやや早くなったと思う。
じゃあ、他に有意義なことしてるか、といったら、そうは言い切れないが、この「気がつくとネットを意味もなくサーフィンしている」(微妙に表現が古いね)時間は決して有意義とは言えないのだから、他のことをちょっとでも進めたほうがいい、という思いがある。
この習慣をきちんと身に着けなきゃならない。

さて『荒ぶる季節の乙女どもよ。』が予想通り12話で1クール終了したので、9話を見てみた。
9話自体は、恋愛初期の「あるあるネタ」を客観的に見る感じで微笑ましいのだが、恋愛成就に沸く二人を覆う不穏な空気が出てきて、このままこの恋が順風満帆に行くとは思えない。

昔、ISISというバンドがあって(僕は好きだったので2枚出たメジャーアルバムを両方もっている)、『恋する二人』という歌の歌詞に「始まりは遅く早く終わりに向かっているのに」というフレーズがある。
ふと、そんな予感がしなくもない雰囲気がある。
いやー、それはそれでドラマチックだが、このアニメのヒロインの恋は応援したいし、ハッピーでいてほしいなーと思ったりする。
だから、イッキ見しようと思っていたのに、怖くて先が見えないの(ひとの、っていうかアニメの恋愛でビビってる場合かっていう)。
1日1話、勇気を振り絞りながら観よう(大袈裟)。

あと、個人的にもたくさん課題がある一週間。
やれるだけやれるようにジタバタしよう。

ほっともっととプライムビデオ

日曜日の仕事は長め。

帰って夕食を自炊する気力もないので、行きつけのほっともっとに立ち寄ったら、なんと今月末で閉店のお知らせが!

「僕には、ちゃんと晩御飯を作ってくれる人がいるんだ。
『ほっともっと』ってところに勤めてるんだけどね」

という鉄板ギャグ(自虐)が、もう使えなくなるのも寂しいが、それ以上に、僕のひとりぐらし生活を支えてくれた貴重な存在が今月でなくなってしまうのは激しくショック。
「いつまでもあると思うな ほっともっと」とは良く言ったものである(言ってない)。

そんな傷心の中(傷心なの?)、Amazonプライムビデオで『荒ぶる季節の乙女どもよ。』が配信されていることを知って、見逃していた1〜3話を見る。
4話以降よりも、ギャグというか「笑えるシチュエーション」が多くて、1話から見ていたら、印象が違っていたように思う。より面白い、というか、よりキャラクターの魅力が出ていて、見て良かったのだけれど。

ただ、まだ9話以降は見ていない。
11話(1クール)で終わると思っていたら、まだ続くようだけれど、12話で終わる可能性もあるので(『ダンベル何キロ持てる?』も12話で最終回らしい)、それを見極めてからイッキ見するつもりだ。

それにしてもAmazonプライムビデオのサービスを初めて使ったのだが、すごい便利だし、Macbook Airで見ても画質気にならないし、ますますテレビ離れしてしまいそうな気がする。
今さらながら、コンテンツの見方って、変わってきたのだなーと思った。

そんな新発見した日曜。
明日も仕事だ。
世間は3連休だと言うのに(2日連続2回目)。

成長譚

録り溜めしておいた『荒ぶる季節の乙女どもよ。』を連続して見た。

女子高生の恋愛と性欲求がテーマ(なのか?)のアニメで、最初に見た第4話がわりと“生々しい”というか、「大人の階段を登る世代」のあれやこれや要素を強く感じて、次の5話を見て以降、なかなか続きを見る決心がつかなかったのだ。
でも興味はあるし、女子生徒に対して男子生徒の無邪気さみたいなもので、重くなりがちな話が救われてたりもしたので、6話から8話まで一気に見た。

泉が告白するシーンで泣いた。

なんというか、人生のうちで「思いをぶつける」という行為ができるのは、つまり「告白」しかないんじゃないかと思う。
いや、他にもあるだろうけれど、ほとんど全ての人が共通で「思いをぶつける」ことができる行為は「告白」(それも愛や恋の)に集約されるだろう。
アニメといえど、物語といえど、その瞬間のエネルギーの大きさに見事に当てられた形。
そういう“クライマックス”から始まって、この恋はどこに向かうのだろうか。俄然、続きが気になる。

いや、ひとの(っていうかアニメキャラの)恋とか言っている場合じゃないけれど。

あとED曲の『ユメシンデレラ』はちゃんと聴いたら、とても良い曲でした。

それからTrySailの「MUSIC VIDEO COLLECTION」が届いたので、早速見た。

『adrenaline!!!』から、突然画質があがり、3人のメイクや衣装が凝ったりと、ここが事務所も本気を出したTrySailの“着火点”なのだな(コストかけはじめたな)、というのがあからさまにわかって、そういう点で面白かった。
デビュー曲の『Youthful Dreamer』なんか、曲のリバーブすらほとんどかかってなくて、PVの内容も「使えるもの使いました」といった低コスト感が強い。
そこから、テレビCMに出たり、雑誌の表紙を飾ったり、ソロ活動も増えてきた現状を考えると、リアルでサクセスストーリーだよな(そしてやっぱりみんな垢抜けたよね)。
もちろん一番はそれぞれの(裏方さんも含め)努力と実力の賜物なんだろうが、古参のファンほど、このPV集を見て「TrySailはワシが育てた」感が強いんじゃないかと思う。

そう、本当にその通りだと思うし、たくさん主張していい。
多分、僕はおそらくTrySailの初期のPVとか紹介されても心が動かなかったはずだから(今見れば、そこに“完成されていない魅力”を感じることはできるけれど、それは“今”を知っているからだ)、そういう意味で古参のファンの方々はすごいし、今、僕がTrySailに嵌っているのはそういう方々のおかげなので、お礼を言いたい(強く!)。

デビュー曲から4年でここまで来た、という事例がある、という勇気みたいなものと、右も左もわからなかった新人アイドルが、立派なエンターテイナーになったという軌跡を知ることができる、という二つの意味で、重みのあるPV集だった(ただ、これ正しい見方なんだろうか)。

そんなわけで、今日はめずらしくテレビ(モニター)が久々に活躍した日。
このインプットをアウトプットにつなげよう。

アニメ『ダンベル何キロ持てる?』

TrySailの雨宮天が出演しているので、『ダンベル何キロ持てる?』を見てみた。

予告動画を見た時は、声が「まんま天ちゃんじゃん!」とか思ったけれど、アニメ本編では、ちゃんと役の「奏流院朱美」になっているのがさすがプロの声優だなーと思う。
なにせ僕は天ちゃんをTrySailの歌とラジオでしか知らないので、声優としての仕事を見るのが初めてなのだ。
第1話はまだ“天ちゃんっぽさ”を感じたけれど、2話目ではもうすっかり奏流院朱美として存在しているのがすごいです。

さて、このアニメ。
実際にフィットネス初心者の僕としては、簡単そうに見えるスクワットも超辛いとか、他人と比べて負荷が軽い自分が惨めに感じる、などの「初心者あるある」が描かれていて共感できる。
主人公は可愛い女子高生だが、ジムに通う動機が、洋服がキツくなってきたのでダイエットしなければ、というのと同時に「モテたい」というもので、そのあたり男女差って変わんないだよなー、と当たり前のことに気づいたりする。運動前には普通のストレッチではなく、動的ストレッチが良い、といったトリビアもあるし、主人公が初心者ならではの挫折ポイントをいかに乗り越えていくのか、そのあたりにも注目して追いかけたい。

僕のジム通いはやったりやらなかったりでだいぶ効果薄だが、このアニメでは家でできる筋トレ法がオマケでついているので、これをきっかけにして、ちょっとずつ実践していこうと強く決意したわけだ(決意だけはいつでもできるのだ)。
筋肉体操もそうだが、こういう筋肉嗜好(っていうの?)は最近の流行りとはいえ、やっぱり健康って大事だからね。しかも何もしなければ贅肉がつく一方の年齢なのだから自分でなんとかせねば、なのだ。

そんな中、きっかけは微妙だけれど、こういうアニメに出会ったのも運命かもしれない。
主人公と同時進行で自分のフィットネスも進めてみようと思う。

まあ、早くも三日坊主の予感がしていたりもするけれどね。

思ってたのと違う

今日は本当に書くことがないなー。

と思って、ほとんど見ないテレビつけたら、『捜査一課長』というテレ朝のドラマをやっていたので、ながら見してしまった。
というのも、たまたまネットニュースで、ナイツの土屋が「谷保健作」という持ちネタの「ヤホーで検索」というのを文字ったキャラでゲスト出演する、ということを読んでいたので、そのシーンだけコントっぽくなるんだろうな、とダラダラとつけて見ていたのだ。
そうしたら、このドラマを見ていて気づいたのは、そのシーンどころか、このドラマ自体がほとんどコメディというか、コントなのだ。

真面目な刑事ドラマの体を成していながら、展開というか、やりとりというか演技というか、すべてが「なんか笑える」。
しんみりしたシーンもあるにはあるが、登場人物のあからさまなうさんくささ、とかキャラクターのステレオタイプさとか、エキセントリックなキャラクターが突如現れたりとか、そういうシーンを跳ね除けてくる「おかしみ」がある。
で、しかも後半、唐突に“わが町”練馬区が舞台になり、練馬の観光名所のダイジェストが入ったかと思えば、最終的には、練馬をこよなく愛する民間の広報部長山村紅葉も参戦し、オーストラリア人旅行客(でも演じてるのはアメリカ人のパックン)が落とした、事件の鍵を握る一眼レフカメラを、練馬区の有志たちが光が丘公園で探す、という練馬の人はみんないい人、みたいな展開になってなんともいえない、じわじわとした笑いがこみ上げる。
いや、自分の住んでる街が持ち上げられるの悪い気はしないけど、なんとなく小馬鹿にされてる感もあるのは気のせいだろうか。

僕はこのドラマを見たことがなく、タイトルやキャストからして、硬派な刑事ドラマだと思っていたので、そのギャップに衝撃を受けた。
もし、このドラマを「狙って」やっているのではなく、ごく普通の刑事ドラマとして作っているのだとしたら、もう普通の刑事ドラマは、刑事ドラマのパロディとしてしか存在できないのではないか、とそんなことを思った。

それともスペシャルだからこういうノリだったの?謎だ。
でも、面白かったか、といえば面白かったよ。

思ってたのと違うけど。

めずらしく連続ドラマを観たので

普段あんまりドラマを観ない僕だが、今シーズンは2本観たのでそれについて書く。

1本目は「トレース 科捜研の男」(それにしてもこのタイトルはどうにかできたよね)。
これは途中参加で観たのだけれど、海外ドラマみたいに、1話完結でありながら、過去に起きた殺人事件の謎を追うという大きな物語が軸になっていて、途中から観てもなかなか面白かった。
主演の錦戸亮は、演技は上手いとは思わなかったけれど(失礼)、特殊な生い立ちをした主人公の悩みみたいなものは感じられた。あとなんだかんだジャニーズはカッコいいよね。
パートナー役(?)の船越英一郎は、2時間ドラマとは違った演技をしているのが、よくわかって面白かった。2時間ドラマのときのほうが可動域が広い芝居をしている感じ。月9だからか、このドラマではもうちょっとサラッとしていた。
ドラマを見る世代のことを意識しているのかなーと思った。それでいて、きちんと主役を引き立てていて、やっぱりしっかりした役者さんなんだなーと改めて英一郎の凄さを知った(いまさらながら)。
謎解きはまあ予想の範囲内といったところだったけれど(悪役だろーという人はやっぱり悪役だった)、この物語が終わった先の登場人物たちの物語が気になる作りになっていた。
僕の想像した月9とは違ったけれど(「トレンディドラマ世代」だからね)なかなか良かったですよ。続編ができたら観たい。

それから「相棒」。
気がつけばもうシーズン17。定番でありながらマンネリ化しないのは立派。今シーズンで鈴木杏樹が卒業という予想していなかった展開があったけれど、及川光博が「相棒」卒業後、それまで以上にドラマに出演している様を見ると、鈴木杏樹もより活躍できるといいなと思う。
反町隆史の、他の役者と若干演技プランが違うんじゃないかという感じの芝居も、見慣れたのか、あえてそのギャップを狙っているのかわからない具合に馴染んできて、これはこれで良いと思えるようになってきた。むしろもうちょっと見ていたい。
最終回は無難な終わり方をしたので、来シーズンにも期待したい。

と、ここで気づいたら、一応両方とも刑事ドラマだった。だいぶスタンスは違うけどね。
小説でミステリーをそんなに読むわけじゃないけれど、ドラマは推理モノが好きなのかもしれないなーと自己分析してみる。

来シーズンもなにか観ましょうかね(どんなドラマやるか、なにも知らないけれどね)。

ドラマ「約束のステージ 〜時を駆けるふたりの歌〜」

土屋太鳳は可愛い。

前にも書いたけれど、超美形というわけでもないし、超スタイルがいいわけでもないが(いや平均から比べたら良いに決まってますよ)、なんというか「存在」が可愛い(写真集を買おう、とかそういうふうには思わないんだよなー)。
で、その土屋太鳳の可愛さだけで一点突破したようなドラマが、この「約束のステージ 〜時を駆けるふたりの歌〜」だ。

物語は歌手を夢見る地方に住む20歳の女性、翼が、母親とケンカして家出のように飛び出した先で事故に遭い、昭和50年の東京にタイムスリップしてしまう。そこで、同じく歌手を夢見て上京してきた同い年の女性つばさと出会い、二人でデュオを組んで、10週勝ち抜けばプロデビューできるという「全日本歌謡選手権」に出場することになる。というもの。

まあ、とにかくびっくりしたのは、出だしの母娘が喧嘩するシーンが、脚本の教科書があったら、そのまま書いてあるだろうというくらい、凡庸で「わかりやすい」こと。太鳳ちゃんの演技も典型的な「ふてくされてます」という記号感満載で、母親からビンタされた太鳳ちゃんが(あ、翼が、だ)家を飛び出すまでが、なんかもう、ナレーションでいいよねというぐらいありきたりで、その先の展開に不安をもった。
でも、百田夏菜子演じるもうひとりのつばさと出会ってからは、人を疑わないつばさと、なにもかも冷めた現代っ子の代表としての翼のやりとりが微笑ましく、それなりに見れた。

ストーリーは先が読めるし、面白いぐらい王道を「外れない」。
それでも、前述の通り、頑張る土屋太鳳を見たさについつい画面に釘付けになった。

歌が抜群に上手い、という設定の二人だが、残念ながらなのか、あえてなのか、才能を見出されるほどの「天才的な上手さ」は感じられなかった。才能を見出す元人気歌手(でも一発屋)役の向井理も、プロ歴20年という触れ込みの歌謡選手権出場者役の人も、みんな下手ではないけれど「カラオケの上手い人」レベルなのが気になった。こういうの、アメリカのドラマだとちゃんと歌える人たちが出ると思うんだけどね。
また、本職の歌手である百田夏菜子が、デュオの足をひっぱる役回りというのもなんだか皮肉だ。
全体を貫く、テクニックより気持ちが素敵というトーンは、「歌は上手い下手よりも、誰のために歌うか、が肝心」というテーマに合わせているといえば、そうなのかもしれない。
向井理が歌ってヒットしたという挿入歌「幸せのセレナーデ」はつんくが手がけているが、絶対に昭和50年の曲とは思えない作りなのもすごい違和感(あえて、なんだろうけどね)。

それと、選手権の審査員役は、プロの歌手たちが演じているのだが、本格派の天童よしみが辛口だったり、どちらかというと雰囲気歌手の八代亜紀が翼たちに優しい点をくれるあたりが、妙にリアリティがあって面白かった。

昭和50年のオチの投げっぱなし感や、わかるけどそれ年齢合わないだろう感など、観終わった後にいくつもの「?」が浮かんだものの、結局、最後まで楽しんで観てしまった。
土屋太鳳の歌はエフェクトでかなり化粧しているとはいえ、説得力のある歌声だったし、そもそも彼女は声が良いのかもしれない(僕の好きな声なだけ?)。
そういう点を含めて、土屋太鳳を愛でるという点では素晴らしい作品(そこまで言うか)。

ただね、これを金曜のゴールデンに流すか?という感じもする。
祝日の夕方4時ぐらいから放送されるスペシャルドラマ感が強かった。キャスト陣が豪華なので、ギャラで制作費がけっこうかかっているのだろうけれど、テレビ業界の事情もちょっと垣間見れたりもする。

あと、特筆すべきは全日本歌謡選手権の司会役の半田健人。
いかにも昭和にいそうな司会者像なのに、それでも誰かのマネではない、きっといたであろう「しゃらくさい昭和のいい男」というなりきり演技ぶりが印象に残った。
土屋太鳳を愛で、半田健人に目をみはる。
そういうドラマだった(いや、見どころ完全に間違えてるだろう)。