宮城日帰り旅行記 仙台編

そもそも母は牛タンを食べたことがない。
どちらかというと「あまり好きではないもの」なはずだ。
でも今回の旅行のきっかけとなるぐらいに心惹かれたものなので、ぜひとも美味しい牛タンを食べさせたい(僕も食べたい)。
残念ながらテレビで観た店を覚えていないらしく、ネットで調べてみたのだが探し当てられずに、結局、仙台出身の友人にいくつか店をピックアップしてもらうことになった。東京進出している店ばかりだが「地元と東京では味が違った」という証言を信じてみることにする。

さて、仙石線で仙台に戻った我々は、いよいよ仙台市内に繰り出すことにした。観光名所としては伊達政宗の霊屋である「瑞鳳殿」を目指す。

タクシーに乗るために駅前に出て思ったことは「すげえ都会!」。

乗り継ぎの時も、大きい駅だとは感じていたが「まあ大宮とか柏ぐらい」という印象。ところが表に出てみると商業ビルが立ち並び、広いペデストリアンデッキが目立って、新宿並みの印象に変わった。さすがに東北随一の都市なだけはある。

さて、タクシーで瑞鳳殿にやってきた。
ここで待ち受けていたのが長い石段。
まっすぐな石段でないので、下からはその全長が見えないのだが、入口に貸出用の杖が置いてあり、困難な道のりを暗示させる。
母を待たせようかとも思ったが、本人が「ここまできたら登る」というので、杖を借りて登ることに。幸い、石段の脇にスロープ(といってもただの細い坂)があったのと、急勾配ではなかったのでなんとか登りきった。
そのあとも高い階段があったりして、杖の必要性を痛感。
ただ(建て直しされたものとはいえ)瑞鳳殿は豪華なつくりで見に行った甲斐はあった。資料館もなかなか面白かった。

観光はこれでおしまい。あとはお土産を物色して、目的の牛タンを食べるだけ。本当は仙台城跡に行くことも考えたのだけれど、高台まで登れるかどうかが不安だったのと、もう城はない、ということで行程には入れていなかった。が、帰りのタクシーで運転手さんから「タクシーなら上まで行ける(このパターン多いですね)」と聞いたので、行ってみれば良かったな、とも思う(結局、時間の関係でパスしたので実際にどこまで歩く距離をカットできるかは不明)。ガイドブックに出てない、こういう部分は地元で聞くしかないのだろうかね。

さて、お土産探しに、駅ビル内の仙臺みやげ館へ。
お土産探しもさることながら、ちょっと甘いものが食べたかったので、美味しそうだった「生パイ」というものを買って食べた。超美味い、ではないけど安定した美味しさ。友人の家に持っていくのにちょうどいい感じ。

新幹線の時間が決まっていて、牛タンの店が混む可能性があるので、夕食は5時前に早めに済ませようと思っていた(これが後で悲劇をもたらす)。
場所は検討した結果、駅ビル内にある「喜助」にした。
3時くらいに覗いた時は、まだ待ちの客もいたので4時半に再来店して、僕と兄が数量限定の「特切り厚焼定食」、母が「牛たん定食」を注文。
ビールを注文したら、おつまみとして「たん豆腐」をおすすめされたので頼むことに。味付けがちょうど良く、ビールとよくあった。

で、待望の牛タン。母はもちろん初めてだけど、僕自身も「牛たん定食」というものは東京で2度食べただけ(タン塩はわりと食べます)。以前食べたものより「厚切り」なだけあって見た目がもうボリューミー。
肝心の味も、もちろん美味しい。タンなのに脂が乗った感じがして旨味に奥行きがある。母の頼んだ牛たんも一口もらったが、こちらも東京のものよりも味がしっかりしている気がした。

さて、ここまでは良かった。
失敗したのは、注文する量。

ハワイに行った時に、注文を多くしすぎて失敗していたのだが、あちらはアメリカンサイズ。日本の定食一人1人前くらいは食べられるだろうと思っていたら、最後の2枚を残してかなり苦しくなってきた。
考えてみたら、行きの新幹線でしっかりお弁当を食べ、昼も寿司を満腹になるほど食べ、その4時間後ぐらいにボリューミーな牛たんを平らげるって、かなりの大食漢だ。
日本だから、アメリカだから、じゃなくて、単純に自分の(そして我が家の)食事量を考えずに頼んでしまったのがいけない。
美味しくいただいたというのに、食べ過ぎで苦しくなり動けなくなってしまった。
新幹線の時間まで1時間以上残ってしまったので、駅のドトールで休憩して、日帰り宮城旅行は終了。帰りはグリーン車でゆったり帰りました(ほとんど寝てたけど)。

さて、今回の旅行。
そもそも母に牛タンを食べさせる、ということから始まったもの。
なので母に牛タンは満足したか、と聞いてみた。

「牛タンはどんなものかはわかったし、思い返してみたら私がテレビで見たのは牛タンじゃなかった」

 

ぎゃふん。

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