オータムイズカミン

ようやく秋の気配。

今年これまで台風一過のときに2回くらい、秋来るかなーというフェイントが入って、ようやく本当の秋がやってきたようだ。

昔からよくある話として、こんな話を聞いた。
高い木の頂上からなんとかかんとかゆっくり慎重に降りてきて、地上まであと10メートルというところまで辿り着いた時、そこから飛び降りてしまう人が多いそうだ。それで怪我をしたり、骨折をしたりしてしまう。
地上が見えてあともう少しだ、という時に、今まで降りてきた辛さや苦しみからいち早く逃れたくなって、あと10メートル同じ思いをするのが嫌で、飛び降りてしまうのだ。

その心境はよくわかる。

それまでの苦労は乗り越えてきたとしても、それで消えてなくなってしまっているわけでなく、心にはまだその苦労をした思いや辛さが残っているから。
もうこれ以上同じ思いをしたくない、あと10メートルなら(本当は大変な高さだけれど)大丈夫そうだから早くこの木から降りて楽になりたい。という思いのほうが、あと10メートル頑張って降りる、という思いよりも強くなってしまうのだ。
それまでに降りてきた距離が長ければ長いほど、なおさらその「楽になりたい」思いは強いだろう。

秋がくれば状況が変わる。
そういう思いで夏を乗り切ってきた。

あと残り10メートル。
飛び降りずにきちんと降りきるには、今まで以上の意志と気力が必要なのだろう。
とりあえず「省エネ運転」になると思いますが、降りきろうという思いはあるので、関係各位におかれましてはもう少々、地上に着くまでお待ちくださいませ。

着いたら何をしようかな、ということを考えて、あと10メートルをクリアしようと思う。