それぞれのクリスマス 2017

クリスマスとはいえ、僕にとっては、さほど「クリスマスっぽいこと」をする日ではない。

小学校がカトリックの学校だったので、幼少の頃はキリスト教的なクリスマスの印象が強い。クリスマス会で預言者の役をやったのも覚えている(考えてみれば、長台詞の多い難役だった。よく自分がやったものだ)。

そのまんま、サンタクロースが夜中にこっそりきてプレゼントを置いていく家庭で育って、物心ついたらクリスマスは恋人と過ごすものになっていたので、恋人がいた時は一緒に過ごしたし、いない時は(学生時は特に)寂しい想いをしつつ一人もしくは家族とやり過ごしてきた。

それからずいぶん大人になり、今も恋人のいないクリスマスはなんとなく寂しいけれど、バブル期でもないわけだし、それなりに歳を重ねてきたこちらとしては、365分の1の普通の日として過ごしているわけだ。それでも、街にはクリスマスっぽいものが溢れているわけで、それを見かけると、「ああ、クリスマスなんだなー」というのを自覚する。クリスマスというのは今の僕にとってはそういう日なのだ。

日時の関係もあって、このクリスマスの夜にオンライン英会話のレッスンを入れたのだが、顔なじみのフィリピン人の女性(20代)の先生が、開口一番、「Merry Chiristmas!」と挨拶したので、それを聞いて、クリスマスであることを思い出した僕は、つい「メリークリスマス!でも、僕にとっては普通の日だけどね」という反応をしてしまった。

それに対して「Why???(えー、どうしてー?)」と、あまりにも素のリアクションをされてしまい、「あれ?」と思ったわけである。

僕は別にクリぼっち(っていうこの言葉自体どうかと思う)を3000km離れた彼女にアピールしたかったわけではなく、「日本ではクリスマスを別にそんなに特別な日だと思っている人ばっかりじゃないし、なんとなく浮かれるけど普通の日だと思っている人はけっこういて、僕もその一人」という意味であって、そんなような説明もしたのだけれど、上手く伝わらなかったように思う(拙い英語だしね)。

フィリピン人の(そして彼女にとっての)「クリスマス」というのはどういう意味を持つのだろうか。

宗教的な意味合いで、きっちりした祝福の日として捉えていたのなら、失礼な答えだったな、とも思うし、日本のクリスマスのイメージについて、もっと説明できたらよかったな、とも思う。そして、僕にとってのイメージも。

一昔前よりも世の中は画一的なクリスマスの過ごし方から少しはずれてきたように思うから、僕なりのクリスマスの過ごし方をちゃんと言えたら素敵だったな、と思い、もっと英語を勉強しようとも思ったクリスマスの夜。

で、自分にとって、今年のクリスマスがどんな日か、って言うと、会議の多い仕事を終えて、英会話のレッスン受けて、いきなり!ステーキでステーキ300gを食べ、帰ってからWILD TURKEY(バーボン)を飲みながら、Yes,mama ok?の名曲「Wild Turkey」を聴いて歌う、という日でした。

365分の1とかいいながら、それなりに楽しんでんじゃん、俺。

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