C級ワインレビュー『WMC メルロー』

昨年の秋頃から(夏かもしれない)、日常的にワインを飲むようになった。

その一文だけだとセレブ感満載ではあるが、実際に飲んでいるのは1000円未満、もっといえば500円前後のデイリーワイン。これをあえて(その価格から見て)“C級ワイン”として話を進める。

そのC級ワインを色々と試し飲むなかで、以前ブログに書いた「チュカロ カベルネ・ソーヴィニヨン」という、自分にとっては「もうワインはこれでいいじゃん」という代物を見つけたわけだが、やっぱりそれでは志が低い気がするし(何の?)、他のワインも飲んでみようということで、これから同価格帯のC級ワインを定期的に飲み比べていこうと思う(結局、志低いな)。
ちなみに、タイトルのC級はワインにもそうだが、僕のレビューの質についてもC級ってことで付けてるので、ワイン通の方は軽く読み流してください(予防線)。
このレビューは今後「チュカロ カベルネ・ソーヴィニヨンを超えるC級ワインはあるのか?」というテーマでお送りしていきたい。

記念すべき(笑)第1回に取り上げるワインは、ワインメーカーズチョイスという西友が輸入しているワインのメルロー。

説明には「果実やベリーを思わせる香りをまとったふくよかな味わいのワインです。ハンバーガーやパスタ料理などによく合います」とあって、それを示すアイコンも入っている。

どんな料理と合うのか、凝ったアイコン

僕は「今晩の夕食はマックかなー」と考えていたので、ハンバーガーに合うなら、これ飲んどこう!と(僕の)定番であるチュカロと一緒に買ったのだった。だから第1回目に取り上げることになったのは、特にセレクトしたわけではなく単なる偶然である。

以前、ワインを1カ月に1回、多くても月2回程度、カルディで1000円台ぐらいのワイン(これをB級ワインとする)を飲んでいた時は、僕はカベルネ・ソーヴィニヨンよりもメルローが美味しいと思っていたはずだけれど、C級ワインを飲むようになってからはメルローがエグくて苦手になってきた。なんというか喉にまとわりつくような感じ。
メルローの一般的な特徴としては「果実味があるのに、タンニン少なめ。まろやかで丸みのあるふくよかさ」(『図解 ワイン一年生』)、「カベルネ・ソーヴィニヨンと比べると渋みと酸味が少なく、まろやかで濃厚なのが特徴。丸みがあり、なめらかな口当たり」(『男のためのハズさないワイン術』)とあるのだが、この「まろやか」というのが僕にとっての「エグさ」なのかもしれない。そうなると、全体的にメルローは僕の好みではないのだろう。
美味いメルロー飲むと違うのかもしれないが、あくまでデイリーワインとしては僕はカベルネ・ソーヴィニヨン派だとわかる(自分への備忘録)。

で、結論を言ってしまうと、チュカロのカベルネ・ソーヴィニヨンのほうが圧倒的に勝ち。

渋みがあって酸味が少ない。それと味の複雑さはなく、ストレートに「酒」という印象(これはC級ワインにありがち)。ぶどうの種類とかの前に、なんとなく「アルコールそのもの」の味がするのだ。
そのせいか酔いは早い。グラス2杯目で「酔ってるなー」という感覚がある。
良く言えば、雑味がなく単純な味わいで気軽に酔える、といったところか。

合わせた食事はマクドナルドのチキンナゲット5ピース(マスタードソース)、フライドポテトL、チーズバーガーで、ナゲットやポテト(ケチャップとマスタードソースつけた)には合うような合わないような、ケンカもしないが仲が良いわけではない程度の組み合わせだった。

ところが、チーズバーガーと一緒に食べたら、ワインが美味くなった気がするのだ!
アイコンで「ハンバーガーと合う」って言ってるだけのことはあるのか、ハンバーグとケチャップの肉味と酸味が、このワインの単純さをカバーしてくれるようだ。

ワインと食事を合わせて、より美味しくいただくことを「マリアージュ」という(言い方がフランスっぽいよね)。
僕はあんまりこれを感じたことない。なぜなら考える前にワインを飲んじゃうからなのだが、今回については自分でもびっくりするほどワインの味の印象が変わったので、ちゃんとチーズバーガーとワインを味わいながら(確認しながら)食べましたよ。

まさか、こんなC級ワインで「マリアージュ」に気づくとは思いもしなかった。

そんなわけで、多分、僕は今後もチュカロばっかり飲むだろうけど、ハンバーガーにはこのメルローは良い。というかメルローはどれでもそうなのだろうか。
次回は別のメルローで試してみたい。

DATA:
WMC チリ産ワイン
購入場所 西友
価格 498円(税抜)