2020開会式

東京オリンピック開会式を、後半から見た(1時間ちょっとかな)。

なんというか、総合的に僕の嫌いな「学園祭実行委員」のノリを感じた。
知ってる曲が流れるのは素直に「おおっ」ってなるけれど、単なるファッションとかアイコンで使われてる感じがした。

コミケが金になると思って、物見遊山で入ってくるメディアとか芸能人のあのノリ。“ウェイ系”の人たちがサブカルを消費しはじめる、あの嫌なノリを感じた。
「楽しさ」を感じる部分が違うんですよ。
こっちはこっちで楽しくやってるんだから、そこを「俺らも理解してるよ、楽しいよなー」っていう見当違いなウェイ系のノリで消費すんなよ、って思った。

ピクトグラムのは、1964年の東京オリンピックから始まる導入の映像は良かったけれど、パフォーマンスは正直スベったよね。中の人たちの身体能力は相当高いんだろうけれど、慌てて時間に合わせてるからか、映画泥棒みたいなキレキレな動きは感じられなかったし「頑張ったで賞」しかあげられない。
もうちょっと尺をきっちり取って、中の人のパフォーマンスを見せてあげてほしかったな。あと、なんとなく「ラーメンズ」案件っぽさを感じた(ラーメンズに対する印象、合ってる?)。

同じくSNS界隈みると小林賢太郎案件らしいが、なだぎ武のくだり。
なだぎさんは好きだし良い役者さんだと思うが、あのコントみたいなのはいらない(何一つ演出の効果を感じない)と思ったし、劇団ひとりの出る映像もリアルタイムで各地のランドマークの照明が、映像と連動してライトアップされるならすごいけれど、違うでしょ?
なら、それは入れる必要感じなかった(荒川静香が出たときだけ「おお、荒川静香だ」って言った)。
あと、森元会長案件と思われる海老蔵の歌舞伎も、歌舞伎知らない自分でも、歌舞伎ってああじゃないよなと思うような無理くり取り入れた感じだった。

聖火リレーで言うと、印象的だったのは王、長嶋、松井の揃い踏み。
僕は巨人ファンじゃないが(むしろアンチ)、それでもこの3人が並ぶ姿は画として良かった。
長嶋さんの姿を見られたのはファンなら感慨深いだろうが、コロナ禍の中、あの体調の方を連れ出すなよ、というのが率直な感想。
もし、出てもらうなら車椅子に乗った長嶋さんを松井さんと王さんが押せば良かったんじゃないかな。っていうか長嶋さんのアテンドをずっとしていた松井さん、本当良い人だよな。万全ではない長嶋さんに気持ちまで寄り添っているのが伝わった。本当の意味でスターだと思う。改めて尊敬。

で、そんなことをつらつらと考えたのだけれど、前提として、そもそもジョックのイベントであるオリンピックの開会式がナード系ロックンローラーを自称しているオレに合うわけなかったんだよね。それを忘れていたのだった。合わないものをとやかく言うもんじゃないよね(もう書いちゃったけどさ)。
だから、ジョックの奴らがわかったふりしてナードなもの(漫画の吹き出しとかゲーム音楽とか)使ってんじゃねーよ、っていう気分になるんだな。

多様性を謳っているけれど、その“みんな”の中に僕は入っていないんだろうなーという疎外感を感じた開会式。すべてがただのパッチワーク。うわっつらだけで、本質的なものをUniteしてない。そして好きなものが、違う形で消費されていくのも悲しく思ったよ。なんとなくそれが電通クオリティなのかもしれないけれど(偏見です)。

そんな、オリンピックと付かず離れずの日々が始まったよ。
とにかくみんな無事でありますように。

彼女はロックスター

そんなわけで、「LAWSON presents 夏川椎菜 Zepp Live Tour 2020-2021 Pre-2nd」羽田公演に行ってきた(昨日のブログから続いてます)。

Zeppという場所、生バンド、そして彼女の楽曲から想像していなかったわけではないが、その想像以上にロックのライブ感が高かった。

ラジオでハロプロについて(時に聴いているこちらが引くほど)熱く語るアイドル好きで、自分も声優としては「アイドル枠」で活動してきた彼女が、そこから「夏川椎菜」という唯一無二のアーティストになろうとしている、その過程と葛藤も全部見えるようなライブだった。

ダンサーもおらず、振りはつけるものの、ほぼ“歌一本”で、場を作る力量がすごかった。生バンドは4ピース編成(ツインギター、ベース、ドラム)でキーボードがいないから、すごくピッチがとりにくかったと思うが、その分、勢いと強いパフォーマンスで乗り切っていた。
そして、バンドの座長としてだけではなく、会場全体をリードする姿に感動したし、そのグルーヴに身を委ねることがとてつもなく幸せな時間だった。
それは、Zeppのサイズならでは、というのもあるだろうが、夏川椎菜にはそれができる力があるんだなと改めて実感した。

ナンちゃんの作る場は、同じTrySailの雨宮天や麻倉もものライブとは違い、単純に「楽しかった」だけじゃなく、「自分も頑張ろう。逡巡していることに挑戦しよう」という気にさせてくれる。
TrySailのライブも、天ちゃんやもちょのライブも、もちろん楽しいけれど、なんというか前者がエンタメ王道、ディズニーランドのような楽しさだとすると、今回のライブはアート系の舞台を観たような感覚で、自分の人生にフィードバックされるものが多かった気がする。「もっと頑張れ、俺」という気になった(いや、マジ頑張れ、俺)。
TrySailのナンちゃんが可愛い、417の日のナンちゃんが面白い、だとしたら、ソロライブのナンちゃんは断然“カッコいい”だ。ロックスターの貫禄があった。
ファンにサイリウムを振らせるロックンローラーの先駆者になってほしい。

系統の違う楽曲が多いし、とくに自分で作詞する曲はやや湿り気のあるロックチューンが多いので、ソロ活動はこの系統でやっていくんだろうけど、また彼女のパワーを浴びに行きたいと思った。

で、2時間あっという間で大満足なライブだったわけだが、ずっとスタンディングなこともあって、途中で少しバテた(そして今日身体にガタがきてる)。

自分、まずは体力つけなきゃな。

1年かけた大団円「令和3年度417の日」

本千葉駅は遠い。

「千葉に遊びに行く」と言って、幕張メッセとか東京ディスニーランドとかを思い浮かべて、東京駅から30分ぐらいで行ける感覚で電車に乗ると痛い目にあう。「本千葉駅」までは快速でも1時間弱。しかも途中から各駅間の距離がやたらと長い(ローカル線あるある)。
船橋より先の千葉は小旅行と覚えておきたい。

さて、その本千葉駅にある千葉県文化会館大ホールで行われた「令和3年度417の日」というイベントに行ってきた。
僕の推し、TrySailのメンバーである声優の夏川椎菜が、自身の名前にちなんで平成31年から行っているファンイベントだ。

昨年は緊急事態宣言につき、イベント中止。
ブログで彼女が書いた「クショがーーーーーー」というフレーズが一時Twitterのトレンドになり、夏川椎菜がトレンド入りしたことに狂喜するファンと、なんだ誰だどうしたんだ、と困惑するファン以外の反応のコントラストがあったと記憶している。

夏川椎菜は中止の悔しさをYoutubeにぶつけ、自ら構成、脚本、撮影、編集を行い、1年間「令和2年度417の日」の代替コンテンツとして「417Pチャンネル」を開設。毎週月曜20時に動画を更新し続けてきた。
彼女のクリエイターとしての魅力と、パロディのセンスが反映された(とてもいち声優が手弁当で作ってるとは思えない)ハイレベルで面白い動画チャンネルだ。

その集大成とも言える今回のイベント。
最推しがもちょである僕と、最推しが天ちゃんである江戸川台ルーペだが、ナンスファンには間違いがない我々として、そして417Pチャンネルウォッチャーとしてはやっぱりいかねばならないだろうと、ナンスファンである「ヒヨコ群」の群れの中に飛び込んでいったのである。

本千葉駅にはファストフード的なものは何もないと見做して(実際なかった)、イベント前の腹ごしらえのために千葉駅で待ち合わせした。
仕事を早引けした僕と違って、休みをとるという万全の体制のルーペさん。
千葉駅隣接のフードコートで侍マックを食べながら、417の日やらナンスのことやら話すと、どうしてもツイキャスのアフタートークをしている感じになってしまう。でも「最推し」のライブを観に行くテンションとはやや違って、楽しみだけど冷静みたいな感覚は共通していた。
後で聞いたらルーペさんは早めに千葉に来て、千葉散策を終え(千葉散策ってなんだよ)、ついでにジョナサンでビール飲んでたらしい。会話がやや噛み合わなかったのは、彼のメートルがあがってたからなのかと思う。

で、そこから小旅行気分を味わうためにモノレールで「県庁前」駅まで行って(駅名がもうローカルだよな)、徒歩7分のところにある千葉県文化会館に到着。

あいにく雨足が強まってきたが、雨のイベントの日ならと思って持ってきたTrySailのオンラインライブGO FOR A SAILグッズの折りたたみ傘が超優秀で助かった。造りがしっかりしていて、しかもワンタッチ。普段使いできるデザインもオススメ(どっちかというと女性向けだけどね)。

で、肝心の「令和3年度417の日」だけれど、これは「夏川椎菜 独演会」というのが一番正しい紹介の仕方だろう。

内容は「声優」夏川椎菜が、Youtubeやテレビ番組をパロったコンテンツで、一人芝居する、という構成のイベントだった。
なのでライブのように「参加した」という感覚ではなくて「楽しい出し物を見た」というのが正直な感想。ナンちゃんがパロディ好きなのはわかってたけど、さらに濃いめの好きだったんだと思って、そこは共感できた。
ただ、イベントの趣旨なのか、ファンイベント的な要素が強く、全編、変化球を投げ続けられたという感じがする。

TrySailの楽曲である「Sunset カンフー」と「adrenaline!!!」の一人歌唱と、ギター&キーボード生演奏によるアコースティックバージョンの「Daisy Days」、「ラブリルブラ」、「キタイダイ」と、5曲歌も聴けたけれど、それぞれ「Youtubeの番組内」という一種虚構の中でのパフォーマンスだったので、少し距離を感じてしまった。
そして歌自体はすごく良かったけど、やっぱりこれも変化球だ。

「演じる舞台を観る」という点で、声優としての夏川椎菜の魅力は十二分に堪能できたけど、そもそもTrySail自体を楽曲からファンになっている僕には、やっぱり1曲でいいから真っ直ぐストレートな楽曲を聴きたかった(それがあればむしろ神イベントだった)。
本来なら今年の1月に夏川椎菜のライブに行き(6月に延期)、それを踏まえての417の日であるはずだったので、その点、僕としてはちょっとボタンが掛け違ったのかもしれない。
でも、舞台で好きなことをやって、それをちゃんとコンテンツとして成立させてるのは、さすがだなあと尊敬度はより上がったイベントだった。つまり今まで書いてきたのは、ファンとして求めるものが高いという贅沢な感想なのだ。

最初に書いたように、今回のイベントは「417Pチャンネル」のライブ版であり集大成。そう考えれば、その路線を踏襲したイベントなのは当然だ(だから、このイベントの実施をもって、令和2年度を引っ張っていた417Pチャンネルは役割を終え、夏川椎菜 Official Youtube Channelに姿を変えた)。

1年間、Youtubeを中心としたクリエイター活動が多かった彼女が今回出したものは、自信が作った「夏川椎菜」というコンテンツだったんだと思う。「417Pチャンネル」は本当に面白かったし、センスに共感してナンちゃんのことをより好きになったけれど、今後はもう少し“素の”夏川椎菜を見たいなー、と思う。

ところで、この「令和3年度417の日」を含め「417Pチャンネル」のオススメ動画を紹介するアフタートークを僕とルーペさんでやる「ザンクとルーペの読書感想文」は4月28日水曜、午前11時からの予定です。
なんだよ、告知かよ!しかも本編じゃなくてアフタートークのかよ!っていうね。
このブログで書けなかった思いみたいなものも語れるといいなと思っています。
そして本編では、2021年本屋大賞である『52ヘルツのクジラたち』の感想を語り合います。今日ようやく少し読み始めた。28日までに読み終わるのか?(心配するのそこ?)

緊急事態宣言はどうやら来週から発令らしく、ナンちゃんの6月ライブの実施がまた怪しくなってきたけれど、どんな形になるにせよこれからも夏川椎菜を推していくことだけは間違いはない。
令和3年の夏川椎菜にもキタイダイしています!

ミュージカル『The PROM』を観た

ミュージカル『The PROM』を観てきた。

ブロードウェイミュージカルだけど、日本版は岸谷五朗と寺脇康文のユニット「地球ゴージャス」のプロデュース作。
地球ゴージャスの公演はいつもプラチナチケットで、僕は14年前の(え?14年ってどういうこと?そんな前なの?)「HUMANITY」を観ただけなんだけれど、今回は葵わかなが出るということを知って、脊髄反射的にチケットを取った。

葵わかなが好き、というのは昔ブログに書いたが、きっかけはNHKラジオの英語教育番組「ボキャブライダー」で、その透き通るような声の綺麗さと相方のマックスウェル・パワーズとの掛け合いの上手さで「なにこの人すごい」となって、その後写真みたらルックスも可愛かったし、そこから応援するようになった。だから、朝ドラも「わろてんか」だけは通してみたぐらい(ドラマとしては残念な感じだったな)。
その後はCMで見かけるぐらいだったのだけど(その点“推し”とはちょっと違うのだよね)、葵わかなと岸谷五朗、寺脇康文の掛け合いは見たい、そして直接見たい人は見れるうちに見ておいたほうがいい、と思ったのだった。

なので、チケット取った時は内容がLGBTQの話だとも知らず、しかもブロードウェイミュージカルとも知らず、自分に合うかなーとやや不安だったのだけど、岸谷さん第1幕から出ずっぱりだし、葵わかなは超声綺麗だし、しかも歌も高音で伸ばすところで思わず「上手いなー」と呟いたほど歌上手かったし、寺脇さんは寺脇さんで相変わらずな三枚目役を楽しんでやっているのが面白くて、観に行って大正解だった。
物語もテーマはテーマといえど重くなりすぎず、自分のアイデンティティに自信を持てるような前向きで明るい展開だったので良かった。うるうるしながら笑顔になれる作品。
自分自身は古い価値観で育ってきた世代の人間だが、最近トランスジェンダーの人の話を直接聞いたりして、ジェンダーについて考えさせられることが多い。今すぐに価値観を変えるのは難しくとも、いろんなことを少しずつアップデートしていって、いつか後の世代が「そんなことで苦労した時代もあったんだね」と言えているといいなと思う。

名前を挙げてないキャストの方々もみんな素敵だったけれど、座長である岸谷さんの、出てくるだけで場が絞まるオーラと、手指の先まで神経が行き届いている感じは圧倒的だった。ホント、すごい。

そんな感じで、もう1回観たくなるほど楽しい舞台だった(残念ながらスケジュールとなにより予算が……)。

それでも観たい、行きたいと感じるのはやっぱり何かあるはずなので、今後も自分の気持ちに正直にいようと思った。

2Days併走

TrySail Live2021“Double the Cape”DAYS 2。
初めての2日連続のライブ鑑賞だ。

なんて言っておきながら、TrySailのライブ、昨日を入れてまだ3回しか参加していない。
なんかもう30回ぐらい行ってる気がしてるんだけどな(脳は簡単に騙される)。
もっとも、もう2年近く毎日のようにアルバムだのシングルだのソロ曲だのを聴きまくっていれば、そう錯覚してもおかしくはないのだろう(アルバムとか、3枚どれも200回以上は聴いてるよな)。

で、今日はスタンド2階席での参戦。
昨日のようにかぶりつきで楽しめるわけではない(だから目も合わない)。
ただ、昨日は推しの表情がはっきりとわかるほど近い分(目も合う分←自慢したいだけ)、こちらも見られている感覚があって(推しに、だけでなくて後ろのファンにも)、なんというか立居振る舞いや所作をきちんとしなきゃいけないという思いが働き、正直緊張したのだ(真面目か)。もちろん、それは贅沢な悩みだけどさ。

今日はライブ自体を純粋に楽しめたし、客席で揺れる大量のブレード(ペンライト)の光に包まれてる会場が見通せて、一体感をより強く感じた。
ちなみに今日はブレードを1本増やして最大4本持ちにした。ライブ映像でよく見た、3本をトライアングルにするTrySailサイン(っていうの?)を作ったりして楽しかった。
っていうか、どの席であろうと、やっぱり“ライブ”は楽しい。

あと花粉症で連発していたクシャミが開演20分前になったら完全にピタリと止んだ。ライブが終わって山手線に乗り込んだらまたぶりかえしてきたから、集中力のたまものだろう。
ずっとライブが続いていれば、花粉症にならないかもしれない(間違った解釈)。

2日目のセトリも隙がないぐらい満足度が高く、2日連続で幸せな時間が終わった。
最後の挨拶でナンちゃん(夏川椎菜)が言った「ここに来ることを選ばなかった人も、また舞台を作って待っているから」という言葉が、この状況でリアルなライブをしていることが“普通じゃない”ということの意味を思い出させたりした。

そう、普通なら来られたのに、この状況だから来られなかったファンもいるのだ。

そのナンちゃんの言葉を引き取って僕がひとつ言えることは、何か表現することで生きている人たち、ファンはちゃんと待っているから諦めないでその日まで生きていこう、ということだ。
そしてファンの人たちへ。舞台に立つ人たちもあなたたちをちゃんと待っている。

表現者もファンも、この状況のせいで、たとえ一旦はその道から離れなければならなくなったとしても、また戻ってくると心に秘めていてほしい。
いつか全ての表現者さんと全てのファンたちが会える日が来ることを、一足早くその日を迎えられた幸せ者のひとりとして、心から願っている。

複雑な思いや葛藤は山程あっただろうけれど、ライブ実施の決断を下した運営の皆さんにはいちファンとして本当に感謝します。
そして、このライブをやって良かったと本当に思えるように、より一層の体調管理をしていきます。またいつかこの幸せな時間に(今度は完全な形で!)参加できることを、健康に留意して待っています。皆様もどうぞ、ご自愛ください。

ライブの内容については改めてまとめたい。
とにかく幸せすぎる2日間が終わり、また明日から生きていくのだ。

ライブ参戦1日目

TrySail Live2021“Double the Cape”初日に参戦してきた。

今日の体験を言語化するのはとても難しいので、思いつくことを思いつくままに書いていく。

とにかく楽しかった。
セトリが完璧すぎた(曲順も含めて)。
そしてなにより神席すぎた。花道のすぐ横。俺の隣、柵。
しかも花道で途中で立ち止まる位置が目の前なので(あとで床をみたらバミってあった)3人が歌って踊ったりするのはもちろん、『adrenaline!!!』でテンション上がりすぎてもちょに白い目で見られるナンスや、『disco』でこぶしをいつもより余計に回す天ちゃんなどを目の前で見られたのが、とにかく良かった。

やや入れ込み過ぎ&はしゃぎすぎて、まともに歌えない場面がちょくちょくあったけれど、「そうだよね、僕らファンだけじゃない、彼女たちのほうがライブしたくてしたくてたまらなかったんだものね」ということを改めて思って、推しの楽しそうな姿を見られたことが何よりも嬉しい。
そういうところも含めて何もかもが幸せな時間だった。

そして、初めてもちょと「目があった」と確信できるぐらいはっきりと目があった。その瞬間430回ぐらい死んだ。
それもあって記憶は曖昧だし、言語化することもできないぐらい脳がおかしい(自分で何書いてるかちょっとわからないですね)。

とにかくもちょと確実に目が合ったし(大事なことなので二度言っておく)、『High Free Spirits』の指を差す振付を目の前で見られて幸せすぎた。

目視で表情がわかる位置だったから、生身の推したちを目に焼き付けるためにスクリーンも極力見ないようにして、今日はとにかくライブに身を任せて、目一杯満喫しようと決めていたから、こんな感じ。
明日は2階席なので、もう少し俯瞰して全体を見られると思う。

そう、明日もここに来れる、というのはとても贅沢で幸せなことだ。
噛み締めて、そして感謝の気持ちを忘れないようにする。

あとははしゃぎすぎたけど、体調(筋肉痛含む)崩さないことだな。花粉症はあいかわらずひどい。

寝る!

「Agapanthus」追体験

昨日書いたように、麻倉もものライブ「Agapanthus」の配信がされたのでアーカイブで観た。

これ、24時間観てたいぐらいの出来なので、円盤化を切に願う。

自分が参加した、まさにその日のライブが映像化されるのは初めてなので、つい自分を探してしまった。
で、ちゃんと映っていたよ!(江戸川台ルーペに報告してしまった)
しかも大好きな「Good Job!」の曲中で映っていたので、嬉しさひとしお(時間差で5回目の死を迎えました)。

「スマッシュドロップ」は、曲の途中でセンターステージに行ってしまった記憶だったのに、ずっと前で歌ってたんだね。記憶は曖昧だ。
あと、これはセンターステージで歌っていたので、映像で初めてしっかり見られた「トキメキシンパシー」の振り付けが、超可愛くて悶絶した。
両手で作る“可愛い”ハートの形考えつくの、振付師ってホントすげえな。hiromi先生マジリスペクトする。

「花に赤い糸」は典型的なスローバラードで、あまり好きな曲ではなかったのだけれど(アルバムだと飛ばしてしまう)このライブで聴いたらすごい良い曲だなーと思った。今回改めて聴いてもやっぱり良い曲。

「秘密のアフレイド」から「Fanfare!!」までのアップテンポ曲の連続は、当日も楽しかったけど、配信で追体験してもテンション上がった。
あと「妄想メルヘンガール」のコールは、声の出せない当日のライブのために、ファン有志が事前に自分の声で録音したものをリミックスした音源が使われたのだが、このコールでは、ルーペさんの声がはっきり聴こえるんだよなー。
あの「良い重低音」の主は彼の声だと確信している(「読書感想文」の声まんまだもの)。

オマケ(?)の配信限定アフタートークも本音っぽい発言が多くて楽しかった。
“迷曲”「シュークリーム」についてのコメントしていたけれど、この曲に出てくる男が嫌いということがわかって、ますますファンになった。
指摘されて気づいたけど、ライブと同名のアルバムから唯一削られた曲なんだよな。いつかライブで聴いてみたいが、絶対、ネタとして聴いてしまってニヤつくパターン。
あと「うどん」とか「知らん」の一言回答も清々しかった。
この人のファンでよかったと心から思う。

で、結局、自分が参加したライブの映像化ってすごい良いわ。没入感が桁違いだった。
その貴重な気付きが最推しである、もちょのライブだったのは必然だったのかもしれない。

最後にもう一度書くけど、円盤化を切に願う。
多分エンドレスで流せてられるよ。

愛し愛されて生きるのさ

TrySailのメンバー、麻倉もものソロライブ「Agapanthus」DAY2に行ってきた。

5月にツアーとして予定されていたライブがコロナ影響で、今月、幕張2DAYSとして公演することになったのだ。
TrySailファンであり、なかでも“もちょ”推しの僕としてはこれは何がなんでも是が非でも参加したいライブだった。

TrySailのファンになって1年半。
ユニットとしての活動が一番好きなのは間違いないのだけれど、それでも「最推し」のもちょの存在は自分が思っているより大きいみたいだ。
なぜならTrySailファンの「センパイ。」であり“天ちゃん”推しの江戸川台ルーペが、TrySailライブの仙台と、1月の雨宮天ソロライブでの放心状態とは打って変わって涼しい顔をしているのに対し、僕の方が始まる前から上の空だったから。

ファン先行チケットに当選していたので良い席だろうとは期待していたが、席についてみると実質2列目。
座席は左右1個あけなので、見る角度によってはステージのもちょと自分の間に誰も入らないという予想以上の良席で、もうその時点で失神しかけた。
これまでの2回のライブでは、座る位置の関係もあって、ライブ中も一緒に参加するルーペさんの様子を確認したりしていたのだが、今回は正直、彼の存在を完全に放置して、ライブに没頭することにした。もう「僕は僕で浸りますので」と。

1曲目の「Agapanthus」で、プロジェクションマッピングのカーテン越しに歌うオープニングは、MVをライブでやっている感じで幻想的で良かった。
2列目とはいえ、客席中央までの長い花道が用意されていて、そちらをメインで歌う曲もあるので、常にかぶりつきで楽しめたわけではないが、「スマッシュドロップ」や「カラフル」のダンスが目の前で見られたのは幸せな時間だった。

「妄想メルヘンガール」の掛け声は事前にファンが各自録音して送ったものをミックスして流してくれたのだが、男声が多くて野太い感じのコールになっているのがちょっと面白かった。あと、もちょが言及した「良い重低音」はルーペさんの声なんじゃないかと思う(嫉妬)。

トークでは”妖刀アサクラ“と呼ばれるその毒舌も披露されたが、狙った毒舌というより、思ったことをそのまま口にしてしまうからこそなんだろう。
でも逆にそれは天然でドSってことか?(煽られる「雑草チーム」が羨ましかったりした)

個人的にセトリは一分の隙もない完璧なものだった。
アルバム「Agapanthus」収録曲を中心に歌うのは、ライブタイトルからしてわかっていたが、収録外の曲で絶対に聴きたかった「Good Job!」(グッジョブポーズしたよ!)、「Fanfare!!」(MO MOやったよ!)はもちろんのこと、良い曲だなーと常々思っていた「星空に想えば」が聴けたり、コロナ禍に聴いてより歌詞が沁みた「No Distance」を同じ意味を込めて歌ってもらえたことが、より特別感のあるライブだった(欲を言えば全曲聴きたいけど、それは贅沢すぎるというものだ)。
ただひとつ、ポッドキャストでクサした分析した「シュークリーム」を生で聴いて、どう思うか知りたかった感はある(ドM)。

テンションが上りすぎて、ライブ途中で現実感が時々吹っ飛んだ。
映画「インセプション」で夢の世界と現実世界を見分けるためにディカプリオがコマを回すシーンがあるが、きっと今コマを回したら永遠に回り続けるだろうなとも考えた。
そのくらい夢とうつつの境目がわからなくなる感覚に陥ったのだ(いや、全部「現実」なはずなんだけどね)。

「愛し愛されて生きるのさ」
とは、小沢健二の曲のタイトルで、僕はこの曲に思い入れはおろか、そらで聴いたことぐらいしかないけれど、ライブの最中にそんなフレーズが頭に浮かんだ。

アーティストはファンに愛され、そしてアーティストはファンを愛する。その関係が続く限り、どんなアーティストだって(そしてファンだって)生き続けることができる。

その意味で、このライブは麻倉ももとファンによる完璧な愛し愛される空間だった。
批評的に見れば粗がないわけではないステージではあったが、それを問うのはもはや意味がない。

夢と言われたらそれはそれで納得してしまうような、現実感が吹っ飛ぶライブに身を委ねながら、これまでの人生が何度か走馬燈として見えた。
だから昨日ツイートした「4回死んで生き返った」という表現は決して比喩ではない。

どんなに言葉を紡いでもこの感覚を表現するのは虚しいから、シンプルに「超絶楽しかった!」と書くことが正解な気もするが、こんなすごい体験をする機会が世の中にあるのだ、ということがわかったことを、ここに記しておきたい。備忘録として。

さて、僕は今日からどう生きようか。

少ししょっぱいライブ鑑賞

8月29日はTrySailのオンラインライブの日だった。

リアルタイムのライブではなく、スタジオ収録したものの配信ではあるが、前後にメンバー3人の生トークが入る構成。
オンラインとはいえ「ライブ」なので、ひとりで見るのは寂しく、江戸川台ルーペを誘って二人で見ることに。
柏のカラオケルームを借り、自前のPCを設置して、いざライブ鑑賞。

1曲1曲を取り出してみれば、どの曲も凝ったカメラワークとレベルの高いパフォーマンスで本当に楽しかった。
デビュー曲の「Youthful Dreamer」で始まり、新曲の「ごまかし」で終わるセトリも文句なしだし、今年こそリアルのライブで体感する気だった「ホントだよ」で、もちょに褒められるのも、画面越しとはいえ実現できてよかった(天ちゃんにアフタートークで言及された「昇天していった人たち」のうちの一人は僕だ)。

ブレード振ってコールするだけでなくて、色々好き勝手感想を言いながら見られるのはオンラインならではだったし、家ではそれは無理だからカラオケルームという声を出せる場所で見たのは正解だった。
そして江戸川台ルーペというTrySailファンのセンパイと一緒に観れたことが、このライブをより楽しめた要因だと思う。

でも!

思ったよりも曲数が少なかっただけでなく、「続きは来月のライブパート2で!」という展開は正直、力が抜けた。

いや、10曲のパフォーマンスと30分を超えるトークを堪能できたのだから値段分の価値は十分すぎるほどある(しかも翌日までアーカイブで何度も観れたのだし)。
ただ、「公演時間は約1時間30分の予定」って書いてあったら、ライブ時間がそれだけあって、アフタートークが15分ぐらいだと思うじゃない!
それと、この公演開始の時点では「パート2」の存在は公表されていなかったわけで「単独の映画だと思って見に行ったら前後編だった」みたいな思いになってしまい、画面越しに「そりゃあないよー!」と叫んでしまったよ(しかもシラフで)。

改めて書くけど、値段からしたら十分すぎるほど価値があるし、コンテンツに対しての不満はなにもない。でも、その情報の出し方がなー。
んー。やっぱり、出し惜しみ感があるんだよなー。

「今回のライブで出し切ったけど、第2弾もやるよー!」というのではなく、初手から2回に分けると決まっていた感じなので、それなら最初からその体で参加したかった、というのが素直な感想だ。

それでも!

なんだかんだで、別バージョンのアフタートークのついた一週間アーカイブが見られる「見逃し配信チケット」も別料金で買って、それもまた値段以上の価値はある(というか、月額制でいいから、一生見せてくれないかと思うぐらい何度も観ていられる)ので、満足はしています(敬語)。

あと、3人が元気そうで良かった。元気がなによりだからね。

そんなちょっぴり“しょっぱい”オンラインライブだったわけだが、帰りのトリキ打ち上げも含め、ちゃんとライブ参加できたのがなによりだった。
次はリアル……の前に、来月のパート2参加に備えないとな。

とりあえずブレードを振ったぐらいで筋肉痛にならないように鍛えておこう。

バレンタインのコンサート

バレンタインデーなことをすっかり忘れていた。

職場の人たちにブラックサンダーやチロルチョコをやけにもらうなーと思っていたところで、ようやく気がついたぐらい(まあ、そんなもんですよ)。

で、そんなバレンタインデーにジム友達の(1回言っただけなのにこの言い草)手塚貴子さんがヴィオラと歌のライブを行うというので、昨年12月同様、西麻布のワインバー カデンツァーレに馳せ参じた。

相変わらず楽しい演奏会だったが、特に印象に残ったのは、ヴィオラパートではマーラーの「交響曲5番 第4楽章 アダージェット」のヴィオラとピアノのデュオ版。
交響曲をヴィオラとピアノで、というだけで充分チャレンジングなことだ。
僕は元の交響曲を聴いたことがないので比較はできないけれど、とても素敵な旋律でしみじみとした思いになった。
交響曲としても聴いてみたいけれど、これはこれでひとつ完成した楽曲として好きだなあと思った曲。

そして、歌パートで好きだったのは「There will  never be another you」。
お洒落な、そしてちょっとせつない感じの歌い方で心に残った。

ピアニストは12月に引き続き芳賀信顕さんで、初合わせだったという前回に比べて、お互いのやりとりが(会話はもちろん、演奏が特に)とても楽しそうで、聴いているこちらも楽しくなる演奏会だった。
そして次回の演奏は、どんなものが飛び出すのか楽しみでもある。

貴子さんのチャーミングな部分がより感じられる内容だったのは、バレンタインだからかもしれない。
最近、個人的には調子が下降気味ではあったが、元気をもらえた可愛らしい、でも“大人な”雰囲気のバレンタインの夜だった。