匙加減

ひとり暮らしを始めてから、毎朝コーヒーを飲む習慣がついた。

とはいえ、インスタントじゃなければまあいい、という程度のコーヒー好きなので、普段は1杯ずつになっているドリップパックで飲んでいる。手間が少ないからね。

先日ミシガンに行った知り合いの方から、コーヒー豆をお土産でいただいた。
挽いてあるのだけれど、家にはコーヒーメーカーはおろかドリッパーもない。でも、せっかくいただいたものだし、デトロイト産(って書いてあるよね?)のコーヒーは飲んでみたい。それから、これを機にちゃんと自分でドリップしていれるようになろうかとも思い、100均でドリッパーとフィルターを買ってきた。

で、ここでどのぐらいの分量が1人前なのか悩む。
幸いフィルターに1人前は8~10gと書いてあったので、それで入れてみようと思ったら、今度は計量スプーンがない。
なので男らしく(言ってみただけ)ティースプーンを使って目分量で入れる。

1回目はだいぶ薄かったものの、4回目にしてようやく普通の濃さになった。それでもしっかりとしたブラックの色ではなく、ブラウンな感じなので次回はもう少し量を増やしてみよう。
デトロイト産のせいか、やっぱり豆が新鮮なのか、普段のパックよりも美味しく感じる。
自分のコーヒー通レベルも少し上がった気がする。

それから、我が家には半年前に付き合いで買った紅茶の葉があるのだが、ティーポットがない。
紅茶も毎日、お茶代わりに飲んでいるのだが、100袋で500円ぐらいのティーバッグで満足な程度の紅茶好きなので、これも近々茶葉で入れてみよう。

普段飲むものにこだわる、というのもちょっとカッコイイかもしれない(持続すればね)。

イーサン・ハントとシロノワール

今日は臨時の休みだったので、『ミッション・インポッシブル フォールアウト』を観てきた。

エンターテイメントの王道みたいな映画で、とても面白かった。これはスパイモノというよりはヒーローモノだなあと思う。イーサン・ハントというヒーローの活躍を楽しむ映画。
隠密行動するつもり全くないんじゃないかというぐらい痕跡を残しすぎるし、作戦はだいたい不慮の事故があってプランBになるし(プランBはないが)、最終的には出たとこ勝負で全て勝つという展開。
実は最初からすべて先読みして計画してました、という伏線回収のカタルシスはないけれど、荒唐無稽な冒険譚として見れば大満足。最後のほう、緊迫したシーンなのに笑ってしまった(褒め言葉)。

ストーリーは前作からのつながりが深かったようなので、前作見とけばもっと楽しめたんだろうな。充分面白かったけど、これから観にいくなら『ローグ・ネイション』は観ておいたほうが人間関係が良くわかるはず。
で、前作にもでた(らしい)レベッカ・ファーガソンが素敵だった(『グレイテストショーマン』のときはそんなに素敵に思わなかった。役柄で違う人に思えるのは良い女優なんだろう)。
あとトム・クルーズが怪我したというシーンは「ああ、ここだ、ここだ」と思って観てしまって、僕はこの映画の主人公を常にトム・クルーズだと思って観てしまっているのだと気づく。イーサン・ハント=トム・クルーズ。その見方が正しいのかどうか(多分この映画に関しては正しいんだろう)。

で、帰りにコメダ珈琲に寄って、生まれてはじめてシロノワールなるものを食べた(コメダ自体も2回目)。
もっとパンっぽいのかと思ったら、デニッシュな感じで美味しくいただいた。ソフトクリームとデニッシュとメープルシロップ。おいしいものを3つ合わせたら美味しいに決まっている、という気もする。完全なジャンクフードだけれど、アメリカではこういうジャンクフードは生まれないだろうなーと思ったりもする。日本的発想。足し算の美学。
ブラックコーヒーも美味しかった。

でも、まあトム・クルーズ。スタントもできる限り自分でやったようだけど、それ以前に56歳であんなに走ってるだけでもすごいよ。

シロノワール食ってる場合じゃねえ!と反省せざるをえない。
僕は僕でとりあえずダイエットミッションがインポッシブルにならないよう頑張ろう(上手いこと言ったつもり)。

ドランクブランク

中2日ほどアルコールを飲まなかった。

帰りが遅かった日と、酒を飲まない友人と外食した日が連続したもので、飲まなくても大丈夫なので依存症ではないのだろう。
昨日は休日だったことと、勉強のためにたまにはひとりでワインでも飲むか、と思いたって“カベルネ・ソーヴィニヨン”の味を確かめるべく、安価のデイリーワインを買って飲み始めた。
そうしたらグラス2杯目で、ちょっと「飲みたくない」気分になってきた。

安いワインだから、という“贅沢病”もあるのかもしれないし、二日ばかりアルコールを抜いたために身体がアルコールに過敏反応したのかもしれない。
だいたいひとり呑みでも最低ボトル4分の3は飲んでしまうのに、半分以上残した(ただの体調不良かもしれないけどね)。

そして今日は今日で実家でワイン3杯くらい飲んで、うっかり酔いつぶれてしまって、ギリギリ23時くらいに目が覚めて、こうやってブログを書いている次第。

お酒との付き合い方も見つめ直す時期かもしれない(本気度20%程度)。

 

肉かソースか

友人といきなり!ステーキへ行った。

肉は好きだ。
とはいえ、そんなに頻繁にステーキを食べたりはしてなかったのだけれど、今やゴールド会員(3,000g食べるとゴールドになり、常にソフトドリンク無料)になるぐらいにいきなり!ステーキに通うようになった。
アルコールが無料になるプラチナ会員になるには20,000g食べる必要があるのだが、現在5,886g。
道のりは遠い。

で、ハワイに行った時も、アメリカといえばステーキ、とばかりに著名なステーキハウスでステーキを食べた。
ただ、向こうのステーキハウスって「肉の味で勝負!」なのか、基本的にステーキソースを使わないのだ。だから塩と胡椒で食す感じ。
そうすると、僕としては、途中で味に飽きてしまうのだ(肉好きには邪道と言われるかもしれないけど)。
向こうのステーキはただでさえボリュームがあるので、食べきるのが大変なのだ。

いきなり!ステーキのボリュームも最低200gでかなりあるのだが、ペロリと食べられてしまうのは、結局ステーキソースのおかげなのだと思う。
もちろん、肉の上に載っているガーリックバターだけで食べても美味しいけれど、ステーキソースがなかったら、この量の肉を食べきるのは(僕には)無理。
しかも、このステーキソースは数あるステーキ屋のソースの中でもかなり美味しい。

なので、今日は販売しているステーキソースを買ってみた。
果たしてこのソースで食べたら、家で食べる肉もいきなり!ステーキっぽく食べられるのだろうか。
答えはまた次回!

スタンダードアローンコンプレックス

冷やし中華が食べられない。

酢の入った食べ物が全体的に苦手で、酢の物ももずく酢もダメ。
酢豚や油淋鶏みたいなタレの中に酢を忍ばせている系の料理は大丈夫(むしろ大好き)なので、そのまんま“酢”の酸っぱさが感じられるのがダメなんだと思う。小さい頃は酢飯がダメで寿司が食べられなかったぐらいだった。

「じゃあ冷やし中華はゴマダレ派ですね」みたいなことを言われたのだけれど、僕の中で冷やし中華は「人生において食べなくて良いもの」認定されているので、ゴマダレだろうが担々麺ダレだろうが“その次”を考えることはない。
もっと言うとキュウリも苦手だし、紅生姜も好きではないし、入っている具材からして、酸っぱくなくても別に惹かれるものではない。
ふと考えたら、つけ麺もあつもりの方が良いし、僕にとってラーメンは暖かいもの、という頭なのかもしれない。

でも、そばは温かいのよりも、もりそばが好きだ。
はじめて入る店だったらだいたいもりそば、もしくは天もりを頼む。それでその店の力量がわかるというものだ(急に池波正太郎ばりに食通ぶってるな)。

今日の昼は、立ち食いそばにした(急にB級グルメになります)。
暑いのも理由だけど、ジムの帰りだったのでさっぱりと冷たいそばを食べたかったのだ。で、この時期だと「冷やし中華はじめました」ばりに、冷やしたぬきだの冷やしきつねだのがでてきて、実はそれは食べてみたいのだけれど、うかつに頼めない理由があるのだった。

こどもの頃、冷やしたぬきそばを頼んだら、つゆが酸っぱかったのだ。

その時の僕の反応は推して知るべしなんだけれども、とにかくそれ以来「もりそば(ざるそば)以外の冷たいそばは冷やし中華のように酢が入っている」というのが僕の知識のスタンダードになってしまい、冷やしたぬきを食べたくても酸っぱいとアウトなのでいつも頼めないでいる。
「店の人に酢が入っているか訊けばいいじゃない」というご意見を多数いただくと思うが、実は世間では「酢を入れない」のがスタンダードじゃないかと踏んでいるので、それを店に訊いてしまったら「酢が入っていないのは当たり前じゃないか、冷やし中華じゃないんだから!」という態度を取られてしまいそうで、しかも「そんなこと言うなら酢入れてやろうか」みたいな余計な気遣いをされて、「常連さんのワガママ仕立て酢入り冷やしたぬき」が出されたら、それはもう顔馴染みの店がひょんなことから出入り禁止という悲劇を引き起こしかねないので、とても訊けないのだ。顔馴染みのそば屋、1軒もないけどね。

でも、今日は「冷やし天玉そば」があまりにも美味しそうだったので、いちかばちかで頼んでみた(もちろん酢入りかどうかは訊いてない)。
出てきたものを眺めて「これで酢入りだったら泣きながら(世をはかなんで)食べよう」と意を決して一口食べてみたら……

まあ、酢は入ってませんよね。

やっぱりこれがスタンダードなんだろうと思うんだけれどね!でも100%の自信はないんですよ。で、冷やし中華が好きな人は冷やしそばが酸っぱくても美味しく食べられるから、こういう悩みはないと思うんですがね!(好みの問題はあるけれど!)

そんなわけで美味しくいただけたのだが、この「冷やし天玉」は大根おろしが入っていたり、卵は生卵じゃなく温泉卵だったり、これはこれで結構なアレンジがかかっている気がする。
となると、この冷やしそばを、世間の冷たいそばの標準と考えて良いのか否か。

また別の店で検証する必要があるが、悩むのが嫌だから多分もう頼まない。
もうずっともりそばにしよう。天もりに。
池波正太郎になろう。

そう、駅前の富士そばで決意した7月初日。

お試し

夕飯にカップラーメンを食べた。

字面だけ見ると、侘しい独身生活を想像させるかもしれないが(それはある面で事実ではあるが)、今日遅番勤務のためコンビニで売っているもので済ませたからだ。

ふだんはあまりカップラーメンは食べない。やっぱり体に良くないイメージがあるし(特に塩分が危険)、コンビニで買う場合はチルド麺の方に手が伸びる。
今日はチルド麺や弁当のラインナップが乏しかったし、比較的カロリーを抑えたかったので、カップラーメンに手を出したのだ。

最近のカップラーメンは、人気ラーメン店とコラボした商品が多くあって魅力的ではある。
今日買ってみたのは、友人のツイートにたまに出てくる煮干豚骨系の店のコラボカップ麺。僕は本物を食べたことがないけれど、カップ麺でどんな味かお試しになるかと思ったのだ。

で、感想。

うーん、カップラーメンはやはりカップラーメンですね。

スープはそこそこ「(人気店)っぽい」味が出ているけど、麺がイマイチ。あと、具材にメンマが多めなのだけど、これが麺とからまって、まるでメンマ麺。
麺にメンマがちょっとジャマ。実際、この店のラーメンのメイン具材はメンマではないと思うけれど、メンマの印象が強いのだ。
まるでメンマ麺(語呂が良いからもう一回言ってみた)。

こういうコラボは、ラーメン店にとっては宣伝なのかどうか。中途半端なコラボだと、かえって店の印象が悪くなるような気もする。
今回食べたラーメン屋は、一度行ってみたいとは思ったけれど。
実際がメンマ麺が知りたい(クドい)。

実物より「ちょい落ちる」というくらいの味にしとくのがいいのかもしれない。

ミッドタウンなう

月島から銀座へ行こう。

という話が出たときに「日比谷ミッドタウン」という商業施設ができたことを初めて知った(正式名称は「東京ミッドタウン日比谷」)。
僕としては、銀座の最新商業施設は「GINZA SIX」だったのだが、もうそれも古いらしい(とはいえ去年4月開業なのだから新しい施設なんだけど)。
しょせんは長いこと「埼玉都民」だった身なので、観光客気分でそのミッドタウンを目指す。

途中、勝鬨橋を渡る。
勝鬨橋って名前は知ってたけど、渡るのは(少なくとも徒歩で)初めてだ。
なかなか味のあるフォルムに、カメラを構える人も多かった。


夜景も綺麗。

それから築地の脇を通って、歌舞伎座へ。
歌舞伎座も新しくなってから遠目では何度か見ているが、目の前を通るのは初めて。銀座もいろいろ変わっている。

そして、ついに目的のミッドタウンに到着。

シャンテ・シネには1年前に行ったけれど、その目の前にありえない感じの巨大な建物が建っていてビビる。
夜に行ったせいか、素直に「カッコイイ」と思うフォルム。

中に入ってみると、GINZA SIXっぽい、中央吹き抜けでモダンな(語彙が貧しいですね)つくり。これが最近の流行りなんだろうか。

1階に「展望台はありません」と書いてあるが、6階に外庭があって、そこからの眺めはなかなか良い。


ペニンシュラホテルも見える。

これって「サクセス」ってつぶやくやつじゃない?と思って、3度ほどつぶやいてみた。
まだたいしたものを成し遂げていない自分だが、なんだかサクセサーな気分になってくるから、雰囲気って恐ろしい。

で、もんじゃとお好み焼きで、お腹は満足していたけれど、満腹という感じでもなく、散歩してエネルギーを使ったので、6階にあるQカフェという店で2次会。

クラフトビールを扱っている店で、飲み比べセットがあったので頼んでみた。

6種類飲み比べられて、しかも量がけっこう多い。
それで1200円って良いのだろうか、と思うほどコストパフォーマンスが高い。
ビール好きは絶対後悔しない、と断言する。

個人的に美味しかったのは「496」というペールエール。IPAは苦味が強くて基本あまり好きじゃないのだけれど、このペールエールは飲みやすかった。
他のビールも好きずきあるだろうけど、繰り返すが、ビール好きはこのセットを頼んで後悔することはない。銀座でこの値段でいいの?と本当に思う。

帰りに地下に行ってみると、おしゃれなフードコートもあって、後ろ髪を引かれてしまい、

「今日、泊まって行きたい」

と思わずつぶやいてしまう。
ことごとく雰囲気って恐ろしい。

と、まあ、ほんのちょっと足を踏み入れた程度だけど、ミッドタウン日比谷は楽しいところだった。

さて、月島〜銀座の半日散歩。
東京の街の魅力を感じるには、とても良いルートだった。

また近々行ってみたい。
「サクセス」ってつぶやきに(つぶやくのはタダだからね)。

もんじゃを求めて

友人たちと「月島でもんじゃを食べよう」という話になったので、日曜に行ってきた。

個人的に言えば「もんじゃ」という食べ物はこれまで4回ほどしか食べたことがない。そのうち3回はあんまり印象にないのだが、昨年、今回と同じメンバーと地元で食べた時に美味しかったので、じゃあ本場の月島に行こうということになったのだ。


月島もんじゃストリート

といいながら、4回のうち1回は月島で食べたことがある。ただ仕事がらみだった関係で量もたいして食べられなかったし、味も覚えていないのだ。
なので、今回は「きちんと」もんじゃが食べられると期待していた。

選んだ店は、友人オススメの「おかめ」。
有名な店らしく早めの17時入店にも関わらず満席に近い状態だった。

5人で行って、1人1品頼まないといけないということで、もんじゃは「明太にチーズとベビースターのトッピング」と「スタミナ」、お好み焼きを「ミックス天」と「おかめ天」で頼む。
あと、デザートとして「あんこ巻」というものが名物らしく、それを頼んで5品。

まず最初に明太もんじゃを焼く。
焼き方の順序を間違えたのか、明太子の粒がはねたり、もんじゃの液(なんて名前なんでしょうか)がこぼれたりと若干慌てたが、学生の頃によくもんじゃを作っていたという友人がヘラで仕切ってことなきを得る。

で、肝心の味は「これぞ昔のジャンクフード」といった感じで美味しい。もんじゃで明太子とチーズって王道のように思う。明太子の塩気でちょうど良い味付けになっているし。

その後、お好み焼きを2枚焼く。
大阪のお好み焼きより粉がしっかりしている気がして、この辺は好きずきかも。

それからもうひとつのスタミナもんじゃを焼く。
ニンニクが大量に入っていて、まさに「スタミナ」なもんじゃだけど、そのものの味付けは薄めなのでソースを結構入れた。明太と味付けがかわって、これはこれで美味しかった(もんじゃの写真を撮り忘れているのは食べるのに夢中だったからです)。

で、最後のあんこ巻だけど、名物なので一度食べておけば、といった感想。アイスと一緒に食べたらきっともっと印象に残っただろう。

食べ終わった時間が早かったので、銀座まで散歩をすることになったのだけど、途中、葉桜ながら桜が見れたり、良い夜景だった。

昼間に散歩しても楽しそう。
そして次回は月島〜銀座編。

宮城日帰り旅行記 仙台編

そもそも母は牛タンを食べたことがない。
どちらかというと「あまり好きではないもの」なはずだ。
でも今回の旅行のきっかけとなるぐらいに心惹かれたものなので、ぜひとも美味しい牛タンを食べさせたい(僕も食べたい)。
残念ながらテレビで観た店を覚えていないらしく、ネットで調べてみたのだが探し当てられずに、結局、仙台出身の友人にいくつか店をピックアップしてもらうことになった。東京進出している店ばかりだが「地元と東京では味が違った」という証言を信じてみることにする。

さて、仙石線で仙台に戻った我々は、いよいよ仙台市内に繰り出すことにした。観光名所としては伊達政宗の霊屋である「瑞鳳殿」を目指す。

タクシーに乗るために駅前に出て思ったことは「すげえ都会!」。

乗り継ぎの時も、大きい駅だとは感じていたが「まあ大宮とか柏ぐらい」という印象。ところが表に出てみると商業ビルが立ち並び、広いペデストリアンデッキが目立って、新宿並みの印象に変わった。さすがに東北随一の都市なだけはある。

さて、タクシーで瑞鳳殿にやってきた。
ここで待ち受けていたのが長い石段。
まっすぐな石段でないので、下からはその全長が見えないのだが、入口に貸出用の杖が置いてあり、困難な道のりを暗示させる。
母を待たせようかとも思ったが、本人が「ここまできたら登る」というので、杖を借りて登ることに。幸い、石段の脇にスロープ(といってもただの細い坂)があったのと、急勾配ではなかったのでなんとか登りきった。
そのあとも高い階段があったりして、杖の必要性を痛感。
ただ(建て直しされたものとはいえ)瑞鳳殿は豪華なつくりで見に行った甲斐はあった。資料館もなかなか面白かった。

観光はこれでおしまい。あとはお土産を物色して、目的の牛タンを食べるだけ。本当は仙台城跡に行くことも考えたのだけれど、高台まで登れるかどうかが不安だったのと、もう城はない、ということで行程には入れていなかった。が、帰りのタクシーで運転手さんから「タクシーなら上まで行ける(このパターン多いですね)」と聞いたので、行ってみれば良かったな、とも思う(結局、時間の関係でパスしたので実際にどこまで歩く距離をカットできるかは不明)。ガイドブックに出てない、こういう部分は地元で聞くしかないのだろうかね。

さて、お土産探しに、駅ビル内の仙臺みやげ館へ。
お土産探しもさることながら、ちょっと甘いものが食べたかったので、美味しそうだった「生パイ」というものを買って食べた。超美味い、ではないけど安定した美味しさ。友人の家に持っていくのにちょうどいい感じ。

新幹線の時間が決まっていて、牛タンの店が混む可能性があるので、夕食は5時前に早めに済ませようと思っていた(これが後で悲劇をもたらす)。
場所は検討した結果、駅ビル内にある「喜助」にした。
3時くらいに覗いた時は、まだ待ちの客もいたので4時半に再来店して、僕と兄が数量限定の「特切り厚焼定食」、母が「牛たん定食」を注文。
ビールを注文したら、おつまみとして「たん豆腐」をおすすめされたので頼むことに。味付けがちょうど良く、ビールとよくあった。

で、待望の牛タン。母はもちろん初めてだけど、僕自身も「牛たん定食」というものは東京で2度食べただけ(タン塩はわりと食べます)。以前食べたものより「厚切り」なだけあって見た目がもうボリューミー。
肝心の味も、もちろん美味しい。タンなのに脂が乗った感じがして旨味に奥行きがある。母の頼んだ牛たんも一口もらったが、こちらも東京のものよりも味がしっかりしている気がした。

さて、ここまでは良かった。
失敗したのは、注文する量。

ハワイに行った時に、注文を多くしすぎて失敗していたのだが、あちらはアメリカンサイズ。日本の定食一人1人前くらいは食べられるだろうと思っていたら、最後の2枚を残してかなり苦しくなってきた。
考えてみたら、行きの新幹線でしっかりお弁当を食べ、昼も寿司を満腹になるほど食べ、その4時間後ぐらいにボリューミーな牛たんを平らげるって、かなりの大食漢だ。
日本だから、アメリカだから、じゃなくて、単純に自分の(そして我が家の)食事量を考えずに頼んでしまったのがいけない。
美味しくいただいたというのに、食べ過ぎで苦しくなり動けなくなってしまった。
新幹線の時間まで1時間以上残ってしまったので、駅のドトールで休憩して、日帰り宮城旅行は終了。帰りはグリーン車でゆったり帰りました(ほとんど寝てたけど)。

さて、今回の旅行。
そもそも母に牛タンを食べさせる、ということから始まったもの。
なので母に牛タンは満足したか、と聞いてみた。

「牛タンはどんなものかはわかったし、思い返してみたら私がテレビで見たのは牛タンじゃなかった」

 

ぎゃふん。

宮城日帰り旅行記 塩竈編

さて仙台(宮城)旅行。
物心ついて、どころか人生初の仙台だったはず。
旅行の理由は母親が、テレビで仙台の牛たんを見て「あれを食べてみたい!」となったからで、目的は美味しい牛たんを食べることであった。

メンバーは母、兄、僕の3人だが、兄も僕もなかなか休みが合わないので、とりあえず日帰りで良さそうな旅行プランを兄が申し込んできた。それが今回のびゅう「みやぎ寿司海道」という往復の新幹線と寿司で有名な塩竈市で食べられる寿司のバウチャーがついたもの。朝の8時30分に大宮から新幹線に乗り、19時には仙台を出る結構な強行軍。
観光は(母の体力のこともあり)極力コンパクトにして、とにかく寿司と牛たんを楽しむことを優先して行程を組んだ。

まず、お昼に塩竈に行って、寿司を食べることにする。

仙台から仙石線(震災で名前だけは聞いたことがあった)に乗り換えて30分ほどかかるのだけど、来た列車が石ノ森章太郎仕様でちょっとラッキーな感じ(宮城県出身だそうです)。

塩竈には「塩竈神社」というパワースポットがあるので、観光場所に決めておいたが、本殿に行くのには250段の石段を登らなければいけないことを事前に調べていて、母親を置いて兄と二人で家族分お参りしようと考えていた。ところが、観光案内所で聞いたら、タクシーなら上まで乗せてくれるとのこと。長い石段をヒーコラ上がってこそご利益もあるようなもので、少しチートのようにも思うが、素直にタクシーで楽々本殿へ。苦労するありがたみは味わえないが、拝めないよりは全然良い。ご年配の方や脚の弱い方はぜひタクシーをご活用ください(急に旅行会社のように言ってみる)。

高いところからの眺めもなかなか良かったです。

で、お参り後におみくじを引いたら、大吉だった(しかも良いことだらけのレア大吉!)ので満足。

さて、お参りも済んだので、お楽しみパート1であるお寿司を食べに移動。ついてくるバウチャーでは、塩竈にある寿司屋12軒から好きなところが選べるのだが、ガイドブックでも有名な「すし哲」に行くことにした。

人気店らしく普段は昼時なら並ばないと入れないとのことだったが、運良く5分待ち程度で入ることができた。バウチャーで食べられるのは上寿司レベルのもの、といった感じ。握り9カンと卵、あとお吸い物がついた(僕と母は別途カニ汁とあら汁を頼んだのでお吸い物がなかった)。

人気の店だからか、どの握りも上品で美味しい。朝ご飯として新幹線の中でお弁当を食べてしまったので、この量でも結構お腹いっぱいになってしまったが、アジを追加して食べたかったなー、とも思う。
でもとにかく満足。オススメ。

で、食べたら食べたで早速仙台に戻る。
昼にビールを飲んでしまって睡魔に襲われる車中。昼のアルコールはやっぱり酔いがまわる。朝も早かったしなー、とうとうとしながら仙台へ戻る。

そして仙台で待ち受けていたものとは!?
次回、仙台編!